経済評論家・勝間和代さんが自腹で2000点以上の家電・ガジェットを使い倒し、その中から「本当に時短・効率化に役立つもの」を紹介した『仕事と人生を変える 勝間家電』(ダイヤモンド社)。
単なる「おすすめ家電紹介本」ではなく、テクノロジーをどう使えば人生がラクになり、生産性が上がるのか──その「考え方」まで学べる一冊です。
なお勝間さんは、本書で「スマートウォッチは買ってよかった家電ナンバーワン」と書いています。
スマートウォッチへの言及部分については、下記の紹介記事で詳しくまとめています。
【あわせて読みたい】勝間和代さん新刊『勝間家電』発売!スマートウォッチは「買ってよかった家電ナンバーワン」
本記事では、実際に本書を読んで感心したポイントを紹介していきます。
合理的な選択で「時間」と「健康」を取り戻す
勝間さんも「iPhoneのコスパを超えている」と話すAndroidスマホの代表格、Google Pixelシリーズ。勝間さんはPixel Watchも愛用
勝間さんは本書の中でこう述べています。
「自分がやるより機械やテクノロジーが行った方が結果が良く、早くて優秀なものについては、どんどん機械に任せるべき」。
判断基準は常にシンプルで、「自由な時間と健康が手に入るかどうか」。
買い物の意思決定にも徹底した合理性が貫かれており、たとえばロボット掃除機選びでは「最新版の下位機種を買うより、1つ前の上位機種を買った方がコスパがいい」といった実践的な助言が登場します。
ブランド感や「大手の安心感」ではなく、スペック・コスパ・自身の使用感で判断する姿勢は痛快で、読んでいて心地よいほど論理的です。
たとえばスマートフォンは「2019年頃にはiPhoneとAndroidのコストパフォーマンスはすでに逆転している」という冷静で的確な分析のもと、Google PixelなどのAndroidを使用。
通信については、5枚のSIMカードを発行して家族ともシェアできる格安SIMのエキサイトモバイルを採用していて、月額料金を4000円程度に収めているというから驚きです。
著者が実際に購入し、生活の中で使い込んだ実例をもとに語られるため、読んでいると「これを真似したい」と思うアイデアが次々に浮かんできます。
また、いわゆるガジェット好きが好む「見た目がカッコいいアイテム」よりも、プロの現場で愛される冷却服や断熱服といった「本当に実用的なアイテム」に熱心に興味を示し、実際にうまく使用しているあたりに勝間さんらしさを感じますし、ウェブ上のガジェットレビューにはない新鮮さを感じました。
家事・仕事・健康──すべてを効率化する“勝間流テクノロジー活用”
スマートウォッチの睡眠計測機能は現代人に必須のアイテムとなり得るもの。写真は最新のGoogle Pixel Watch 4
食洗機の章で登場した以下の言葉は、勝間さんの思想が端的に表れています。
「自分の時間を使っても機械より品質が落ちることは、私たちはもうやってはいけない」
仕事や家事の効率化は“手抜き”ではなく、「時間と品質の最適化」。
自分では思いもつかない考え方ですが、勝間さんの言葉として読むと非常に深く納得できます。
「睡眠は外注できませんが、食事は外注が可能」という冷静な線引きのもと、料理では徹底した時短を貫きつつ、睡眠の時間や質を確保するための様々な工夫を行っている点は、非常に現代的だと感じました。
なお勝間さんが健康維持のためのスマートウォッチを活用しているのは前述のとおりですが、そこで睡眠の質や時間を維持する工夫として「みんチャレ」という競争アプリも登場。
睡眠や運動をデータで可視化し、チームで続ける仕組みを作っている点も、まさに現代的な健康管理スタイルです。
テクノロジーを味方にしないと人生はハードモードになる
仕事に関するアイテムでは富士通の600g台の軽量ノートPCが登場し、筆者も欲しくなって思わず検索してしまいました。
また仕事に関してはアイテム紹介にとどまらず、Chromeのショートカットキー操作、原稿作成における音声入力の活用など、即効性のある仕事効率化のテクニックも多数紹介されています(こちらも色々とメモをとってしまうほど勉強になりました)。
そして本書のエピローグでは以下のような言葉が登場します。
“結局のところ、テクノロジーの活用法を知っている人と知らない人とでは、人生に大きな差がついてしまいます。それは、ゲームのルールを熟知した上級者が最高難易度のモードを軽々とクリアする一方で、初心者が最も簡単なモードで失敗を繰り返すのと同じことです。 多くの人は、知らず知らずのうちに、人生というゲームをハードモードでプレイしています。”
勝間 和代『仕事と人生を変える 勝間家電』より引用
つまり、テクノロジーを使いこなすこと=現代に必須の生活術。
テクノロジーを駆使して生きることは、ガジェット好きのみならず、仕事に熱心に取り組む人、家事の時間を削ってプライベートの時間をより満喫したい人、健康で楽しい人生を長く送りたい人など、あらゆる人に求められることなのです。
このように『勝間家電』は、便利なモノの紹介にとどまらず、自分の時間と健康を取り戻すための思考法を教えてくれる本です。
読んでいるうちに紹介された製品を検索してしまい、気づけば生活を見直したくなる──そんな実践的な魅力に満ちています。
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