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ChatGPTに西洋占星術の結果を分析させると「当たりすぎて怖い」? その“的中感”の正体を徹底解説

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公開日:

 

最近X(旧Twitter)で、「Astro-Seek(アストロシーク)というサイトで作った出生チャートをChatGPTに分析させると、人生が当たりすぎて泣いた」「怖くて画面閉じた」といった投稿が急増しています。

とある投稿では、

・Astro-Seekで出生チャートを作る
・ページ最下部にある「ChatGPT向け出力」をコピー
・ChatGPTに貼り付けて「分析して」と依頼

という手順が紹介され、「本当に職業や結婚の時期まで当てられた」「ログインしていないのに当たるのはどういうこと?」と大きな反響を呼んでいます。

Free Astrology 2025, Online Horoscopes | Astro-Seek.com

筆者のタイムラインにもこの話題が複数流れてきたため、試しに自分でもAstro-Seekを使ってチャートを生成し、ChatGPTに分析を依頼してみました。

入力するとこういう表が出てきます。Source:Free Astrology 2025, Online Horoscopes | Astro-Seek.com

筆者は占いにほとんど興味がなく、日常的に占いコンテンツを読むタイプでもありません。

それでも、ChatGPTが返してきた分析には、自分の職業(ウェブ編集者)に合っている性質が数多く並んでいました。たとえば「文章化・体系化が得意」「テクノロジーとの相性が良い」「未来志向で、新しいものに惹かれやすい」といった指摘は、確かに身に覚えのある内容ばかりで、「なるほど、これが『当たっている』と感じる現象なのか」と素直に驚かされました。

同時に、「しかしこれは、ChatGPTが普段から筆者との会話を通して蓄積している“個人情報”を前提に文章を作っているからだよな」という実感も湧きましたし、「冷静に読むと、そこまでピンポイントでは当たっていないな」と感じる部分も少なくありませんでした。

占いそのものが未来を的中させているというより、ChatGPT側が筆者の職業・文体・価値観を理解したうえで、占星術の象徴を“筆者向けに最適化”して再構成している。その結果として、異様なまでの“的中感”が生まれているのではないか……というのが正直な印象です。

しかもこれは筆者のようなヘビーユーザーだけの話ではなく、SNSでは「未ログイン」「普段ChatGPTを使っていない」という人でも、似たような“怖いくらい当たっている感覚”を共有する投稿が多く見られます。

では、なぜChatGPT占いはここまで「当たる」ように感じるのでしょうか?
ここからは、その理由を占星術・AI・心理学の視点から整理していきます。

Astro-Seek(アストロシーク)とは?

Astro-Seek(アストロシーク)は、世界中で利用されている無料のホロスコープ作成サイトです。

生年月日・出生時間・出生地を入力するだけで、太陽・月・惑星の位置(星座)や度数、12ハウスの配置、天体同士の角度(アスペクト)、ノードやキロン、リリスといったポイントまで、かなり詳細なデータを自動生成してくれます。

特にページ最下部には「ChatGPT向けのコピー用テキスト」がそのまま用意されており、今回のブームは、この「AIに丸投げしやすいフォーマット」がきっかけで一気に広がったと言えます。

Astro-Seekの使い方(SNSでバズっている手順)

1. Astro-Seekへアクセス
https://www.astro-seek.com/

2. メニューで「Free Horoscopes」→「Birth Chart」を選択

3. 生年月日・出生時間・出生地を入力してチャートを作成
(出生時間が不明でも、おおよそのチャートは表示されます。)

4. 生まれた瞬間の天体配置(ホロスコープ)が画面に表示される

5. ページ最下部の「ChatGPT」欄にある4つのテキストをすべてコピー

6. ChatGPTに貼り付けて「このチャートを分析して」と依頼

たったこれだけのステップで、SNSで話題になっている「当たりすぎて怖い分析」を自分でも試せます。

なぜChatGPT占いは「当たりすぎる」と感じるのか?

