Samsungのハイエンドスマートウォッチ「Galaxy Watch Ultra」の2025年モデルが登場しました。
2024年モデルで既に高評価を得ていたUltraシリーズ。
新モデルでは基本スペックはほぼ据え置きながらも、ストレージ容量の倍増や新色の追加など、一部で完成度がさらに高まっています。
本記事では、Galaxy Watch Ultra(2025)の魅力を、実際の使用感に基づいて徹底レビューします。
なお、【徹底比較】Galaxy Watch Ultraは2025年版で何が進化した?買い替えの価値は? では、昨年モデルとの違いを詳しく解説しています。
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Galaxy Watch Ultra(2025)
価格(税込):129,800円(2024年モデルから据え置き)
カラーバリエーション:チタニウムグレー、チタニウムシルバー、チタニウムブルー(新色)
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2025年モデルも価格は据え置きの129,800円(税込)。
Galaxy Watch8(Bluetooth)の40mm(57,900円)と比較すると倍以上の価格になります。
なお通常モデルとの違いは、【徹底比較】Samsung Galaxy Watch8/Watch8 Classic/Watch Ultra(2025)の違いを解説!の記事で詳しく解説しています。
カラバリについては、2025年モデルから登場した「チタニウムブルー」は、落ち着きがありながらもアクセントになる上品なカラー。
ビジネスにもアウトドアにも使える汎用性の高い色味です。
主要な機能を一覧表でチェック
基本的な搭載機能は前モデルから継続されており、一般的なスマートウォッチに必要な機能はすべて網羅。
・スマホの通知受信
・心拍数、睡眠、血中酸素、ストレス、体表温度の計測
・マイク&スピーカー搭載で通話や音声アシスタントに対応
・Suicaやクレジットカードなどのタッチ決済機能
・Google Play対応でアプリの追加も自由自在
このオールラウンドぶりは、Apple Watch、Google Pixel Watchと並んでスマートウォッチ界の最強モデルといえるでしょう。
スマホのように多彩なアプリを自由に追加可能
なおGalaxy Watchの音声アシスタントはGeminiへの対応も今年から始まっています(今年のUltraに限らず旧モデルの一部でも使用可能)。
対応スマートフォンはAndroid 11.0以上、1.5GB以上のRAM搭載機。iPhoneには非対応です。
外観や装着感:サイズ感は大きめ、ただし高級感あり
では外観や見た目もチェックしていきます。
本体サイズは47.4 × 47.1 × 12.1mm、重量は60.5gと、昨年モデルと同様。
ケースにはグレード4のチタニウム素材を採用し、耐久性と軽さ、そして高級感を兼ね備えた外装となっています。
実際に装着してみると、視認性は抜群で操作もメチャクチャしやすいです。
いい意味での存在感がありますが、ケースサイズや60.5gという重量はやはり大きめ。
普通体型~大柄な男性であればバッチリ似合う時計ですが、小柄な人や女性には少し大きすぎる・重すぎる時計といえるかもしれません。
スペック:ストレージ倍増が嬉しい
ディスプレイはSuper AMOLED(有機EL)ディスプレイと非常に高性能。
CPUは2024年モデルと同じ「Exynos W1000(3nm・5コア)」を搭載。操作感は引き続きサクサクで、画面の反応も非常にスムーズです。
ストレージ容量は32GB→64GBへ倍増。音楽やアプリ、ワークアウトデータを多く保存したい人にはありがたい進化です。
防水等級は10ATMで、プールでの水泳はもちろんのこと、水深の浅い海での泳ぐときや各種のマリンアクティビティにもバッチリ対応。
そのほかIP68、軍用規格 MIL-STD-810Hという高い耐久性能があり、ディスプレイの周囲もチタン等の素材で分厚く保護されているので、ぶつけたときの破損リスクは小さいといえるでしょう。
バッテリーの持ちは?
