Apple WatchやiPhoneなどの新製品が発表されるたび、SNSやYouTube、ウェブメディアには数多くのレビューがあふれます。ですが、それらを眺めていると、どうしても違和感を覚えることがあります。
――どの記事も「マニア向け」になりすぎてはいないだろうか。
「進化点」にばかりフォーカスして、本質が見えなくなる

多くのレビューが力を入れて説明するのは、「前モデルからのマイナーな変更点」や「ベンチマークスコアの上昇」「センサー精度の微細な改善」などです。
もちろん、それらはテクノロジー好きにとって楽しい話題です。しかし、多くの人が本当に知りたいのは、「この製品を使うことで、自分の生活がどう良くなるのか」「何ができるようになるのか」という体験の部分です。
ところが、レビューの多くは「前モデル比」「理論値」「マニアックな用語」で語られがち。日常生活の中で感じられる変化がどのくらいあるのかが、なかなか伝わってこないのです。
「スペックの羅列」よりも「暮らしとの接点」を

たとえば、Apple Watchの新シリーズでは毎年のように「プロセッサが高速化」「輝度がアップ」「バッテリー効率が改善」などが語られます。しかし、それによってユーザーが何を得られるのか、どのように日々の生活が快適になるのかを丁寧に伝えているレビューは意外と少ないものです。
「実際に使ってみてどう感じたか」「どんなシーンで便利だったか」「どんな人にとって意味のある進化なのか」。そうしたリアルな実感こそが、レビューの中心であるべきではないでしょうか。
ガジェットメディアの内側から見える“落とし穴”

正直に言えば、これは自分たちのメディアにも当てはまる話です。新製品が出るたびに「スペック差」「機能比較」「公式資料の引用」ばかりを重ね、いつの間にか“情報の翻訳者”に徹してしまっている。
しかし本来、レビューや記事の役割は「メーカーの言葉を分かりやすく説明すること」だけではなく、「読者の生活とテクノロジーをつなぐこと」であるはずです。
だからこそ、自戒を込めて思うのです。
次のレビューを書くときは、「この製品があることで、読者の一日がどう変わるか」から出発しようと。
“変化”よりも“体験”を伝えるレビューを

テクノロジーは年々進化し、どの製品も成熟期に入っています。だからこそ、もはや「小さな違い」を競うより、「どんな価値を生み出すか」を語ることのほうが、読者にとって有益なはずです。
スペックの先にある「体験」を伝えるレビュー。
それが、これからのガジェットメディアに求められる姿だと思います。
そしてそのためには、レビューを書く側がまず「自分がどう感じたか」を言語化し、伝える覚悟を持つこと。
そこからようやく、“本質が分かるレビュー”が始まるのだと思います。
まとめ:ガジェットを「人の目線」で語ろう
スマートウォッチもスマートフォンも、もはや“技術の塊”であると同時に、“生活の道具”です。
だからこそ、数字や仕様ではなく、人の目線で語ること。使う人の生活や感情を中心に置いたレビューこそが、真に読まれる記事になるはずです。
この記事を書きながら、あらためて自分自身にも言い聞かせています。
これからは「スペックの違い」よりも「使う人の違い」に寄り添うレビューを。