1. Astro-Seekのチャート自体が“極めて個人向け”だから

Astro-Seekの出生図は、占い師が有料鑑定で使う情報と同等のボリュームがあります。
太陽・月だけでなく、各惑星の度数やハウス位置、細かなアスペクトまで出力されるため、そもそも「あなた専用の診断素材」になっています。

そのため、ChatGPTがこのテキストを読むと、自然ときめ細かな個人向けの文章になり、「自分のことをかなり深く理解されている」という印象を持ちやすくなります。

2. ChatGPTは“象徴辞書で物語を組み立てるAI”だから

ChatGPTは霊感であなたの人生を“視ている”わけではありません。
裏側では、占星術の世界で長年使われてきた「象徴リスト」を組み合わせています。

たとえば、水瓶座には「未来志向・個性・テクノロジー」、山羊座には「仕事・責任・構造」、射手座には「学び・思想・海外」、7ハウスには「対人関係・パートナーシップ」といった意味が紐づいています。

こうした象徴は非常に汎用性が高く、「たしかにそういう部分もある」と感じられる幅を最初から持っています。その象徴をベースに、ChatGPTが“ありそうな性格像”や“人生のテーマ”を文章にしているに過ぎません。

3. ChatGPTは“当たりやすい文章”を自然に生成するから

ChatGPTの文章は、長所と短所の両方に触れつつ、最後は前向きなメッセージで締める、といった構造になりやすい傾向があります。抽象度の高い表現と具体例のバランスも良く、読み手が自分の経験を重ね合わせやすい形で提示されます。

その結果、「完全一致ではないけれど、全体として見るとかなり自分っぽい」と感じやすく、占いとしての“当たり感”が一段と強まります。

4. 読み手側の“確証バイアス”が強く働くから

心理学では、当たっている部分だけを強く記憶し、外れている部分はあまり意識に残らない、という「確証バイアス」がよく知られています。占い的な言葉に触れたとき、人は無意識のうちに「当たっているところ」を優先的に拾い集めてしまいます。

出生図の分析は、性格・人間関係・仕事・心の弱さ・乗り越えるべきテーマなど、誰にとっても思い当たる要素に触れます。そのため、読み手が自分の人生を重ね合わせて解釈しやすく、「当たっている」と感じる部分が増幅されやすいのです。

5. 人生の“節目”は誰にでもあり、占星術はそこをなぞりやすいから

占星術には、ほぼ全ての人に訪れる「人生のサイクル」があります。たとえば、28〜30歳前後のサターンリターン、36〜40歳前後の天王星スクエア、42〜44歳前後の天王星オポジションなどは、転職・結婚・離婚・挫折・方向転換といった大きな変化が起きやすい時期とされます。

ChatGPTがこうした年齢ゾーンを「変化のタイミング」として文章に含めると、多くの人の実体験とそれなりに重なり、「結婚の年齢まで当たった」といった受け止め方につながりやすくなります。

筆者の実感:「当たっている」と感じつつも…

あらためて書きますが、筆者自身はもともと占いにそこまで興味があるわけではなく、「話題になっているから一度試してみるか」という程度の動機でAstro-SeekとChatGPTを使ってみました。

それでも、自分の仕事や性格に通じる部分が多く指摘されていたことは事実で、「たしかにこれは、何も知らずに読んだらグッと来るだろうな」と感じました。

一方で、「これはChatGPTが普段の会話を通して筆者の職業や好みを把握し、それを“占星術の言葉”に翻訳しているからでは?」という感覚も拭えませんでした。冷静に見ると、どの文章も「完全に的中」しているというより、「自分のほうから寄せていくと当たっているように感じられる」タイプの表現が多いのです。

ちなみに妻の生年月日を試しに入れてみたところ、【職業的適性】・編集者/ライター/研究者と出て「自分に寄せて回答することでメチャクチャ間違ってるな!」と感じました(妻は全然違う職業ですし、書かれていた性格もかなり違いました)。

結局のところ、今回の体験を通じて強く感じたのは、占いが未来を予言しているというより、ChatGPTがこちら側の情報をもとに占星術の象徴を再構築し、“もっともらしい人生物語”に仕立て上げている、という構図でした。

まとめ:ChatGPT占いの“当たり感”はこうして生まれる

Astro-Seekのチャートは、もともと個人向けに最適化された精密なデータです。そこに、占星術の象徴辞書と、ChatGPTの高い文章生成能力が組み合わさり、読み手の確証バイアスや「人生の節目」の普遍性が重なることで、「当たりすぎて怖い」と感じられる体験が生まれます。

ヘビーユーザーの場合は、ChatGPT側に職業や趣味といった情報がある程度蓄積されているため、分析がより“その人らしく”なり、的中感がさらに強まることもあるでしょう。

とはいえ、ChatGPTがあなたの人生を超常的な感覚で“見抜いている”わけではありません。象徴・文章生成・心理作用が組み合わさった結果として、「当たっているように感じる構造」ができあがっていると考えるのが、現実的な捉え方だと思います。

占いとして楽しむこと自体はまったく問題ありませんが、「未来が決まっている」「AIにすべて見通されている」といった受け止め方をする必要はありません。自己分析のきっかけや、考えごとを整理するための“話題のツール”として、軽やかに付き合っていくのがちょうど良さそうです。

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