Apple Watchやスマートウォッチ、イヤホンなどのガジェットを選ぶとき、多くの人はスペックや価格を比較して悩みます。
価格も高いため「安いほうを買ったほうがいいのかな……」などと考えて決心ができなくなるときもあるでしょう。
しかし最終的な決め手としておすすめしたいのが、「心がときめくもの」「ワクワクするものを選ぶ」というシンプルな基準です。
実はこれには、科学的な裏付けもあるのです。
スペック比較では決断疲れが起こる
人間は多くの選択肢を比較すると「決断疲れ(decision fatigue)」に陥り、最適な選択ができなくなるとされています。
心理学者ロイ・バウマイスターら(Baumeister, 2010)の研究によれば、人は意思決定を繰り返すほどエネルギーが消耗し、判断が雑になったり後悔が増える傾向が確認されています。ガジェット選びでも、細かいスペック比較を続けるほど満足度は下がる可能性があるのです。
感情は購買満足度に直結する
消費者行動研究では「購買時にポジティブな感情を抱いた商品ほど、購入後の満足度が高い」という傾向が示されています。
市場調査会社ニールセン(Nielsen, 2016)のデータによると、購買決定の約90%は論理ではなく感情に基づいて行われているとされています。つまり、ワクワク感や「これが欲しい!」という直感は、決して軽視できない重要な要素です。
所有する喜びが長く続く理由
Apple Watchのようなウェアラブルは毎日身につけるものです。
心理学の「エンデュアリング・インボルブメント理論」(Richins & Bloch, 1986)によれば、日常的に触れる製品に対しては感情的な愛着が形成されやすいとされます。
自分の心がときめくデザインや機能を選んでいれば、その愛着が長期的な満足度や使用継続につながるのです。
ワクワク感は行動を促進する
新しいガジェットを手にしたワクワク感は、健康管理や運動習慣を始めるモチベーションにもなります。
実際にウェアラブルデバイス利用者を対象としたPwCの調査(PwC, 2020年)では、「購入直後の高揚感が健康行動の継続に寄与する」と回答した人が約70%にのぼりました。つまり、直感的に「使いたい」と思える製品を選ぶことが、生活改善や習慣化の成功にもつながるのです。
まとめ:直感は科学的にも正しい選び方
ガジェット選びではスペックや価格の比較も重要ですが、最終的に「心がときめくかどうか」で選ぶことは、心理学や統計の観点からも理にかなった方法です。直感は後悔しにくく、購入後の満足度やモチベーションを高める効果があるのです。
Apple Watchをはじめとするガジェット選びに迷ったら、ぜひ自分の感情を信じて「ワクワクするもの」を選んでみてください。
またApple Watch選びをするうえでは下記の記事もぜひ参考にどうぞ。
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参考文献
Baumeister, R. F., et al. (2010). Decision fatigue. Journal of Personality and Social Psychology.
Nielsen (2016). The New Science of Consumer Emotions. Nielsen Global Report.
Richins, M. L., & Bloch, P. H. (1986). After the new wears off: The temporal context of product involvement. Journal of Consumer Research.
PwC (2020). The Wearable Life 2.0: Connected living in a wearable world.