AppleにSamsung(Galaxy)、Googleなど、世界のブランドが様々なモデルをリリースするスマートウォッチ。
中華系のブランドも乱立し、競争が激化したことで、専門サイトの我々からしても、「機能も見た目も似たような製品が増えてきて、目新しいモデルがないなぁ……」と最近感じていました。
そんな時期に登場して、「これはメチャクチャ新しい!」と感じたのがCMF Watch Pro 2というスマートウォッチ。
7月8日より先行予約を開始たばかりのニューモデルです。
このスマートウォッチ、ウォッチフェイスも含めて見た目のデザインが非常に美しく、なおかつ機能もしっかりしていて、しかも安いん!(最後のやつ、本当に大事)。
今、非常にオススメのスマートウォッチなのです。
本記事ではその使用レビューをお届けします。
なお本製品はブランド側から貸与を受けていますが、広告記事ではありませんので、感想は率直にお伝えします!
レビューするモデルはこちら
CMF Watch Pro 2
通常価格¥11,000
カラー:オレンジ、ダークグレー、アッシュグレー、ブルーの4色
公式サイトではオレンジ、ブルーのカラーのみ「7月末より順次出荷予定」の表記あり。
Amazonではブルーのカラーのみが表示され、筆者の場合は「8月13日 火曜日にお届け」と表示されました(いずれも7月26日の記事執筆時点)。
購入サイトやカラーにより発送時期が異なる可能性があるようですが、「Amazonでも全カラー販売の予定あり」と公式側から回答をいただきました。
CMF by Nothingってどんなブランド?
なお「CMF by Nothing」はロンドンに拠点を置くデジタル機器メーカー・Nothing Technologyのサブブランド。
Nothing Technologyの創業者は、中国のスマホメーカーOnePlus(OPPOの傘下企業)の共同創業者として有名なCarl Pei氏です。
価格のリーズナブルさは、こうした中華系ブランドの遺伝子が受け継がれているのかもしれません。
なおブランド「CMF by Nothing」では、デザイン性が高く、なおかつリーズナブルなスマートウォッチやワイヤレスイヤホンがリリースされてきました。
今回のスマートウォッチは2代目のモデルにあたり、初代はスクエアだったディスプレイがラウンド型に変更。
デザインの洗練度は大幅に向上したと感じます。
動画のレビューもありますので、操作感の様子などを見たい方は下記もどうぞ!
主要な機能を一覧表でチェック
当サイトが使用しているスマートウォッチの主要機能表を使い、本モデルに搭載されている機能をチェックしてみました。
緑色の部分が搭載している機能で、色のない部分が未搭載の機能です。
見ての通り、
・スマホの通知受取や天気のチェックといった日常の機能
・心拍数、睡眠、血中酸素濃度などの健康系の計測機能
などなど、スマートウォッチの基本的な機能は網羅的に搭載しています。
それに加えて、
・マイク&スピーカーを搭載していて通話や音声アシスタントでの命令ができる
・GPSを使ってワークアウト時の位置情報を計測できる
といった、安物のモデルにはあまり搭載していない機能も搭載しています。
これだけ機能が充実していて、デザインも良くて、価格が1万1000円というのは本当にお見事。
なお防水防塵の等級はIP68なので、日常生活での水濡れは気にせず使えます。
対応するOSはiOS 13 以降、Android 8.0 以降なので、最近のスマホなら何でも使えると考えてよいでしょう。
いざ開封!