590mAhの大容量バッテリーを搭載し、最大100時間の省電力駆動が可能。
実際に心拍・睡眠・ストレス計測などをフル活用しても、2日は余裕で持つ印象でした。
通常モデルのGalaxy Watchと比べて倍程度のバッテリーの持ち具合があるのは嬉しい印象。
アウトドアや長距離ランでも安心のスタミナです。
操作感について
Galaxy Watch Ultraは物理ボタン3つ(ホーム/戻る/クイック)とスワイプ操作の組み合わせにより、直感的な操作が可能です。
中央のクイックボタンはUltraモデルのみに追加されたボタン。
ランニングなどの各種アクティビティの開始や終了を瞬時に行えるのが特徴で、アクティビティの開始ではなく、ストップウォッチやライト、ウォーターロックなどの機能に変更することもできます。
ただ、それ以外の日常の機能を割り振れない点を考えると、やはりGalaxy Watch Ultraはハードなアクティビティをする人向けのモデルだと分かるでしょう。
画面周囲をなぞるようなスクロール操作もあり、Apple Watchのデジタルクラウンとは異なる操作感ですが、慣れると快適です。
左から右のスワイプで確認できる「タイル」は、よく使うアプリや機能などを大画面で表示できる機能で、並び替えや追加・削除も自由自在。
よく使うものから手前に並べておくと使い勝手が格段にアップします。
ホームボタンの2回押しでは様々なアプリの立ち上げを設定可能で、Googleアシスタントやウォレットやアラーム、タイマー、カレンダーなど、自分のよく使う機能を割り振っておくとよいでしょう。
ウォッチフェイスと日常の機能について
Galaxy WatchはこのUltraに限らずウォッチフェイスの種類が豊富。
オシャレなものが多い上に、画面に表示する機能の自由度がメチャクチャ高く、カスタマイズが自在です。
画面内に6つのアプリや機能を表示できるウォッチフェイスもあり、その部分をタップすると当該機能にジャンプすることも可能!
なので、よく使うアプリや機能を呼び出しやすいのです。
スマホの通知は、通知が届いたアプリのアイコンと、通知の内容をわかり易く表示。
LINEは文章の内容もスタンプの内容も見ることができて、返信もできます。
Gmailのメールの閲覧、返信もできますし、このあたりはさすが高性能もでるという感じです。
そのほかSpotifyなどのスマホの音楽アプリの再生・停止などの操作や、タイマー、アラーム、録音などなど、日常で便利な機能は盛りだくさん。
時計本体に音楽を保存できたり、録音ができたりするのも高性能なモデルならではです。
Suicaもバッチリ使える!
Suicaなどのキャッシュレス決済も幅広く対応。
追加するクレジットカードの種類によっては、Visaのタッチ決済のほか、「iD」「QUICPay」なども使えます。
筆者はスマートフォンに入っていたSuicaを移行して使用。
自販機でSuicaで買い物をするときは、特にGoogleウォレットの画面を立ち上げなくても決済ができました!
なお、こうした決済手段を使う場合は、時計の画面をPINやパターンでロックする必要が出てきます。
Geminiの音声入力がメチャクチャ便利!
2025年モデルのGalaxy Watch Ultraは、音声アシスタントがGoogleアシスタントから最新AI「Gemini」に進化。
複数の操作をまとめて実行できるマルチステップ対応や、Google・Samsung両方のアプリと連携した高度なタスク処理が可能になりました。
例えば「ランニングを開始して、SpotifyでKing Gnuをかけて」と頼めば、ワークアウトの起動から音楽再生まで一度で完了します。
「夏の暑さを題材に小泉進次郎構文を作って」といったユーモアのある質問にも対応し、従来よりも“話せる”スマートウォッチになっています。
検索や会話の柔軟性も向上し、「今の気温に合った運動」や「最近のファッション情報」などを簡潔に提案してくれます。
このGalaxy Watchに新搭載のGeminiについては詳しくは別の記事で詳しく解説しています。
【実機レビュー】Galaxy Watchで進化した音声アシスタント「Gemini」を使ってみた!Googleアシスタントからの進化と課題
健康機能:完成度は業界トップクラス
健康関連の機能も確認してみましょう。
健康系の機能の一番の特徴にして、Apple Watchも未搭載の機能としては、体組成計の機能があること。
時計右側の2つのボタンに中指と薬指をタッチすることで、体脂肪量と体脂肪率、基礎代謝量など様々なデータが確認可能です。
この体組成計の機能があるスマートウォッチはGalaxy Watchのほかには数えるほどしかありません。
計測結果は、筆者の使っているタニタの体組成計と大きく違わないものでした。
またエナジースコアという、心身のコンディションを評価するスコアも表示。
こちらは睡眠、アクティビティ(日々の活動量)、心拍数といったデータをもとに算出される数値で、数値は大きいほどコンディションがいい状態になります。
