米上院議員がMetaのスマートグラスに説明を要求|隠し撮りとAI学習への映像利用 データ削除の可否も【海外ニュース】

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薄い青の背景に浮かぶ立体的なMetaのロゴ

米国のロン・ワイデン上院議員とエド・マーキー上院議員は2026年10月28日(米国時間)、Metaのスマートグラスがプライバシーを侵害しているとして、同社に安全対策の説明を求める書簡を送りました。グラスで撮影された映像が、写っている人の同意のないままAIの学習に使われているおそれがあると指摘しています。

書簡は、米国のメディア404 Mediaが2025年10月に報じた調査を根拠の一つに挙げています。カメラ付きのスマートグラスで周りの人を気づかれずに撮影する使われ方が広がり、米国では「pervert glasses(変態メガネ)」と呼ばれるほど問題になっています。

マッサージ店で隠し撮りした動画がInstagramで数百万回再生

404 Mediaの調査では、男性がRay-Ban Metaのグラスを着けて全米のマッサージ店に入り、従業員に性的なサービスを持ちかける様子を撮った動画が、Instagramに投稿されていました。投稿したアカウントには数十万人のフォロワーがいて、動画は数百万回再生されていました。

ほかにも、街中や職場で、撮られていることに気づいていない人に声をかけ、その様子を動画にする「ナンパ系」のインフルエンサーがグラスを使っていることが、2026年8月に公表された研究で明らかになっています。英BBCは1月、撮影された女性の電話番号が動画と一緒に公開され、電話が殺到したうえ、動画を見た男性に職場までつきまとわれたと報じました。

AIの学習データを外部の作業者が確認 70人以上がMetaを提訴

グラスのAI機能で処理した画像が、人の手も借りながらAIの学習に使われる場合があることは、Meta自身が説明しています。2026年3月には、スウェーデンの記者が、ケニアのデータ作業者がグラスの映像を加工されないまま見てラベル付けしていたと報じました。映像には性的な場面や暴力的な場面も含まれていて、Metaはその後2か月足らずで作業者との契約を打ち切っています。2026年には、自分の私的な画像や動画が作業者に見られたとして、70人以上がMetaを訴えました。

議員は書簡で「写っている本人が頼んだサービスのために人が確認するのと、何も知らない人の私的な場面をAIの学習のために他人に見せるのとはまったく違う」と批判しています。

盗撮を防ぐ対策やデータ削除の仕組みについて回答を要求

書簡は、Metaに次のような点への回答を求めています。

・性的な画像や私的な画像が同意なく撮影・公開・処理されるのを防ぐ仕組みはあるか
・グラスが盗撮などに使われる可能性を、発売前に検討したか
・AIの学習にどんな画像を使っているか
・グラスで記録された生体情報などのデータを、本人が削除するよう求められるか

グラスには撮影中であることを知らせるライトがありますが、これを使えなくする改造も以前から出回っています。ワイデン議員とマーキー議員は2026年3月にも、ジェフ・マークリー上院議員とともに、Metaがグラスに顔認識の機能を加える計画について説明を求める書簡を送っていました。

スマートグラスは、手を使わずに写真や動画を撮ったり、AIに見ているものを尋ねたりできるのが便利な点ですが、同じ機能が周りの人のプライバシーを脅かすことにもつながります。米国での議論は、各社のスマートグラスの作りや使い方のルールにも影響しそうです。スマートグラスの関連記事は、下にまとめています。

Source: 404 Media, Ed Markey上院議員(2026年3月の書簡)

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