パッケージや同梱されているものも確認してみましょう。
パッケージは上記のような形。
「CMF by Nothing」のシリーズは、このパッケージのようなドット絵風のロゴがトレードマークになっています。
オシャレな雰囲気が漂ってますね。
同梱品は時計本体のほか、電源側がUSB Type-Aの充電ケーブル1本と、各国語のユーザーガイド1冊です。
なおユーザーガイドには基本的な操作方法も少しだけですが記載されています。
スマートウォッチの電源を付けた後は、表示されたQRコードを読み込んでスマホにアプリをダウンロードすれば、簡単にペアリングができました。
1万1000円のお手頃価格なモデルですが、アプリもしっかり作り込まれていて、非常に使いやすい印象を受けました。
見た目をチェック
では見た目をチェックしていきましょう。
なお今回レビューするのは「ダークグレー」のカラーです。
まず目を引くのは、金属製のケースを中心とした見た目の美しさ。
ケースの素材は軽量アルミニウム合金製。
マットな質感で非常に高級感があり、なおかつアルミ素材を使っているので、金属製としては軽いです。
なお「ダークグレー」「アッシュグレー」の2色はフラットなベゼル。
「ブルー」「オレンジ」の2色は丸みを帯びたベゼルになっています。
このベゼルは付け替え可能なので、パートナーと2人で買って付け替えたりしても面白いと思います(着せ替え用アイテムとしての販売予定は現時点ではないとのこと)。
筆者はこのダークグレーで採用されているスッキリとしたフラットなベゼルが好みです。
ケースは側面も右上のボタン(デジタルクラウン)部分以外の凹凸が一切ありません。
ツルンとしたフォルムが非常にオシャレです。
液体シリコーン製のストラップも側面がフラットな作りになっていて、金具部分まで側面はフラット。
全体としてデザインが作り込まれているのが、洗練された雰囲気の秘密でしょう。
液体シリコーン製ストラップは非常に軽く、さらりとした質感でつけ心地が良いです。
なお「ダークグレー」「アッシュグレー」の場合はこのようなシリコーン製のバンドですが、「ブルー」「オレンジ」のカラーを選んだ場合はレザーバンドが付属する形になります。
ケースサイズは直径が45mm程度。
Apple Watchの通常シリーズの大きめサイズ(45mm)の長辺と長さが一緒ですが、ラウンド型なので面積は広め。
またラウンド型なのでクラシカルな印象があるのも良い部分だと思います。
ケース本体の重量は30 gと金属製のケースとしては軽め。バンド込みでも48.1 gでした。
なので付けていて「メチャクチャ重い」という重さではありません。
ディスプレイとウォッチフェイス
ディスプレイは1.32インチのAMOLEDディスプレイ。
しかも自動輝度調整機能付きで、周囲の状況に合わせて明るさが変化します。
スマートウォッチ業界的な話では、1万円前後のモデルでAMOLEDディスプレイを搭載していて、なおかつバッテリーが長い……という点が非常に高評価なポイント。
しかも安いんですから文句はありません。
解像度は466×466、リフレッシュレートは60 FPS、ピーク輝度が620NITS。
操作をしていてもメチャクチャ見やすいディスプレイだと感じました。
100 種類を上回るウォッチフェイス
そしてケースのデザインと同じくらい美しいのが、デフォルトで用意されたウォッチフェイス。
ケースの見た目と同じく、ミニマルでスタイリッシュなデザインのウォッチフェイスが非常に多いんです。
カラーなどのカスタムも自在にできるものが多いので、これはウォッチフェイス選びが楽しくなるでしょう。
その日の服装に合わせて色を変えたり、ウォッチフェイスのデザインを変えたりすれば、よりオシャレな印象は際立ちそうです。
さらに! ウォッチフェイス内に表示する項目も一部ではカスタムが可能。
バッテリー残量や歩数、カロリーなど主要データを表示可能です。
Apple Watchなどでは当たり前にできる機能ですが、1万円程度のモデルでこれができて、なおかつオシャレなのがスゴいです。
ちなみに画面の常時表示も一応可能ですが、表示されるウォッチフェイスは極めてシンプルなものになります。
