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ライブ会場や地下鉄、工事現場のそば、時には赤ちゃんの泣き声——。身のまわりには、気づかないうちに聴覚を傷つけてしまうほど大きな音が潜んでいます。Apple Watchの「ノイズ」アプリは、そんな周囲の音の大きさをリアルタイムで測り、危険なレベルになると手首をタップして知らせてくれる健康機能です。
この記事では、ノイズ測定機能の仕組みから、「大音量」と判定されるデシベルの目安、オン・オフや通知しきい値の設定方法、記録の振り返り方まで、まとめて解説します。
Apple Watchの「ノイズ」アプリとは?
ノイズアプリは、Apple Watchのマイクが拾った音のデータと、その音にさらされている時間をもとに、周囲の環境音レベルを測定する機能です。聴覚に影響を及ぼすおそれのあるレベルまでデシベルの値が上がると、Apple Watchがそれを検知して手首をタップし、通知で知らせてくれます。
気になるプライバシー面ですが、ノイズアプリは音のレベルを測るためにマイクを使うだけで、音そのものを録音したり保存したりすることはありません。Apple Watchを装着している間は、一日を通して定期的に騒音レベルを測定してくれます。

「大音量」は何デシベルから?聴覚リスクの目安
ノイズアプリは、直近3分間の騒音レベルの平均が、あらかじめ設定したしきい値(デシベル)に達するか上回ると通知します。判定の基準はシンプルで、80デシベルを下回っていれば「OK」、80デシベルを上回ると「大音量」と表示されます。80デシベル未満の音なら、長期間さらされても聴覚への影響はないとされています。
逆に、80デシベルを超える大きな音に繰り返し・長時間さらされると、回復しない難聴につながるおそれがあります。Appleが示している、一時的な難聴のおそれが出るまでの目安は次のとおりです。
| 音の大きさ | 一時的な難聴のおそれ(1日あたり) | 週間の限度の目安 |
|---|---|---|
| 80デシベル | 約5時間半 | 約40時間 |
| 85デシベル | 約1時間45分 | 約12時間半 |
| 90デシベル | 約30分 | 約4時間 |
| 95デシベル | 約10分 | 約1時間15分 |
| 100デシベル | ほんの数分 | 約20分 |
騒音レベルは、人の聴覚特性に合わせた周波数重み付け(A特性)で測定されています。ライブやスポーツ観戦のように100デシベル近い環境では、わずか数分でも耳にダメージが及ぶ可能性があるということです。
ノイズアプリを設定する(オンにする)
ノイズ測定を始めるのはとても簡単です。
・Apple Watchで「ノイズ」アプリを開く
・「有効にする」をタップして監視をオンにする
一度オンにすれば、あとはノイズアプリを開くか、文字盤に「ノイズ」コンプリケーションを追加しておくことで、いつでも周囲の環境音レベルを確認できるようになります。
ノイズ通知のしきい値を変える・オフにする
「どのくらいの音量で通知するか」というしきい値は、自分の環境に合わせて調整できます。iPhoneから設定する場合は、次の手順です。
・iPhoneで「Watch」アプリを開き、「マイウォッチ」をタップ
・「ノイズ」>「ノイズのしきい値」と進み、デシベルレベルを選ぶ(通知を止めたいときは「オフ」)
Apple Watch本体からでも、「設定」アプリの「ノイズ」から同じように通知を調整できます。工事現場やライブハウスなど、大きな音が当たり前の環境で通知が頻繁に来て煩わしいときは、しきい値を上げるかオフにすると快適です。
騒音の測定そのものを止めたいとき
通知だけでなく環境音の測定自体を止めたい場合は、Apple Watchで「設定」>「ノイズ」>「環境音測定」と進み、「サウンド測定」をオフにします。iPhoneの「Watch」アプリの「ノイズ」>「環境音測定」からも切り替えられます。
なお、Apple Watchが防水ロックされている間や、マイク・スピーカーを使用している間は、測定は自動的に一時停止します。また、水しぶきや風が騒音レベルの精度に影響することがあるため、水辺でのアクティビティでは防水ロックの使用が推奨されています。
測定した騒音は「ヘルスケア」で振り返れる
Apple WatchをiPhoneとペアリングしてノイズアプリを設定しておくと、環境音レベルは自動的にiPhoneのヘルスケアアプリの「聴覚」カテゴリに送信されます。ここでは「環境音レベル」「ヘッドフォン音量」「ノイズ通知」をまとめて確認でき、一定期間の曝露レベルや1日の平均、最高・最低の範囲まで振り返ることができます。
日々の生活のどんな場面で大きな音にさらされているかが見えてくるので、聴覚を守るうえでの気づきにつながります。
身近に潜む“危険な騒音”の実例
ノイズアプリの警告は、特別な場所だけでなく意外と身近な場面でも作動します。過去には、J1リーグ・浦和レッズのゴール裏の大歓声で「一時的に聴覚が失われる」レベルの警告が出たことが話題になりました。その様子は浦和レッズのゴール裏は「一時的に聴覚が失われる」騒音レベルとApple Watchが警告で紹介しています。
さらに、意外なところでは夕方の赤ちゃんの泣き声でも「大音量」通知が発動したという例も。詳しくはApple Watchの騒音測定機能、赤ちゃんの鳴き声も危険な騒音として検知してしまうをご覧ください。ほかにも、ライブやクラブ、窓を開けた電車がトンネルに入った瞬間などは通知が出やすい場面です。
まとめ|聴覚は一度失うと戻りにくいからこそ
Apple Watchのノイズアプリは、数タップの設定だけで、自分では気づきにくい「危険な音量」を教えてくれる頼もしい機能です。聴覚は一度ダメージを受けると回復が難しいからこそ、通知が届いたら耳を休める・その場を離れるといった小さな行動が大切になります。まだ有効にしていない人は、この機会にぜひオンにして、日々の“音の環境”を見直してみてください。
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