本モデルは睡眠計測のデータも非常に詳細。
睡眠中の皮膚温度、心拍数、呼吸数、血中酸素濃度も分かりますし、睡眠ステージごとの分類もしてくれます。
血中酸素濃度の計測精度が今ひとつな以外は、非常に高いレベルで各種の睡眠データを計測してくれていると感じました。
そのほか面白い指標としては抗酸化指数という指標も計測可能に。
こちらは時計の裏側のセンサーに親指を押し付けることで測定でき、1日で推奨される量の果物と野菜を摂取しているかどうかの判断材料になるとのこと。
ちなみに筆者は「低い」と出て不足気味のようでした。
また3日間の睡眠計測をすつと「血管負荷」という血管系にかかる負荷やストレスの量を計測できる機能も。
こちらが持続的に高いと、さまざまな慢性疾患と関連してくるそうです。
そのほかAGEs指数という代謝の健康状態を把握できる指標もあり、健康機能の多様さはスマートウォッチ界屈指のレベルと言えるでしょう。
運動の機能をチェック
運動面では100種以上のワークアウト計測に対応。
本モデルでは100 種類以上のワークアウトを正確に記録できます。
Ultraについてはトライアスロンなどのマルチスポーツに対応しているのが通常のGalaxy Watch 8との違いでしょうか。
またランニング、ウォーキング、サイクリングなどは、スマートウォッチがワークアウトを自動で認識して記録してくれます。
この自動記録がかなり正確で、自転車で移動していると自動で計測が始まり、自転車を降りて座ったりすると、自動で計測が止まります。
この自動計測の精度は以前のモデルでも非常に高くてビックリしたのですが、今回の新作についてもApple Watchより上(つまり業界最高レベル)だと感じました。
日々の細々したワークアウトを計測するには最強のモデルだと思います。
ランニング中は上記のような画面でリアルタイムで各種指標を確認可能(スワイプすると表示項目が切り替わり、心拍ゾーンが見やすく表示されたりします)。
またランニング中には音声のガイダンスもあります。
計測できるデータも多く、運動メインで使いたい人にも非常にお勧めできるスマートウォッチだと感じました。
下記がランニングの計測結果の画面の一部です。
上記のようにランニング中の心拍ゾーンを分類してくれるほか、非対称性、接触時間、滞空時間、上下動など、高度な指標のチェックも可能。
運動能力の目安となる最大酸素摂取量も確認ができます。
そのほか心拍数の変化などはグラフ表示してくれますし、運動計測もやはりレベルが高いです。
GPSの補足もめちゃくちゃ早く計測結果も優秀だと感じました。
どんな人におすすめ?
・初めてGalaxy Watch Ultraを購入する人には、間違いなく「買い」
2025年モデルは、2024年モデルの完成度をそのまま引き継ぎつつ、ストレージ容量の倍増や新色の追加といった使い勝手と所有欲を満たすアップデートが施されています。特に音楽やアプリを多く保存したい人、デザインにこだわる人には非常に魅力的です。
・アクティブなライフスタイルを送る人
高精度なGPS、タフネス仕様、防水性能、体組成計や血管負荷などの詳細な健康計測機能は、登山やランニング、トライアスロンなどハードな環境でも活躍します。アウトドアやスポーツでの使用を前提にしている人にとって、まさに理想的なスマートウォッチです。
・Geminiなど最新AI機能を活用したい人
音声アシスタントの進化により、複数の操作をまとめて実行できるマルチステップ対応や高度な情報検索が可能になりました。スマートウォッチで作業効率を高めたい人にとっても大きなメリットです。
2024年モデルを既に使用している人は、ストレージ倍増や新色、Gemini対応などの新機能にどれだけ魅力を感じるかで買い替えを判断するのが良いでしょう。基本性能が大きく変わっていないため、必ずしも急いで買い替える必要はありませんが、今年新しく買うなら間違いなく2025年モデルがおすすめです。
まとめ
Galaxy Watch Ultra(2025)は、「最強スマートウォッチ」の称号にふさわしい完成度を誇ります。
高耐久なチタニウムケースやMIL規格対応のタフネス性能、10ATM防水によるアウトドア適性、業界トップクラスの健康・運動トラッキング機能、そして豊富な通知・決済機能。さらに、64GBストレージや新色チタニウムブルーの追加で、実用性と所有欲の両面で魅力が向上しました。
加えて、Google Gemini対応による音声アシスタントの進化は、日常の使い勝手を一段階引き上げています。スポーツやアウトドアでの活用はもちろん、日常生活でも頼れる相棒となるでしょう。
Androidユーザーで「これ一台で何でもこなせるスマートウォッチ」を求めるなら、Galaxy Watch Ultra(2025)は間違いなく第一候補に挙げられるモデルです。
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