多種多様なスマートウォッチがリリースされるなか、他の追随を許さない圧倒的な性能を誇るApple Watch。
その唯一の弱点ともいえるのが「バッテリー持続時間の短さ」です。
Appleの公式サイトが発表するバッテリーの持続時間は「一晩の充電で18時間」。
バッテリーを節約できるモードが登場したり、Apple Watch Ultraは持続時間が倍になったりしましたが、通常モデルは「普通に使うと毎日充電が必要」という状況は代わりません。
最近は1週間以上バッテリーが持つ製品も増えているので、「毎晩充電するのが面倒そうだな」とApple Watchの購入をためらっている人もいるでしょう。
ただ、Apple Watchはそれでも「買い」なのです。本稿ではApple Watchを含めて大手ブランドのスマートウォッチを複数着用してきた編集部員が、その理由を説明します。
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画面が常時表示の高性能モデルは、どれもバッテリーが1日程度
スマートウォッチのバッテリーの持ち時間は、「バッテリーの容量」と「時間あたりのバッテリーの消費量」に左右されます。
Apple Watchは、同じ程度の大きさのスマートウォッチと比較して、「バッテリーの容量」が特別小さいわけではありません。
つまり、Apple Watchのバッテリーの持ち時間が短いのは、「時間あたりのバッテリーの消費量」が多いから、となります。
ではなぜ、バッテリーをそれだけ消費するのか。
それは、非常に高精細な画面を常時表示にしているがゆえ。
Apple Watchは「Retinaディスプレイ」という非常に解像度が高く、高精細なディスプレイを搭載していますが、そうしたディスプレイを常時表示にすると、バッテリーの持ち時間は短くなります。
それは他のブランドのスマートウォッチにも言えること。
Galaxy WatchやGoogle Pixel Watchなどの高性能ディスプレイを搭載したモデルも、やはり画面を常時表示にするとバッテリーは1日前後しか持ちません。
バッテリーが7日も14日も持つモデルは、Apple Watchなどと比べると画面の解像度がほぼ確実に低く、なおかつ画面を常時表示にできないモデルも多いです。
画面を常時表示にできないと、時計を覗き込むように手首を上げたり、画面をタッチしたりしない限り、画面はオフのままなので、使い勝手はかなり悪くなります。
バッテリーの短さは「スマホに限りなく近い性能の高さ」ゆえ
Apple Watchには「常時表示で視認性が高く、タッチ操作も軽快なディスプレイ」「App Storeからアプリを追加できる拡張性の高さ」「細かな表示項目までカスタマイズ可能な文字盤」「Suicaを中心とした多彩なキャッシュレス決済機能」などなど、ほかのスマートウォッチにはない圧倒的な性能の高さがあります。
例えるなら、Apple Watchは「腕元に便利な機能がギュッと凝縮された小型スマホ」といえるものです。
一方で5000円を切るような格安のスマートウォッチは、例えるなら「様々な機能がプラスされて便利になった腕時計」としか言えないものもあります。
そうしたモデルはバッテリーの持ちはよくても、その使用感はスマホに近いとはいえず、やはり「ベースは腕時計」という印象です。
つまりApple Watchのバッテリー持続時間の短さは、その限りなくスマホに近い性能ゆえ。
みなさんもスマホは毎晩充電すると思いますが、「これだけ便利なら仕方ないな」と感じているでしょうし、毎晩の充電もそこまで苦にはならないでしょう。
Apple Watchも同様です。一度着用して、その便利さを体感してしまえば、毎日の充電も特にストレスにはならないはずです。
バッテリー稼働の長いモデルは機能も控えめ
上記の説明の裏返し的な話ですが、「バッテリー稼働30日」と謳っているようなスマートウォッチは、Apple Watchと比べると機能は最小限。
「時計表示」「ワークアウトの記録」「睡眠の記録」「タイマー」「天気の表示」などはできても、それ以外に便利な機能は特にないモデルが多く、それゆえバッテリーの持ちもよいのです。
またApple Watchはワンタッチで天気やタイマーを呼び出せたりする機能がありますが、格安のモデルには、何度もタッチ操作をしないと目的の機能までたどり着けないものも多いです(タイマーを使うにもスマホを出したほうが早いモデルも多いです笑)。
