1日の歩行距離や消費カロリーを計測可能なモデルが多いスマートウォッチ。ダイエットの目的での購入を考えている人も多いでしょう。本記事では、実際にApple Watchを使用するなかで「ダイエットの意識向上に役立った」と感じたApple Watchの「アクティビティ」アプリについて説明します。
Apple Watch(アップルウォッチ)は日常動作まで消費カロリーとして計測!
Apple Watchの公式サイトで「毎日のアクティビティパートナー。思わず動きたくなる」というキャッチコピーとともに、目玉機能の一つとして紹介されている「アクティビティ」アプリ。ザックリ説明すると、1日の活動の中で消費したカロリーや、運動した時間などを記録してくれるアプリです。
1日の歩数や、その歩行に伴う大まかな消費カロリーは、スマートフォンでも概算値を計測ができます。一方でApple Watchでは、歩行以外の日常動作や運動の消費カロリーもより正確に記録してくれるのが大きな魅力。なぜなら腕に着用するApple Watchでは「腕の動き」「加速度センサー」「心拍センサー」「GPS」などをもとに消費カロリーを計測するからです。
そのためApple Watchの「アクティビティ」アプリでは、仕事中の階段の上り下りから、子どもと遊んだときの動作、家の掃除まで、あらゆる動きによって消費されるカロリーが「アクティブカロリー」として記録されます。
目指すは3つの「リング」の完成
そして「アクティビティ」アプリでは、下記の3つの項目がリング状のメーターとして表示されます
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赤色のムーブリング(Move): これは、ユーザーが1日の動きのなかで消費したカロリーを示します(基礎代謝は含まれず)。アプリは個別に設定した目標に基づいて、達成したカロリー数をリアルタイムで表示します。このリングを満たすことで、ダイエットや体重管理に向けた努力が可視化され、進捗を確認するモチベーションが高まります。
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緑色のエクササイズリング(Exercise): このリングは、早歩き以上の中=高強度の運動を行った時間を分数で示します。30分がマックスです。これにより、心肺機能の向上や体脂肪の燃焼に貢献することが期待されます。アクティビティアプリは、ユーザーに運動目標を達成するように促し、ダイエットに向けた生活習慣の改善をサポートします。
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青色のスタンドリング(Stand): 立ち上がって1分以上体を動かした時間の合計が1 時間単位で表示されます。長時間座っていることが健康に与える悪影響を避けるために、Apple Watchは座りっぱなしにならないようリマインダーを送信します。適度な休憩をとることで、代謝を促進し、ダイエットをサポートすることができます。
この3つの項目は、数値の上昇に応じて時計回り状に伸びていきます。そして1周すれば、1日の目標を達成。つまり、このアプリで毎日の目標となる「アクティビティリングの完成」は、3項目が1週した状態(各々の目標値を達成した状態)のことです。そのため、日中にアクティビティリングを見たときに、「今日はムーブが足りないな」「エクササイズがこのままじゃ達成できない」と気づくことが、運動へのモチベーションになるわけですね。
Apple Watchで日常生活でのカロリー消費が上昇しやすくなる!
なお「ムーブ」の数値は、料理やごみ捨て等の家事の動作でも上昇します。「エクササイズ」の項目も、家から駅までの移動を速歩きにするだけで、きっちりカウントしてもらえます。「室内で何か体を動かすことをしよう!」「普段よりちょっと早めに歩こう」と意識すれば、意外と簡単に目標が達成できてしまうわけです。
また「スタンド」の目標達成に向けて、「1時間に1分以上は立ち上がって動こう」と意識することは、デスクワークが中心の人には気分転換の上でも良いこと。少し立ち上がって同僚のデスクに話に行ったり、体をほぐすストレッチをしたりするだけでも、「ムーブ」の数値は上昇します。1時間に1分でも立ち上がる時間を作れれば、そこで身体も動かせて、結果的に消費カロリーも増えるわけです。
目標数値も変更が可能
なお「ムーブ」の目標数値は変更が可能。上記の画像のように、「少しだけ」「適度に」「たくさん」の3段階の運動量を選べて、さらに細かなカロリー設定もできます。ガッツリ動いてカロリーを消費し、短期間で痩せたい人は「たくさん」に設定するといいでしょう(そのぶん毎日動き回る時間が増えて、疲れもタップリ溜まるでしょうが)。そのほか、自己ベストを達成したり、大きな目標をクリアした時はバッジをもらえたり、友達とリングの達成度合いを競争できたりと、モチベーションアップの仕組みが複数用意されているのもいいところ。
Apple Watch導入でダイエット成功の可能性も?
