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Apple Watchのランナー向け機能がさらに充実。watchOS9.2で追加された2つの機能

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Apple Watch はオペレーション・システムであるwatchOSがアップグレードされるたびにランニング関連の新たな機能が追加されています。

とくに2022年9月にリリースされたwatchOS 9の前と後では、同じApple Watchがまるで違う製品のように感じられてしまうほどです。

あくまでランナー目線の個人的な印象ではありますが、以前までのApple WatchはiPhoneの小型バージョンのようなものでした。日常生活には大変便利なものですが、ランニングに関しては一般向けでしかなく、熱心なランナーたちにはあまりアピールしなかったように思います。しかし、ここ数か月間の度重なるアップグレードによって、Apple Watchは専用ランニング・ウォッチにも劣らない機能を備えた製品に生まれ変わった感があります。

2022年12月13日にリリースされたwatchOS 9.2でも、ランニングに関する2つの機能がApple Watchに加わりました(それだけではありません)。ひとつは陸上競技用400mトラックの自動検出、もうひとつはレースコースの自動生成及び検出です。どちらもランナーにとっては大変便利で有用な機能ですので、さっそく実地で試してみました。

陸上競技用400mトラックを走るレーンまで正確に把握

Apple WatchのGPS機能はランナーが陸上競技のスタンダードな400mトラックに近づいたことを検出します。そしてランナーが走るレーンを選択する画面がApple Watch上に表示されます。

アップル社の日本語ヘルプページ(*1)にこの機能の使い方が詳しく説明されています。

*1. Apple Watchの自動トラックワークアウト

Apple Watchのスクリーンショット。左:陸上競技トラック付近に近づいたとき、中央:レーン選択、右:ラン終了後のGPS地図データ

 

同じトラック1周でも、最も内側のレーンと外側のレーンでは実際に走る距離は微妙に異なります。レーンを選択することで、より正確な距離とペースを計測できるというわけです。ちなみに、私がレーン3を走ったときは1周413メートルだと記録されていました。

走っている最中には1周ごとのタイム(ラップ)もApple Watchが知らせてくれます。いわばストップウォッチを首から下げた専属コーチの代わりを務めてくれるのです。

何らかの理由でApple Watchが陸上競技場にいることを検出できなかった場合は、ランナーが手動でトラック走を選択することもできます。

そしてトラック走が終わったあと、iPhoneの「フィットネス」アプリにはラップごとのタイムや心拍数が記録されています。

本格的に陸上競技に取り組んでいる人にはもちろんのこと、たまに陸上競技トラックを使ってジョグをしているだけの人にも、とても便利な機能です。後者の人は、むしろこの機能を使うために陸上競技トラックに足を向けるかもしれません。

同じコースで前回のタイムか自己ベストのどちらに挑戦するか

アップル社が”Race Routes”、日本語ヘルプページ(*2)では「レースコース」と呼んでいる機能です。少し誤解されやすい言葉かもしれませんが、ここでのレースとは他人と競うものではなく、過去の自分との競争を意味します。

*2. レースコースを使って前回の走りまたは自己ベストと競争する

ランナーには様々な性格の人がいます。毎日決まったコースを決まった時間に走る人もいれば、毎回違うコースを探検することを好む人もいます。私はどちらかと言えば後者です。

そうは言っても、毎日のように走っていれば、どうしても前に走ったことがあるコースを選ばざるをえないこともあります。

この新機能はランナーが過去に2回以上ほぼ同じコースを走ったことがある場合にApple Watchがそれを自動検出し、ランナーが前回のタイムと自己ベストのどちらかを選んで競争することを可能にするものです。

Apple Watchのスクリーンショット。左:検出されたレースコース、中央:過去のタイム、右:レースの結果

そしてランナーが走り始めると、現在進行形でペースが過去のそれより上回っているか、あるいは下回っているかをApple Watchが教えてくれます。走り終えると「勝ちました」、または「負けました」とも教えてくれます。

「真のライバルは過去の自分自身だ」とはよく聞く言葉ですが、この機能はまさに過去の自分との競争を演出してくれるのです。

また、これはランニングに限ったものではありません。サイクリングでも同じように「レースコース」機能を使うことができます。

まだまだ続くwatchOSのアップグレード

さらにApple Watch Ultraユーザーは低電力モードによってトライアスロンなどの複数種類のワークアウトを最大で連続17時間までできるようになったそうです。

かつてApple Watchを耐久系スポーツで利用するときのネックだったバッテリー駆動時間の問題はほぼ解消されたと言ってよいでしょう。

watchOS 9.2がリリースされた直後、早くも9.3 のベータ版が開発者向けにリリースされました。

新たに追加される機能の内容や一般公開の時期は現在のところ不明ですが、私たちがそれらを知ることができる日はそう遠いことではないでしょう。

●執筆者プロフィール 角谷剛(かくたに・ごう)
アメリカ・カリフォルニア在住。米国公認ストレングス・コンディショニング・スペシャリスト(CSCS)、CrossFit Level 1 公認トレーナーの資格を持つほか、現在はカリフォルニア州アーバイン市TVT高校でクロスカントリー走部監督を務める。年に数回、フルマラソンやウルトラマラソンを走る市民ランナーでもある。フルマラソンのベストタイムは3時間26分。公式Facebookはhttps://www.facebook.com/WriterKakutani

 

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