またApple Watchはタイマーを稼働すると、他の画面に移ってもタイマーが動作し続けますが、格安のバッテリーの持ちが良いモデルでは、タイマーの画面を表示し続けていないと、タイマーが止まってしまうものもあります。
消費電力が少なく、バッテリーの持ちが良いモデルは、そのぶん使える機能に制限が出てきたり、操作が面倒になったりすることが多いわけです。
なお、バッテリー持続時間が長いスマートウォッチは、細長いバンド型のモデルが多いですが、ディスプレイを含む本体部分が小さいバンド型のモデルは、やはり機能は控えめ。
「スマートウォッチにはそこまで多彩な機能は求めていないので、最小限の機能だけあればいい」と割り切るなら、もちろんバンド型のモデルもアリですが、機能の多彩さを重視するならやはりApple Watchがオススメです。
機能をガッツリ使っても1日バッテリーが持つ
これは筆者の体感も含めての話ですが、Apple Watchはどれだけ機能をフルに使っても、バッテリーの持続時間がさほど変わりません。
Apple公式サイトの説明では、Apple Watchのバッテリー稼働時間は「90回の時刻チェック、90回の通知、45分間のアプリ使用、Apple WatchからBluetooth経由で音楽を再生しながらの60分間のワークアウトを行った場合にもとづきます」とのこと。
日常使用でここまでApple Watchをガッツリ使う人も少ないでしょうから、「フル充電しておけば寝るまでバッテリーが切れる心配はなし」と考えておいて大丈夫でしょう。
つまりApple Watchの「バッテリー持続18時間」という時間は、使用条件が多少変わっても嘘偽りのない数字なのです(ただし、バッテリーは劣化すれば持続時間は減りますし、GPSを稼働するとバッテリー切れは早くなります。これは他のモデルも一緒です)。
一方で他のブランドの「通常使用でバッテリー持続12日」などと書かれたモデルは、画面を常時表示にして、心拍計測の頻度を上げて……など、機能をフルに使おうとすると、バッテリーの持続時間はどんどん短くなります。
他のブランドのバッテリーの持続時間は「画面が常時表示ではない場合」を前提としている場合が多く、常時表示にすると持続時間が半分以下になることは結構ザラ(Apple Watchの18時間は常時表示が前提です)。
中には公式の表記の1/5程度の時間しか使えないモデルもあったりします……!
どのブランドのウェブサイトでも「通常使用でバッテリー持続12日」などの表記には※が付いていて、サイトの下の方に細かな使用条件が書かれていたりするので、その部分をよくチェックしてみましょう。
45分~1.5時間でサクッとフル充電可能
Apple Watchのバッテリーは80%まで充電するのに約1時間、100%までの充電に約1.5時間を要すると公式サイトに説明があります。
高速充電が使えるApple Watch Series 7 以降のモデルの場合は、バッテリーの残量が 45 分程度で 0 パーセントから 80 パーセントになります。
この説明も、実際に使用している筆者の体感と相違ありません。
なお筆者は就寝前の入浴の時間などに充電をしていますが、充電開始時にも30%程度はバッテリーが残っていることが多いので、風呂から上がって寝る準備をしている間にはだいたい充電が終わっています。
2年使って「バッテリーの短さ」がストレスになった経験ゼロ
ここまで説明してきたように、Apple Watchのバッテリー稼働時間の短さにはそれなりの理由があり、その短さをカバーして余りあるほどの魅力があります。
筆者は2年ほどApple Watchを使用していますが、「バッテリーが持たなくてストレスだな―」と感じたことはこれまで1度もありません(夜の充電を忘れて日中にバッテリーが切れたことはありましたが)。
バッテリーの短さを懸念してApple Watchの購入をためらっている人には、「そんなに心配しなくて大丈夫なのでぜひ使ってみましょう」とオススメしたいです。
なおApple Watchが具体的に何ができて、どんなことが便利なのか知りたい方は、下記の関連記事をご一読ください!
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