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Mobvoiのスマートウォッチ「TicWatch」が事実上終了か? 米国市場から消えるWear OS名門メーカー

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公開日: 最終更新日:

Wear OSスマートウォッチ市場において、かつて高い存在感を放っていたMobvoi(モブボイ)の「TicWatch」シリーズが、事実上終了した可能性が濃厚になっています。

PCMagや9to5Google、Android Centralといった海外メディアが相次いで報じている通り(2025年末から2026年初頭にかけての情報)、主戦場である米国市場では、TicWatchの販売・展開がほぼ完全に止まった状況です。公式に「撤退」宣言があったわけではありませんが、スマートウォッチ市場から事実上フェードアウトしつつあるという見方が非常に強いです。

米国ではTicWatchがAmazon・公式サイトからほぼ消滅

米国市場において、MobvoiのTicWatchシリーズはすでに主要オンラインストアから姿を消しつつあります

Amazon USでは、TicWatch製品の多くが「currently unavailable(現在在庫なし)」と表示され、再入荷の兆しは見られません。
また、Mobvoiのグローバル公式サイトからもスマートウォッチ専用カテゴリは削除され、2025年12月頃を境にトレッドミルやウォーキングパッド、そしてAIボイスレコーダー(TicNote)といった製品が前面に出ています。

最後に発表された新製品は、2024年10月のTicWatch Atlas。それ以降、約1年以上にわたって新モデルの発表はありません。

「essential support」のみ継続という曖昧な表明

Mobvoiは9to5Googleの取材に対し、次のようにコメントしています。

「TicWatchラインアップについて新たに発表できる情報はないが、既存デバイスについてはessential(最低限)のサポートを継続する」

しかし、この「essential support」が具体的に何を意味するのか、対象モデルやOSアップデートの有無については一切説明されていません。

実際、Mobvoiは過去にもソフトウェアアップデートの遅さで批判を受けてきました。Wear OS 3の配信には約1年を要し、現在も多くのTicWatchがWear OS 5すら未対応のままです。
最新のWear OS 6については、対応予定すら明らかにされていません。

AI事業へのシフト—ハードウェアからソフトウェアへ

Mobvoiは元々、Googleからの出資を受けた経緯も持つ、AI音声技術に強い企業です。その強みは、TicWatchのようなスマートウォッチのハードウェア事業よりも、AI音声技術やヘルスケア向けAIソリューションの開発にあると西洋では分析されています。

実際、現在のMobvoi公式サイトで前面に出ているのは、AIボイスレコーダー「TicNote」やトレッドミルなど。スマートウォッチが商品ラインアップから完全に姿を消しているのと対照的です。

メディア側の分析では、Mobvoiは「時計メーカー」よりも「AIテクノロジー企業」としての存在感を高める方向にリソースを集中させていると見られています。

Wear OS陣営から相次ぐ撤退、Mobvoiもその流れか

仮にMobvoiがWear OS事業から完全撤退すれば、Wear OS陣営の縮小はさらに進むことになります。

すでに、

・Wear OS陣営の核の一つだったFOSSILグループは2024年にスマートウォッチ事業から撤退
・TAG HeuerはWear OSを離れ独自OSへ移行
・CASIOやSUUNTOもWear OSモデルの展開は終了

といった動きが続いています。
この流れについては、Smart Watch Lifeでもこれまで詳しく解説してきました。

・FOSSIL撤退の詳細はFOSSILはなぜスマートウォッチから撤退したのか
・CASIO撤退の詳細はCASIOは本当にスマートウォッチ市場から撤退したのか
・TAG Heuer独自OSの資料はTAG Heuer独自OS登場でWear OS勢力がさらに縮小した背景
・国産スマートウォッチ全般の状況はCASIO・SONY・CITIZENも——国産スマートウォッチ「絶滅危機」の今
・スマートウォッチ市場が成熟した背景はスマートウォッチ市場はなぜ成熟した?

Mobvoiも同様の道を追っているとの分析が一般的です。背景には、GoogleとSamsungの提携強化によるWear OS最新バージョンへの対応が遅れがちだったMobvoiにとって、競争を維持するのが難しくなったという構造的な要因も指摘されています。

補足:日本公式サイトでも残るのはE3のみ

なお補足として、日本のMobvoi公式サイトを確認すると、現在販売されているスマートウォッチはTicWatch E3のみとなっています。
かつて主力だったProシリーズや上位モデルはすべて姿を消しており、日本市場においても積極展開が終了フェーズにあることがうかがえます。

現在のユーザーへの影響

現在TicWatchを使用中、あるいは購入を検討中の方にとって気になる点を整理します。

まず、次世代機の発売は極めて低い可能性です。TicWatch Pro 6をはじめとする新モデルに関する具体的なリークや発表は一切なく、全体的に見て発売の可能性は非常に低い状況です。

また、「essential support」とは述べているものの、Wear OS 5やWear OS 6への大幅なアップデートは期待薄と見ておくのが賢治でしょう。過去のアップデート履歴からも、Mobvoiが迅速なソフトウェア対応を行う体制にないことは明らかです。

セキュリティパッチや不具合修正程度のサポートはしばらく続く可能性が高いですが、新機能の追加やOSメジャーアップデートの展望は広くもてないと言えます。

Wear OSは「Pixel Watch中心」の世界へ

Mobvoiは、デュアルディスプレイによる長時間バッテリーなど、Wear OSに独自の価値を持ち込んだ数少ないメーカーでした。
そのMobvoiが事実上フェードアウトするとなれば、Wear OSは今後、Google(Pixel Watch)とSamsungを中心とした極めて限定的なエコシステムへ収束していく可能性が高そうです。

TicWatch特有の二層ディスプレイによる電池持ちの良さを感じていたファンにとっては寂しい状況ですが、ブランドとしてスマートウォッチ事業は「終息に向かっている」と判断して間違いなさそうです。

一方で、かつての名機が最新技術をまとって帰ってくるという動きもある。MotrorolaのMoto 360が2025年に復活を果たしたことは、市場の縮小だけで語れない底堅さを示しているかもしれない。

Wear OSを選ぶ意味、そしてAndroidユーザーのスマートウォッチ選択肢は、今まさに大きな転換点を迎えています。

Source:
PCMag /
9to5Google

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CASIOのスマートウォッチ撤退——その経緯と現状
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