はじめに:Apple Watchのリングとは?
Apple Watchには、ユーザーの活動量を可視化する「アクティビティリング」機能があります。3つのリングはそれぞれ以下のような意味を持ちます。
・赤の「ムーブ」リング:1日の消費カロリー目標の達成度を示す
・緑の「エクササイズ」リング:1日30分以上の有酸素運動を促す
・青の「スタンド」リング:1時間に1分以上の立ち上がりを促す(1日12回が目標)
今回は、この中でも特に「ムーブ」「エクササイズ」リングを家の中で効率的に完成させるためのおすすめ活動を、「メッツ(METs)」のデータに基づいてご紹介します。
メッツ(METs)とは?
メッツ(METs)とは、Metabolic Equivalents(代謝当量)の略で、安静時のエネルギー消費量を1としたときに、どれだけ多くのエネルギーを消費するかを示す単位です。
たとえば「1メッツ」は安静にしている状態(座ってテレビを見ているなど)と同じエネルギー消費量、「3メッツ」は安静時の3倍のエネルギー消費という意味になります。
厚生労働省の分類では、メッツ値により活動の強度は以下のように分類されます。
・1.0~1.5 METs:座位中心の生活(テレビ視聴、読書など)
・1.6~2.9 METs:低強度の活動(洗濯物をたたむ、料理など)
・3.0~5.9 METs:中強度の活動(掃除、速歩き、軽い運動)
・6.0 METs以上:高強度の活動(ジョギング、階段の昇降など)
Apple Watchでは、3.0 METs以上の活動が「エクササイズ」リングに反映される基準とされており、「ムーブ」リングはその活動のカロリー消費量に応じて進行します。
ムーブリングを効率よく閉じる!おすすめ家事・活動
ムーブリングは「アクティブカロリー消費量」に基づいて進行します。以下は家の中でできる比較的メッツの高い活動です。
掃除・片付け系のアクティビティ
・掃除機をかける(3.3 METs)
・床磨き(浴室や浴槽磨き):3.5~6.5 METs
・モップがけ(ほどほどの労力):3.5 METs
・家具の移動、収納作業:5.0~5.8 METs
・荷物を上階へ運ぶ(食料品や家具):7.5~9.0 METs
台所・洗濯などの日常家事
・台所仕事(調理、皿洗いなど):3.3~3.5 METs
・洗濯物を干す・手洗い(ほどほどの労力):4.0 METs
・ベッドメイク(リネン交換):3.3 METs
・部屋の整理整頓・片づけ:4.8 METs
子どもやペットと過ごす時間も立派な運動に!
・子どもと遊ぶ(走ったり歩いたり):3.5~5.8 METs
・ペットと遊ぶ(歩行やランニング):4.0~5.0 METs
・犬のシャンプーや世話:3.5~5.0 METs
エクササイズリングを閉じるには?
Apple Watchの「エクササイズ」リングは、10分以上継続した3.0 METs以上の運動を行うことでカウントされます。以下は自宅でできるエクササイズ例です。
家の中でできるおすすめトレーニング
・ヨガ(パワーヨガ):4.0 METs
・ピラティス(全般):3.0 METs
・健康体操(中程度):3.8~4.3 METs
・エクササイズ動画(エアロビクスなど):4.0~6.0 METs
・縄跳び(ゆっくり):8.8 METs
階段の上り下りは有酸素運動の王道
・階段を上る:6.0 METs
・荷物を持って階段を上がる:8.0~10.0 METs
ゲーム感覚のアクティブビデオゲームも効果的
・Wii Fitなど軽い運動:2.3~3.8 METs
・ダンスゲーム(きつい運動):7.2 METs
こんな人にオススメ
・在宅ワーク中心で、日中なかなか外出できない方
・子育てや介護でまとまった運動時間が取れない方
・家事の合間に効率よく運動したい方
・Apple Watchを買ったけどリングがなかなか閉じないと感じている方
まとめ:日常の中に運動を取り入れて、Apple Watchのリングを楽しもう
運動というと「ジムに行く」「外を走る」といったイメージを持つかもしれませんが、家の中での家事や遊びも立派な運動になります。
Apple Watchのリングは、そうした活動もきちんと記録してくれる便利なツールです。
ぜひ今回紹介したMETsの高い家事や動きを生活に取り入れて、「ながら運動」でリングを楽しく閉じていきましょう!