検索
         
  1. スマートウォッチライフTOP
  2. コラム・業界分析
  3. スマートウェア市場の最新動向|LEVI’S×Googleの事例と市場予測から読み解く未来

スマートウェア市場の最新動向|LEVI’S×Googleの事例と市場予測から読み解く未来

コラム・業界分析

公開日: 最終更新日:

 

着るだけで心拍数を計測できたり、熱中症などの体調不良を予測できたり、スマホの遠隔操作が可能だったりと、さまざまな機能を持つ「スマートウェア」。健康管理機能に優れた製品や、ファッションとテクノロジーが融合した製品は、近年ますます注目を集めています。こうしたスマートウェアを含むウェアラブル技術市場は今後さらに拡大する見通しです。

本稿では、Report Ocean社が発表した市場予測をもとに、スマートウェア市場の最新動向を解説します。

LEVIS×Googleのスマートジャケットも注目を浴びる

Levi’s® Trucker Jacket with Jacquard™ by Google

スマートウェアの先駆け的製品として話題を集めたのが、GoogleのJacquard™テクノロジーを搭載したLevi’s®のスマートジャケットです。日本では2019年に「Levi’s® Trucker Jacket with Jacquard™ by Google」が展開されました。

この製品は、リーバイス®の定番トラッカージャケットの左袖に、Googleが開発した導電性の繊維を組み込み、ジャケットをスマートフォンとペアリングすることで、袖をタッチするだけで「音楽の再生」「ナビゲーション」「電話応答」などが操作可能となる画期的な製品です。

Polarのスマートインナーもスポーツの現場で活躍

また、スマートウォッチブランドとして知られるPolarは、心拍計を後ろ襟に内蔵したインナーウェア「Polar Team Pro Shirt」を2017年に発表。スポーツチーム向けの「Polar Team Pro」システムでは、選手ごとの心拍やスピード、加速度などを200m以内のiPadでリアルタイムに確認できる仕組みが導入されており、世界中のプロサッカーチームで活用されています。

スマートウェア市場、2025年以降も大幅成長へ

Report Ocean社の最新調査によれば、ウェアラブル技術市場は2024年時点で約887億8610万米ドルに達しており、2033年には2624億9900万米ドルに拡大すると予測されています。2025年から2033年の年平均成長率(CAGR)は12.8%と高く、市場の拡大が見込まれています。

スマートウェアの市場拡大を支える要因

1. 健康志向とライフスタイルの変化

カロリー消費量、活動量、睡眠、心拍などを日常的にモニタリングできる製品は、健康意識の高まりとともに需要が急増。とくにランナーやサイクリスト、フィットネスユーザーを中心に支持を集めています。

2. 医療・ヘルスケアへの応用

使い捨て皮膚パッチや遠隔モニタリング技術など、医療用途への進出も加速。高齢化社会や医療費抑制への貢献も期待されています。

3. ファッション×テクノロジーのコラボ

Levi’sやNike、Adidasなどファッションブランドとテック企業の連携により、ユーザーにとって親しみやすい製品が次々と誕生。たとえばナディ(Nadi)のスマートヨガパンツなど、ニッチ分野への広がりも見せています。

アジア太平洋地域が市場をリード

インドや中国、日本を含むアジア太平洋地域(APAC)は、製造拠点かつ急速に成長する消費市場として注目されています。2023年のインドのウェアラブル出荷数は5780万台に達し、前年同期比で37.2%の成長。とくにスマートウォッチのシェアは26.8%から40%に急増し、今後もAPAC地域が世界市場を牽引すると見られています。

バッテリー問題は依然として課題

一方で、市場拡大の足かせとなり得るのがバッテリー性能の制限。小型かつ軽量なデバイスでは大容量バッテリーを搭載しにくく、持続時間や充電効率の向上が業界の課題とされています。

まとめ:スマートウェアはスマートウォッチに次ぐ主役へ

スマートウォッチがウェアラブルデバイスの主流である現在、スマートウェアは次なる主役としてのポジションを築きつつあります。健康管理からファッション、医療現場まで活用範囲が広がっており、今後の製品開発と普及に注目が集まります。

今後もAppleやSamsung、Huaweiをはじめとする主要企業の動向、また新興ブランドとの技術競争によって、この分野の進化は加速していくでしょう。

出典:Report Ocean|ウェアラブル技術市場予測 2025-2033年

 

※本記事のリンクから商品を購入すると、売上の一部が販売プラットフォームより当サイトに還元されることがあります。掲載されている情報は執筆時点の情報になります。
     

関連記事


   

RANKING

  1. IKEAがMatter対応の新スマートホーム製品を21点発表。グローバルサイトで公開された次世代シリーズの全貌

  2. Galaxyスマートウォッチが今年最大級の値下げ! Amazon&楽天ブラックフライデー2025で最新モデルが勢ぞろい

  3. 【Amazonブラックフライデー2025】スマートウォッチが続々値下げ! 人気ブランドの最新セール情報まとめ(編集部調べ・11月30日更新)

  4. ChatGPTに西洋占星術の結果を分析させると「当たりすぎて怖い」? その“的中感”の正体を徹底解説

  5. 米Forbesが「2025年ベストスマートウォッチ」を発表。専門メディア視点でランキングの妥当性を考察

  6. 【速報】UltraHuman Ring Pro が商標登録。NFC決済対応の“再設計モデル”が登場間近か

  7. 米スポーツ界では当たり前。スマートリングの活用が日本でも広がる気配――プロ野球選手の着用例も登場

  8. スマートホームを支える共通規格「Matter」とは?仕組みとメリットをやさしく解説

  9. スマートリングの次は“耳”へ。米国で血流トラッキング搭載のスマートイヤリングがデビュー

  10. 【ブラックフライデー2025】スマートリングが続々セール!人気モデルが今年最大規模の値下げに

   

NEW CONTENTS

  1. 村田製作所がCES 2026で“次世代スマートリング技術”を公開へ。国内外メーカーを支える基盤技術として注目

  2. Apple Watchの「転倒検出」が登山者を救助。視界ゼロのまま山肌を滑落した男性を救った“最後の頼り”とは

  3. Apple Watchの「高血圧パターンの通知」の使用説明書を徹底解説。日本版とグローバル版の違いも

  4. 最高級プエブロレザー使用の「ゴールドマイニング・Apple Watchレザーバンド」が発売。イタリア革 × 日本職人の新シリーズ

  5. スマートリング市場は2025年に400万台規模へ。Omdia調査が描く「次世代ヘルスエコシステム」の姿とは

  6. Apple Watch Series 10の整備済製品が追加!12月5日13時の最新在庫まとめ

  7. 米Forbesが「2025年ベストスマートウォッチ」を発表。専門メディア視点でランキングの妥当性を考察

  8. Apple Watchの高血圧通知を支える“2,000人超の臨床データ”とは? 日本提供開始で知っておきたい科学的根拠

  9. Apple Watchの「高血圧パターン通知」が日本上陸。その詳細と米国メディアや専門医の評価とは

  10. スマートホームを支える共通規格「Matter」とは?仕組みとメリットをやさしく解説