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「中華製スマートウォッチはダメ」は時代遅れの誤解! 業界の実情を専門メディアが徹底解説

NEWS

2025.05.13

スマートウォッチ市場において、「中国産=粗悪・怪しい」といったイメージを持っている方も少なくありません。ですが、実際にはそのイメージと現実には大きなズレがあります。

本記事では、「スマートウォッチは中国産だからダメ」とは一概に言えない理由を、ブランドの実力や市場の実態、そしてセキュリティの不安についても触れながら、わかりやすく解説します。

世界で戦う中国発ブランドが多数存在

中国といえば、安かろう悪かろうのイメージを抱く方もいるかもしれませんが、それはもはや過去の話です。現在では、世界市場で競争力を持つ中国ブランドが数多く存在します。

・HUAWEI(ファーウェイ):高精度の健康管理センサーと自社開発OSで高い評価
・Amazfit(アマズフィット):洗練されたデザインと高い計測精度。欧米でも人気
・TicWatch(ティックウォッチ):Wear OSを採用し、Google連携機能が充実
・Xiaomi(シャオミ):圧倒的なコスパと多機能性で世界的にシェアを拡大中

これらはいずれも世界中のユーザーに愛用されている信頼あるブランドです。

というよりも、低価格帯のスマートウォッチでは上記のようばブランドが世界市場を席巻しています。

下記の表のように、Apple WatchやGalaxy Watchなどの高性能モデルには低価格帯の製品が現状はないため、上記の中華製ブランドは世界中で大人気というのが今の現実なのです。

価格帯別ブランド傾向(目安)

価格帯 主なブランド 備考
〜5,000円 ノンブランド中国製、Xiaomiエントリーモデルなど 最低限の機能に絞ったシンプルモデル。品質の差が大きい
5,000〜15,000円 Amazfit、TicWatch、Xiaomi、HUAWEI下位機など コスパ重視層に人気。多機能モデルもこのゾーンに多数存在
15,000〜30,000円 HUAWEI上位機、Fitbit、TicWatch Proなど 健康管理や通知機能を重視するユーザーに人気
30,000円〜 Apple Watch、Garmin、HUAWEI最上位など iPhone連携・スポーツ・プロ用途のハイエンドモデル

Amazonなどで売られているスマートウォッチの大半は中国製

日本のAmazonや楽天などで販売されているスマートウォッチの多くは、製造国を見ると中国産です。

特に5,000円〜15,000円の価格帯では、そのほとんどが中国製となっています。

もちろん、なかには驚くような粗悪品も存在しますが、中国製だからといってすべてが粗悪品というわけではありません。

むしろ、価格と性能のバランスに優れたコスパモデルが多く存在しています。

特に、上に記載したようなブランドの製品を選べば、粗悪品を掴まされるリスクはほぼゼロになると言えるでしょう。

中国製スマートウォッチの「データ流出」への懸念について

一部ユーザーの間では「中国製のスマートウォッチは情報を抜かれるのでは?」という懸念もあります。ここではその不安と現実について整理します。

なぜそう思われているのか?

・過去に一部の中国製スマホやアプリで「過剰な情報取得」が問題視されたことがある
・米中の対立や報道の影響で「中国=監視国家」のイメージが定着
・HUAWEIなどが米国の制裁対象となった歴史が記憶に新しい

このような背景から、「データの取り扱いに危険があるのでは」という印象が残っているのです。

実際のリスクは?

・主要ブランド(HUAWEI、Amazfit、TicWatch、Xiaomi)において深刻な情報漏洩事件の報告はない
・スマートウォッチの通信は基本的に暗号化されており、データはスマホと連携したアプリに保存される
・クラウド連携の際も、多くのブランドがプライバシーポリシーを明示し、GDPRなど国際基準に準拠している

ただし、無名ブランドやサポート体制が不明な製品は注意が必要です。

 安全に使うためのチェックポイント

チェック項目 安全なブランドに共通する要素
グローバル展開しているか HUAWEI、Amazfit、Xiaomi、TicWatchなど
アプリの開発元が明記されているか Zepp Health、Mobvoiなどが公式に管理している
プライバシーポリシーが明確か 日本語や英語で丁寧に記載されている場合は信頼性が高い
不審な通信やバッテリー消費がないか 常にスマホと異常通信をしていないかチェック