でもシンプルなウォッチフェイスも、それはそれでオシャレでカッコいいものが揃っています。
操作感をチェック
操作感もチェックしていきます。
物理ボタンといえるのは右上のデジタルクラウンで、押すことでアプリ一覧にアクセスできるほか、回すことで画面の上下動の操作もできます。
この点も操作性が高いといえます。
上から下にスワイプすると設定、下から上にスワイプすると通知一覧が出てくるのは、一般的なスマートウォッチと同じ。
そして左右にスワイプするとパーソナライズが可能なウィジェットが表示されます。
このウィジェットは合計4画面が設定可能。
一つの画面内に1~4つのアプリや機能を表示できるので、よく使う機能を呼び出すのに非常に便利です。
また横長に大きく表示したウィジェットには、その日の歩数や運動の進捗状況、天気、心拍数のグラフなどを非常に見やすく表示可能。
そして、それぞれの項目をタップすると、詳細なデータに飛ぶこともできます。
表示されるアイコンやフォントなども非常に作り込まれていて美しく、操作性の高さと使い勝手のよさ、見た目の美しさが両立しているのが見事です。
日常の機能をチェック
日常で使う機能をチェックしていきます。
まずは、日常でよく見る天気については、ドット絵風の表示がオシャレ。
なおかつ数字等も読みやすく、1時間毎の天気、週間の天気なども表示してくれます。
またスマホで再生している音楽の再生停止や、音量の調節なども可能。
スピーカー&マイクを使って音声通話することも可能です。
また音声アシスタントの機能もあり、天気を聞いたりタイマーをかけたりすることが可能。
ただ、基本的にはデジタルクラウンを一度押して、アプリ一覧から「音声アシスタント」を探して……という手順を踏まないとたどり着けません。
設定の「クイックジェスチャー」の項目から設定を行えば、「手首を1回回す」の動作で音声アシスタントを呼び出すことは一応できますが、もう少し簡単に呼び出せたら便利なのに……という点は不満なところです(私が見逃しているだけで、もう少し簡単な設定方法があるかもしれないです)。
そのほか日常で使う機能では以下のようなスマートウォッチで一般的なものが揃っています。
・呼吸トレーニング(深呼吸)
・タイマー
・ストップウォッチ
・アラーム
・スマートフォンを探す
・フラッシュライト
・カメラの遠隔操作
・リマインダー
・カレンダー
・計算機
・世界時計
スマホのカレンダーと連携できたりすれば便利かな……と思いますが、1万円前後のモデルにそこまで求めるのは酷かなとも思うので、仕方なしです。
バッテリーの持ち具合は?
みなさんが気になるであろう、バッテリーの持ち具合についても、公式発表のデータと、実際に使用したときの減り具合をお伝えします。
内蔵するバッテリーは305 mAhで、ケースサイズ(45mm)から考えると、ごく普通の容量です。
そして持続時間は下記のように発表されています。
・通常モード:11 日間
・ヘビーユースモード: 9 日間
・省電力モード: 45.8 日間
・Bluetooth 通話継続モード: 17.4 時間
・GPS 継続使用モード: 25 時間
ヘビーユースでも9日、GPSを使い続けても25時間というのは、かなりのロングバッテリーです。
ちなみにバッテリーが45.8 日間も持つ省電力モードは、本当に時刻の表示しかできなくなるので、緊急時以外はまず使わないでしょう。
で、実際に筆者が「画面を常時オン」「心拍数や血中酸素濃度を24時間計測」などなどバッテリーを食う設定も全てオンにして、睡眠計測もワークアウトも行いながら使ったところ、1日でバッテリーは20%程度減る形でした。
なのでガシガシ使いまくると5日程度でバッテリーは切れる形になります。
これでも十分ロングバッテリーですし、設定を変えれば実際に10日前後は持ちそうなモデルです。
なおフル充電までにかかる時間は1.35 時間なので、夜のお風呂+少し休んでいる時間に問題なく充電できそうです。
健康の機能をチェック
健康関連の機能も確認してみましょう。
1日の総歩数や身体を動かして消費したカロリーは、Apple Watchのアクティビティリングのような形で表示可能。
