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Apple Watch Ultra「しまなみ海道サイクリング」使用レビュー。バッテリー性能が凄かった

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2024.01.15

日本が誇る世界的に有名な「しまなみ海道サイクリングロード」をレンタサイクルで走ってきました。

「日本で初めて海峡を横断できる自転車道です」と公式ウェブサイトにあります。

私が選んだルートは、広島県尾道市から出発し、瀬戸内海に浮かぶ大小さまざまな6つの島(向島、困島、生口島、大三島、伯方島、大島)を橋で結んだ道をひたすら南下し、愛媛県今治市に到るまで、約70kmの行程でした。

Apple Watch Ultraのバッテリーを試す

「しまなみ海道サイクリングロード」コース全体図

私にとってこのサイクリング1日旅行は純然たる遊びなのですが、ひとつだけ試してみたいことがありました。

「Apple Watch Ultraのバッテリーは本当に長時間の使用に耐えられるのか?」という疑問に答えを出したかったのです。

私が以前に書いた記事を記憶してくれている人はそれほど多くはないでしょうが、私はこれまでにもいくつかの超長距離レースに挑み、その度に通常版Apple Watchのバッテリー切れに泣かされてきたのです。

100kmウルトラマラソンでは約80㎞地点で、50㎞スパルタン・ウルトラでは約43km地点で、私のApple Watchは単なるブレスレットと化してしまいました。

どちらのレースでも完走したのですが(本当です)、iPhoneにはまるでリタイヤしたかのように途切れたデータが残されています(残念です)。

今回の70㎞は時速10㎞くらいのゆっくりとしたペースで走ると約7時間。

それに休憩や食事の時間を足して8時間くらいはかかるだろうというのが私の心積もりでした。

上記のレースでは省電力モードでもバッテリー切れになってしまったくらいの時間です。

その点、Apple Watch Ultraは耐久系スポーツや登山のような長時間の使用が前提になった製品です。8時間くらいなら省電力モードを使わなくてもバッテリーは余裕で最後まで持続するはずです。

そんなことはアップル社の製品紹介を見れば一目瞭然なのですが、あいにく私は自分で試してみるまでは信用しないという面倒な性格なのです。

そのようなわけで、今回はあえてApple Watch Ultraの「ワークアウト中は省電力モードにする」をオフにして、GPSを常に使用する、つまり最もバッテリーを消費する設定で試してみることにしました。

橋を渡って島から島へ

尾道側起点。前方が向島。

出発地点の尾道にあるレンタサイクルターミナルで自転車を借り出したのは朝8時。それより早い時間にはまだ営業していなかったのです。

ターミナルは広島県側に4箇所、愛媛県側に6箇所あり、借り出した自転車はそのどこでも返却することができます。

私が目指したのは最も遠い場所にある今治駅前のターミナル。そこに午後6時までにご返却くださいとのことでした。つまり、その日の私に与えられた時間は最大10時間です。

ところで、尾道から出発して最初の島である向島へは自転車で渡れません。自動車が通る道路はありますが、自転車の通行には適していないとのことです。ほんのすぐ先に見えるこの島へ渡るために、サイクリストたちはフェリーに乗ることになります。

逆向きのコースで今治から尾道へ来る人はゴールを直前にして自転車を降りないといけないというわけで、これは少し興ざめではないでしょうか。関係各位の改善を期待します。

向島に上陸してしばらくは町なかのコースで、それほど楽しいサイクリングではありません。島をほぼ縦断するかたちで南下し、最初の橋である困島大橋が見える頃にようやくしまなみ海道サイクリングロードの魅力を感じられるようになります。

急いでお断りしておきますが、これはあくまで私自身の個人的感想です。「それは違うぜ、セニョール。向島の景色は最高だったぜ」という感想を抱いた人もいるかもしれません。

そこからは島から島へと橋を渡ることを繰り返します。島内のコースは海岸線に沿っていることが多く、そのほとんどが平坦な道のりです。橋の起点までが登り坂、橋の終点からは下り坂であることも共通しています。

道路にはサイクリングロードであることを示す青い線が引かれているので、道に迷う心配はありません。

のんびりサイクリング

生口島と大三島を結ぶ多々羅大橋の途中で県境を越える

橋の上や海岸線から眺める瀬戸内海には波がほとんどなく、とても穏やかに見えるのですが、数えきれないほどの島々(数えられるのでしょうが)が複雑な潮の流れや渦を生み出す海の難所、なのだそうです。

中世以前から戦国時代まで、この海域一帯は村上海賊の本拠地でした。後の日露戦争でバルチック艦隊を全滅させた戦術を立案した秋山真之は対岸の愛媛県松山の出身ですが、村上海賊が残した軍書から多くの着想を得ました。と、司馬遼太郎さんの本に書いてありました。

少しコースを外れた場所にある村上海賊ミュージアム

そんなことをぼんやりと考えながら走るには、私が借りた電動アシスト付きママチャリのスピードはもってこいでした。

スポーツタイプの自転車もレンタルできますし、そちらを選ぶ人が多いようですが、それでは70㎞もほんの3~4時間くらいで走り抜けてしまうでしょう。Apple Watch Ultraのバッテリー持続時間を試す、というもうひとつの目的にも合いません。

それならば、電動アシストなしのママチャリを借りたらいいじゃないか、いやそれよりウルトラランナーなら70㎞くらい自分の足で走ってみろ、というご意見はごもっともなのですが、私は今回に限っては、あまり疲れず、景色を楽しみながら、「旅」をしてみたかったのです。

事前に予想した通り、今治駅に到着したときは出発から約8時間が経過していました。懸案であるApple Watch Ultraのバッテリーはまだ38%残っていました。

ワークアウトの記録を見ると、所々に空白がありますが、それは休憩時にワークアウト・アプリを一時停止し、走り始める前に再開することを忘れるミスを何回もしたせいです。

いずれにしても、バッテリーはあと数時間以上確実に持ったはずですし、省電力モードを使えばさらに持続時間は長くなるでしょう。次はもう少し根性を出した方法を試してみようかと思います。

今治到着直後のApple Watch Ultrasスクリーンショット

iPhoneに残されたワークアウトの記録

●執筆者プロフィール 角谷剛(かくたに・ごう)
アメリカ・カリフォルニア在住。米国公認ストレングス・コンディショニング・スペシャリスト(CSCS)、CrossFit Level 1 公認トレーナーの資格を持つほか、現在はカリフォルニア州アーバイン市TVT高校でクロスカントリー走部監督を務める。年に数回、フルマラソンやウルトラマラソンを走る市民ランナーでもある。フルマラソンのベストタイムは3時間26分。公式Facebookはhttps://www.facebook.com/WriterKakutani

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