「ダイエットのために運動しよう!」と決意したものの、「着替えるのが面倒」「走って疲れるのはやっぱイヤ」などと思って結局何もしない……という人は多いでしょう。ですが、Apple Watchなどのスマートウォッチがあれば、日常生活の中できっちりカロリーを消費し、少しずつ痩せていくことが可能になるかもしれません!
実際のところ、筆者もApple Watchを使い始めてから、毎日の消費カロリーを気にするようになり、「リング完成のためにもう少し歩こう」など身体を動かす機会も増加。30代になってから増加に歯止めがかからなかった体重がピタッと止まり、年に2kg程度の微減ですが減少へと転じました。
そして「行動を数値化する」「1日単位などの細かな目標を設定する」というのは、仕事で大きな目標を達成するうえでも有効なメソッドですが、それはダイエットでも同じこと。自分の身体の活動状況を可視化してくれるApple Watchは、ダイエットの意識向上に役立つものといえるでしょう。
アクティビティアプリと連携するダイエットアプリ
Apple Watchの「アクティビティ」アプリは、Appleの「ヘルスケア」アプリと統合されており、他のダイエットアプリとも簡単に連携できます。特に、食事管理や水分摂取のトラッキングができるアプリとの連携は、ダイエットを成功させるために非常に有用です。
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MyFitnessPal: 食事のカロリーや栄養素を記録することができ、Apple Watchのデータと連携させることで、運動量に基づいたカロリー消費を考慮したダイエット計画を立てやすくなります。例えば、運動によって消費したカロリーをMyFitnessPalに自動的に反映させ、摂取すべきカロリーの目安を設定できます。
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Lose It!: こちらも人気のダイエットアプリで、食事を記録しながら体重の減少を目指すことができます。Apple Watchと連携することで、運動量に基づいてリアルタイムでダイエット進捗を管理でき、目標達成に向けたアドバイスも受けられます。
これらのアプリを使うことで、日々の摂取カロリーと消費カロリーを正確に管理し、ダイエットを効率よく進めることができます。
モチベーション維持のためのアプローチ
ダイエットを続けるためには、モチベーションが非常に重要です。Apple Watchの「アクティビティ」アプリには、ユーザーを励ますためのいくつかの機能が備わっています。
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競争機能: Apple Watchでは、友達や家族と競争し合うことができます。例えば、毎日の運動量をお互いに比較し、目標を達成した際にバッジを獲得したり、進捗をシェアすることができます。この競争要素は、ダイエットを続けるための大きな刺激になります。
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達成感: 毎日のリングを達成することで得られる達成感は、非常に大きなモチベーションとなります。毎日目標を達成し、目標を更新するたびに次のステップに進むことで、ダイエットを楽しく続けることができます。
これらの機能により、Apple Watchはダイエットを一人で行うのではなく、仲間と共に支え合いながら進めるツールとしても活用できます。
なお今回はApple Watchの「アクティビティ」アプリを例に説明しましたが、他のスマートウォッチにも似たような消費カロリーの計測機能が備わったものは多くあります。日常生活の動作や運動を細かく記録してくれるスマートウォッチは、あなたのダイエットの確実な助けになってくれるはずです!
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●執筆者:スマートウォッチライフ編集部
日本初のスマートウォッチのウェブメディア。編集部には50本以上のスマートウォッチがあり、スマートウォッチ・Apple Watchの選び方や入門者向けの記事を多く配信しています。日本唯一のスマートウォッチ専門ムック本『SmartWatchLife特別編集 最新スマートウォッチ完全ガイド』(コスミック出版)を出版したほか、編集長はスマートウォッチ専門家としてテレビ朝日「グッド!モーニング」や雑誌『anan』(マガジンハウス)にも出演。You Tube「スマートウォッチライフ」(チャンネル登録者7000人程度)でも各種レビューを行っています!
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