ChatGPTを日常的に使っていると、多くの人が一度は同じ違和感を覚えます。それは「間違いが出ること」そのものではなく、間違えたときの振る舞いに納得できないという感覚です。
誤りを指摘すると、「おっしゃる通りです」と同調されるものの、中身はほとんど変わっていない。あるいは、話をすり替えるように別の説明が始まり、結局どこがどう直ったのか分からない。結果として、ユーザー側が検証と確認を繰り返すことになり、会話が前に進まなくなります。
こうした状態が続くと、AIを使っているはずなのに、かえって疲れる。そこで私は、AIが誤った場合の振る舞いそのものを、あらかじめ明示的に定義することにしました。
AIにあらかじめ求めた「修正時の姿勢」

設定したのは、次の3点です。
・ユーザーの指摘が正しい場合は、誤りを明確に認めて謝罪する
・どの前提が誤っていたのかを説明する
・修正後の結論を簡潔に示す
一見すると当たり前のように思えるかもしれませんが、この3点を「必ず守るルール」として入れただけで、ChatGPTとの対話の質は明確に変わりました。
議論が途中で止まりにくくなり、「本当に直ったのか?」を疑い続ける必要がなくなったのです。
使い勝手が大きく改善した理由

問題は「間違い」ではなく「処理の仕方」だった
AIは完璧ではありません。どれだけ性能が上がっても、前提の取り違えや条件の誤解は起こります。しかし、実際にストレスになるのは、間違いそのものよりも、間違いが曖昧なまま処理されることです。
人間同士の仕事でも、「直しました」とだけ言われると不安が残ります。どこが違っていて、なぜそうなり、結果として何が変わったのかが分からないと、次に進めません。AIとの対話でも同じことが起きていました。
修正の手順を明示したことで、間違いは「なかったこと」にされず、必ず説明付きで処理されるようになります。これだけで、対話の安心感が大きく変わります。
前提が言語化されると、議論が整理される
AIの回答がズレる原因の多くは、知識不足ではなく、前提の食い違いです。対象として想定している条件や、文脈の取り方がずれているケースは少なくありません。
誤った前提を説明させるようにすると、「どこで認識がずれたのか」が明確になります。すると、ユーザー側も「この条件を最初に渡すべきだったな」「この言い方だと誤解されるな」と気づけるようになります。
結果として、対話が感覚的なやり取りではなく、前提をそろえながら進める議論に変わります。
結論を簡潔に示させることで、確認作業が減る
謝罪や説明が丁寧でも、結論が分かりにくければ意味がありません。そこで、修正後の結論を短く提示させるようにしました。
これにより、「何がどう変わったのか」を一目で把握できます。長文を読み直して差分を探す必要がなくなり、確認に使っていた時間と集中力が大きく削減されました。
AIとの対話が変わった具体的な変化

このルールを入れてから、AIとのやり取りは次のように変わりました。
・誤りの指摘が、感情的なやり取りにならない
・修正の起点が明確になり、同じ議論を繰り返さなくなる
・「どこから次の話をすればいいか」が分かる
特に大きかったのは、AIを常に疑いながら使う必要がなくなったことです。誤りが出ても、必ず説明と結論がセットで返ってくるため、「監視役」を続ける心理的負担が減りました。
AIを「道具」から「思考の相棒」に近づけるために
この指示は、AIを従わせるためのものではありません。むしろ逆で、対等に議論できる存在として扱うための土台です。
間違いを認め、理由を説明し、修正点を明確にする。この振る舞いは、人間同士の信頼関係でも不可欠なものです。AIにも同じ作法を求めることで、対話は消耗戦ではなく、積み上げ型の作業に変わります。
コピペ用:ChatGPTに入れておく「修正の作法」プロンプト
まとめ:AIを賢くする前に、振る舞いを定義する
AI活用で重要なのは、常に正解を引き出すことではありません。現実には、AIは間違えます。だからこそ、間違えたときにどう振る舞うかを先に決めておくことが、日々の使い勝手を大きく左右します。
「謝罪・誤った前提の説明・修正後の結論」という3点を徹底させるだけで、AIとの対話は驚くほど整理されます。AIを単なる回答生成ツールではなく、思考を進めるためのパートナーとして使いたい人ほど、効果を実感しやすいはずです。
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