最近、SNSを中心に「Astro-Seekで作った出生チャートをChatGPTに分析させたら、当たりすぎて震えた」「怖くてスマホ閉じた」といった声が急増しています。出生データを入力して得られたチャートをChatGPTに貼り付けるだけで、まるで昔からあなたを知っていたかのような“的確な分析”が返ってくる――そんな現象が、いま静かにブームになっています。
なぜ今「AI × 占い」がここまで広がっているのでしょうか。背景には、海外でも指摘される社会の不安定さ、AIの言語生成能力、占いという文化そのものの性質、そして人間の心理構造が複雑に絡み合っているようです。本記事では、Astro-Seekの使い方から、AI占いが“当たりすぎるように感じる理由”、海外の報道が示す社会的文脈まで、わかりやすくまとめて解説します。
SNS発のブーム:Astro-SeekとChatGPTが生んだ“新しい占い体験”
ブームの中心となっている Astro-Seek(アストロシーク) は、世界中で利用されている無料のホロスコープ作成サイトです。生年月日・出生時間・出生地を入力するだけで、以下の詳細な出生チャートが自動生成されます。
・太陽・月・惑星の位置(星座)
・12ハウスの配置
・天体同士の角度(アスペクト)
・ノードやキロンなどの計算点
特に、ページ最下部にある「ChatGPT向け出力」をそのままコピーしてAIに貼り付ければ、プロ占星術師さながらの分析文が返ってくるため、SNSで急速に拡散しました。
このブームの詳細は下記の記事で紹介しています。
【あわせて読みたい】ChatGPTに西洋占星術の結果を分析させると「当たりすぎて怖い」? その“的中感”の正体を徹底解説
海外でも話題に:AI占いは“不安定な時代の自己確認ツール”になりつつある

この現象は日本だけに限らず、海外の大手メディアもAI占いの拡大を報じています。
中国では、若者が将来への不安から「AIに自分の運勢を相談する」文化が広がっており、英字紙 South China Morning Post(SCMP) は「AIが占い師の代替となりつつある」と報道。また The Guardian は、スピリチュアルカルチャーが経済的不安とともに再燃していることを指摘しています。
さらに、日本でも2025年の調査で、10代の42.9%が「Google検索より先にChatGPTで相談する」と回答したという報道がありました(週刊アスキー)。
つまり、いま世界的に「AIは検索の代わりであり、占いの代わりでもある」という流れが生まれつつあります。
ではなぜAI占いは“当たりすぎる”と感じるのか?

この“怖いほど当たる”感覚には、AIの技術的特性と占いの文化的構造、人間の心理が巧妙に組み合わさっています。
1. 占いはもともと「データ × 解釈 × 心理」で成り立つ文化だった
実は西洋占星術は、古代から「膨大なデータ(天体配置)」「象徴解釈」「読み手側の補完」を軸に発展してきた文化です。出生データを入力し、そこから読み解くパターンを見つけ、本人が解釈してゆく――これは現代のAIが最も得意とする処理そのものです。
2. ChatGPTは“的中しやすい構造の文章”を自動生成する
ChatGPTは、占星術の象徴辞書(「水瓶座=未来志向」「山羊座=責任感」など)を使いながら、以下のような“当たっていると感じやすい文章の特徴”を自然に作ります。
・抽象度が適切で、誰でも当てはまる
・長所と課題をセットで提示するため、納得感が高い
・人生の節目を物語構造で語る
・本人の価値観に寄り添った口調に変化する
このため、AIは「占い語り」の自然なアップグレード版として機能するのです。
3. 人間の心理(確証バイアス)が“当たり”を増幅する
人は、自分に当てはまる部分だけ強く記憶し、外れた部分を無視する傾向があります。また「自分の人生経験を文章に寄せて読み替える」ことで、当たり感がさらに強化されます。
4. さらに、普段ChatGPTを使っている人ほど“的確”に感じやすい
筆者も実際にAstro-Seekでチャートを作成し、ChatGPTに分析を依頼しました。占いにほとんど興味がないタイプですが、返ってきた文章には、ウェブ編集の仕事に関係する特性(文章化の得意さ、分析思考、テクノロジーとの相性など)が多く並び、「たしかに当たっている」と感じました。
ただ同時に、これはChatGPTが筆者との過去の会話から職業・思考パターンを学習し、それを占星術の言葉に置き換えているだけだということも強く実感しました。
つまり、AI占いは“あなたの情報を反映した最適化された物語”に過ぎず、未来を「当てている」わけではないのです。
AI占いブームは、現代社会の鏡かもしれない

世界的な不確実性、若者の将来不安、検索行動のAI化、自己分析ブーム、占星術アプリ文化の再拡大――。それらすべてが重なった結果、AI占いは現代社会の“新しい自己確認ツール”として受け入れられつつあります。
占いは昔から「未来を言い当てる技術」ではなく、「不安を言語化する文化」でした。そこにAIという新しい“語り手”が現れたことで、より身近に、より高速に、より個人的にアクセスできるようになった――これが現在のブームの本質ではないでしょうか。