米欧ブランドは意外と限られている

スマートウォッチ=欧米製と思っている方も多いですが、実際に展開している主なブランドは以下のように非常に限られています。

・Apple(アメリカ)
・Garmin(アメリカ)
・Fitbit(アメリカ/Google傘下)
・Withings(フランス)

これらを除けば、欧米のブランドはほとんど存在しておらず、スマートウォッチ市場の中心はアジア、特に中国であることがわかります。

日本製スマートウォッチはほぼ存在しない

日本製を選びたいと思っても、スマートウォッチの分野では選択肢が非常に限られます。

・CASIO(カシオ):以前はアウトドア用スマートウォッチを展開していたが、現在は新製品が減少傾向
・CITIZEN(シチズン):アナログ主体の通知対応モデルが中心
・SEIKO(セイコー):スマートバンドに近い機能のみ展開

現時点で「スマートウォッチ市場における国産ブランド」は、ほぼ存在しないに等しいのが現状です。

以下に、主なスマートウォッチブランドと製造国の関係を表にまとめました。

主なスマートウォッチブランドと製造国の関係

ブランド名 国・地域 実際の製造地 備考
Apple Watch アメリカ 中国・ベトナム等 設計はApple、製造はアジアの委託工場
Garmin アメリカ 台湾・中国 自社製造と外部委託のハイブリッド
Fitbit アメリカ(Google) 中国・ベトナム等 現在はGoogle傘下
HUAWEI 中国 中国 センサーや健康管理機能が高評価
Amazfit (Zepp) 中国 中国 軽量・高精度・欧米でも人気
Mobvoi (TicWatch) 中国 中国 Googleとの提携によるWear OS採用
Xiaomi 中国 中国 圧倒的なコストパフォーマンスで世界的に支持拡大中
Withings フランス 中国 デザインは欧州、製造は中国
Fossil Group アメリカ 中国 FossilやSkagenなど複数ブランド展開
CASIO 日本 中国・日本 スマートモデルの展開は縮小傾向
CITIZEN 日本 中国・日本 一部アナログハイブリッド型のみ展開

国別の流通シェア(日本市場:概算)

国・地域 シェア(概算) コメント
中国 約60〜70% Amazfit、TicWatch、Xiaomiなどを含む多数の製品
アメリカ 約20% Apple、Garmin、Fitbitが中心
日本 数%以下 CASIO・CITIZENの一部モデルのみ
ヨーロッパ 約5% Withingsなど高価格帯ブランド

スマートウォッチは「製造国」より「ブランド力」で選ぶ時代へ

現代のテック製品は、多くがアメリカブランドであっても中国などアジア圏で製造されています。
つまり、製造国だけで製品の良し悪しを判断するのは、ナンセンスと言えます。

重要なのは以下のような視点です。

・どのブランドが作っているか
・ユーザーレビューや評価はどうか
・サポートやアプリの質がしっかりしているか

これらを基準に選ぶことで、納得のいくスマートウォッチ選びができます。

まとめ:中国製=怪しいは、もはや時代遅れ

かつては「中国製=安かろう悪かろう」と言われた時代もありましたが、今やそれは過去の話。
世界的に高評価を得ているスマートウォッチの多くが中国ブランドであり、性能・価格・機能性のバランスに優れた製品が豊富です。

「どこで作られたか」ではなく、「どのブランドが作っているか」「どんな機能があるか」「ユーザー評価が高いか」を基準に、賢いスマートウォッチ選びをしましょう。


●執筆者:スマートウォッチライフ編集部
日本初のスマートウォッチのウェブメディア。編集部には50本以上のスマートウォッチがあり、スマートウォッチ・Apple Watchの選び方や入門者向けの記事を多く配信しています。日本唯一のスマートウォッチ専門ムック本『SmartWatchLife特別編集 最新スマートウォッチ完全ガイド』(コスミック出版)を出版したほか、編集長はスマートウォッチ専門家としてテレビ朝日「グッド!モーニング」や雑誌『anan』(マガジンハウス)にも出演。You Tube「スマートウォッチライフ」(チャンネル登録者7000人程度)でも各種レビューを行っています!

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