この1ヶ月ほどで、私はGoogleとApple、両社の新製品発表会や体験会に参加する機会を得ました。
いずれも最新のスマートフォンやウェアラブルを直接体験できる貴重な場でしたが、両者を比較して強く印象に残ったのは、AI分野におけるGoogleの先行感でした。
ただし同時に、Appleの圧倒的なブランド力とデザイン性も改めて強烈に感じさせられました。
Google Pixel発表会:生活のすべてにAIを組み込む
Googleの発表会では、Pixel 10シリーズやPixel Watch 4の新機能とともに、AIの進化が前面に打ち出されていました。特に驚かされたのは以下のデモです。
・マイボイス通訳機能:異なる言語の通話をリアルタイムに翻訳し、相手の声色を残したまま伝えてくれる。実演では日本語⇔英語でレストラン予約変更をシームレスに行っていました。
・通話アシスタント:着信をAIが代わりに応答し、必要な情報を自動で取得。Gmailやカレンダーと連携して会話を進める様子は、まさに秘書のような存在。
・健康管理AI:Pixel Watch 4で取得した心電図や睡眠データを解析し、Google Fitアプリと連携してパーソナライズされたアドバイスを提示。
・撮影補助AI:自動ズームや被写体認識に基づくフレーミング、背景処理などをリアルタイムに行い、誰でも「プロ並みの写真」が撮れるようにしてくれる。
特にGoogleは、Gemini(ジェミニ)を活用した音声入力と自然対話の分野でも一歩先を行っていました。たとえば「Gemini Live」では、ユーザーが話しかけるだけで自然な会話が成立し、途中で割り込みや話題の切り替えも可能。音声や環境音を理解して要約・応答できる機能は、従来のアシスタントを超える体験でした。
こうしたAI機能の充実は、単なる利便性向上にとどまりません。Appleが圧倒的なブランド力とシェアを誇る中で、Googleが巻き返すためにAIを主戦場に選んでいる──その戦略性も強く感じられました。Appleが築いた「完成度とブランド」の壁を破るために、GoogleはAI性能を武器に未来像を示しているのです。
Apple発表会:ハードウェアとブランドの完成度は圧倒的
一方でAppleの発表会では、iPhone 17シリーズ、Apple Watch Series 11やUltra 3、AirPods Pro 3など、多彩な新製品が披露されました。
・iPhone 17 Proは史上最高のカメラとバッテリーを搭載。
・Apple Watch Series 11は24時間駆動バッテリーと5G対応。
・AirPods Pro 3には心拍数測定やノイズキャンセリング性能2倍化が追加。
その中でも特に印象的だったのはiPhone 17 Airです。手に取った瞬間に感じる薄さと軽さ、そして洗練されたデザインは「未来のスマートフォン」を思わせるものでした。従来のiPhoneにはなかった新しいポジションを築いており、性能と美しさを両立させた新しい選択肢として、多くの人を魅了するはずです。
ただしAIに関して言えば、Appleは米国の巨大テック企業の中でもAI投資に出遅れていたことで有名です。たとえば2023年時点で、GoogleやMicrosoftが年間数百億ドル規模のAI研究投資を行っていたのに対し、Appleは数十億ドル規模にとどまると報じられています(出典:Investopedia)。
この遅れはiPhoneだけでなく、Apple Watchでも顕著です。GoogleのPixel Watchがリアルタイム音声翻訳や高度なAI健康解析を実装しているのに対し、Apple Watchの新機能は依然としてセンサーの進化やバッテリー改善が中心。
AI関連の機能は控えめだったり、搭載予定がまだ先だったりと、AIを積極的に前面に出すGoogleとの差が感じられました。
とはいえ、Appleのブランド感・デザインの美しさ・エコシステムの完成度は他の追随を許しません。iPhone、Apple Watch、AirPodsの三位一体の体験は、AIの進化とは別次元の魅力を放っていました。
両社を比較して感じた「AIの差」と「ブランドの差」
両方の発表会を体験して強く実感したのは、GoogleはAIを「製品の中心」に据えているのに対し、Appleはブランド力・デザイン・エコシステムを軸に据えているという点です。
AIという観点ではGoogleが数歩リードしているのは確かですが、Appleが築き上げた世界的なシェアとブランドの魅力は圧倒的。特にiPhone 17 Airのような製品は、単なるガジェットを超えて「未来を感じさせる存在」でした。
まとめ
今回、GoogleとApple両方の発表会に参加したことで、スマホ・ウェアラブル市場の現在地と未来像を同時に体感できました。
AIの未来像を示し、巻き返しを狙うGoogle、ブランドとデザインで人々を魅了するApple。両者の違いがくっきりと浮かび上がったイベント体験でした。
スマホやスマートウォッチを選ぶ際は、単なるスペック比較だけでなく「AIが日常にどう役立つか」や「デザインとブランドがどれだけ満足感を与えてくれるか」といった観点も重要になっていくでしょう。
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