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米国の海外メディアTechRepublicによると、Metaが新たに「AIペンダント」と呼ばれる首掛け型のAIデバイスを開発しており、最短で1年以内にテストを開始する計画だと報じられています。同社はこれに加えて新しいスマートグラスや、業務用ウェアラブルのサブスクリプションサービス「Wearables for Work」も準備していると伝えられており、ウェアラブルAI市場に対する攻勢を一段と強める動きとして注目されています。なお現時点で日本での発売は発表されておらず、国内展開の時期や価格は明らかにされていません。
Image source: Smart Watch Life (AI generated)
Metaが開発を進める「AIペンダント」とは
TechRepublicが米メディアThe Informationの報道を引用して伝えたところによると、MetaのAIペンダントは胸元に身につけて持ち歩くタイプのウェアラブルデバイスで、日常の会話や行動を継続的に拾いながらAIアシスタントとして使うことを想定したものだとされています。スマートウォッチやスマートグラスとは別軸の、いわゆる「常時持ち歩くAI入力デバイス」を狙った位置づけです。
この構想は、Metaが2025年末に買収したAIウェアラブルのスタートアップ「Limitless」の技術を土台にしているとみられています。Limitlessはクリップ型のレコーダー「Pendant」を手がけてきた企業で、会話を録音して文字起こしし、要約や検索可能なログとして残せる点が特徴でした。Metaがその知見を引き継ぐ形で、自社サービスや独自AIモデルと深く連携する次世代のAIアクセサリーを企画していると考えるのが自然な流れと言えそうです。
スマートグラスは2026年中に最大4モデル展開か
AIペンダントはあくまで全体構想の一部で、TechRepublicは2026年内に最大4種類の新型スマートグラスが投入される可能性があるとも報じています。社内コード名としてはModelo、Luna、RBM2 Refresh、Mojito VIPの4機種が挙げられているほか、その先の試作モデルとしてArtemis、SSGといった名前も伝えられています。
Metaはすでに、EssilorLuxottica傘下のRay-BanブランドおよびOakleyブランドとの協業でAI対応スマートグラスを販売しており、ここから一気にラインナップを拡張しようとしている格好です。新モデルにはMeta独自のAIモデルが組み込まれ、将来的に登場する追加AIサービスとも結びつくと見込まれています。
企業向けの新サブスク「Wearables for Work」も準備中
ハードウェアと並行して、Metaは法人向けのウェアラブルサブスクリプション「Wearables for Work」も準備していると報じられています。これは企業ユーザーにMetaのAIをより日常的に使ってもらうための仕組みで、ハードウェアだけでなくサービス側からも収益化を狙う構造になる見通しです。
The InformationとEngadgetの報道によると、ウェアラブル責任者であるアレックス・ヒメル副社長は社内メモで、AIモデルの利用拡大と、それに紐づく有料サービスの利用を促進したい意向を示しているとされます。導入目標として、まずは10社程度の大規模法人を確保し、数百台規模のデバイスを大企業内に展開する想定だと伝えられています。
常時録音型ウェアラブルが抱えるプライバシーの課題
一方で、こうした「常に環境音や会話を拾うAIウェアラブル」というカテゴリーは、これまでも普及面で苦戦してきた領域です。過去にも複数のAIウェアラブル製品が登場しましたが、本格的な大ヒットには至らず、その理由としてはプライバシーへの懸念が繰り返し指摘されてきました。
会話を継続的にキャプチャするデバイスは、ユーザー本人だけでなく周囲の人物の音声まで取り込みかねず、消費者・規制当局の双方から厳しい目を向けられる傾向があります。Metaのペンダントはまさに「会話を取り込んで文字起こし・要約する」発想を継承しているため、製品化が近づくにつれ、この議論が再び大きくなることはほぼ確実と見られています。
Reality Labsの赤字を抱えながらの強気な投資
背景として、Metaのハードウェア部門であるReality Labsは長く赤字が続いており、ロイターの報道によれば2026年第1四半期だけで40億3000万ドルの営業赤字を計上したとされています。にもかかわらずMetaは、ウェアラブルとAIを次世代のパーソナルアシスタントの入り口と捉えており、AI関連支出を拡大する戦略の延長線上で本件を進めているという見立てです。
すでに大規模なAI投資と人員整理が進む中、ウェアラブル領域でも「複数の新型スマートグラス」「AIペンダント」「法人向けサブスク」という三方向からの攻勢を仕掛けようとしている点は、Apple・Google・OpenAIなど競合各社の動向と合わせて見ても、業界全体の地殻変動を示す重要な動きと言えそうです。
日本での発売はどうなる?
Smart Watch Lifeでは、本件で報じられているAIペンダントや新型スマートグラス、そして「Wearables for Work」の日本展開について、新しい情報が入り次第続報をお届けします。現時点では日本での発売・取り扱いについて公式発表はなく、ペンダントの開発状況自体もまだ初期段階の報道ベースです。購入や導入を検討されている方は、Metaおよび各種報道機関からの今後のアナウンスを待つ形になります。
まとめ
今回伝えられたMetaのAIペンダント計画は、買収済みのLimitlessの技術を土台に、スマートグラスや法人向けサブスクと組み合わせて「ウェアラブルAIのプラットフォーム化」を狙う動きの一部と読み取れます。AIアシスタントを身につけて持ち歩く時代がいよいよ本格化しつつあることを示す一方で、常時録音型デバイス特有のプライバシー課題や、Reality Labsの収益性といった重い宿題も同時に抱えています。日本での販売が公式発表されるまでには時間がかかると見られますが、ウェアラブルAIの方向性を占ううえで非常に重要なニュースであり、続報には注目しておきたいところです。
Source:TechRepublic
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