心拍数や血中酸素濃度は24時間モニタリングすることができます。
手元でリアルタイムの数値を計測・閲覧することが可能ですし、異常な数値が出たときのアラート機能もあります。
なお24時間モニタリングやアラート機能をオンにするとバッテリーの減りは早くなります。
そのほか座り過ぎ予防、水補給のリマインダーなどの機能もあります。
睡眠計測も可能ですし、「生理周期のトラッキング」や過去7日間の心拍数のデータから身体活動を評価する「アクティブスコア」の機能なども搭載しています。
時計の画面上でも各種データはざっくりしたものが閲覧可能で、やはり表示がスタイリッシュです。
細かいデータはアプリのほうが見やすいので、アプリの画面も見てみましょう。
このアプリの表示も、モノトーンにオレンジを差し色に使っている形で、非常にオシャレで見やすいんです。
睡眠のデータはこんな形。
深い睡眠、コア睡眠、レム睡眠、シラフ(起きている時間?)の4段階で表示してくれます。
心拍数や血中酸素濃度のグラフもシンプルですがスタイリッシュで見やすいです。
血中酸素濃度もわりかし正確に計測してくれている印象がありました。
なお、こうした健康のデータは、Apple Health、Google Health Connect、Strava でシームレスに管理可能。
手持ちのアプリとウォッチとを連携させて、総合的な健康管理が行えます。
運動の機能をチェック
また運動の機能もチェックしてみます。
本モデルでは120 種類の運動を計測可能。
屋外ランニング、クロストレーナー、ウォーキング、室内ウォーキング、屋外サイクリングの 5 種類の運動は自動検知する設定もできます。
また本モデルはGPSのほかにもGLONASS/Galileo/QZSS/Beidouに対応と、サポートする衛星測位システムが 5 種類。
スマホを持たずとも、このモデル単体で正確な位置情報を検出しながら運動を記録できます。
運動計測を開始するときは、種目を選んでから計測をスタートする形になりますが、その開始画面ではウォーミングアップの動画なども直感的な 3D アニメーションで見ることができます。
計測中の画面はこんな形でシンプル。
経過時間やリアルタイムの心拍数、スピード、消費カロリーや移動した距離などが表示されます。
なおスマホを持ち歩いて音楽を流している場合は、曲送りなどの操作もできます。
計測したデータはスマホのアプリ上でこんな形で閲覧できます。
心拍数はグラフ表示をしてくれて、有酸素運動、無酸素運動などの心拍ゾーン別のデータも表示。
回復時間やトレーニング負荷なども表示してくれます。
このあたりの項目の細かさは、さすがにランニング向けのモデルや、各ブランドのハイエンドモデルよりは劣る印象ですが、ランニングをごくたまにする……という程度の人なら、十分に満足できる機能でしょう。
位置情報についても、かなり正確に計測してくれている印象でした。
ただ、「ん?」と思ったのは、心拍数がかなり高めに表示されているということ。
筆者は大して運動もしない中年男性で、ランニングも「チンタラ走る」程度の速さでしか走りませんが、そうやって走ったときも170や180を超えるような心拍数が頻繁に記録されていました。
逆の手にApple Watchを付けて心拍数を計測してみたときも、こちらのCMF Watch Pro 2のほうが10くらい高い数値が出ていることがあったため、心拍数はやや高めに表示される傾向があるかもしれません(筆者の持っている製品固有の問題か、このモデル全体に共通する傾向かは不明です)。
まとめ
こんな形でしばらく使ってみました。
1万1000円と、スマートウォッチとしては安めの価格帯のモデルですが、機能は驚くほど豊富。
なおかつ、本体やウォッチフェイスの見た目が非常に美しいので、「腕に身につける満足感」も非常に高いモデルだと感じました。
オシャレで、なおかつ機能も豊富なスマートウォッチを探している人には、いま本当に一押しのモデルです!
※本記事のリンクから商品を購入すると、売上の一部が販売プラットフォームより当サイトに還元されることがあります。掲載されている情報は執筆時点の情報になります。