「世界初」カフ不要の血圧測定スマートリング「Signal Ring」登場|指の光学センサーで血圧を常時トラッキング、399ドルで予約開始

スマートリング入門

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指で血圧を測定できる世界初のカフレス・スマートリング「Signal Ring(シグナルリング)」の製品画像

健康管理の世界でいま注目を集めているのが「スマートリング」です。指輪型で睡眠や心拍を測るデバイスはすでにおなじみですが、市場調査でもスマートリングは前年から大きく伸びると見られており、その次のテーマとして期待されているのが血圧です。そんな中、アメリカのVital Signals社が2026年7月16日(現地時間)、腕を締めつけるカフ(加圧帯)を使わずに指で血圧をトラッキングできるスマートリング「Signal Ring(シグナルリング)」を発表しました。同社は「日常づかいできる、世界初の“真にカフレス”な血圧トラッカー」とうたっています。

血圧は、ストレス・睡眠・運動・食事などによって一日中こまかく変動する、体からの大切なサインです。それでも多くの人は、いまだに腕にカフを巻いて「ある一瞬」を切り取るだけの測り方をしています。Signal Ringは、そんな血圧測定を“着けたまま”に変えようとするデバイスです。この記事では、発表された内容をもとに特徴・仕様・価格・注意点をわかりやすく整理します。

Signal Ring(シグナルリング)とは?指で血圧を測る新発想のスマートリング

Signal Ringは、指に着けた光学センサーと独自アルゴリズムで血圧をトラッキングするスマートリングです。開発元のVital Signalsによると、このアルゴリズムは過去3年間かけて開発され、数千人規模の被験者でテストを重ねてきたといいます。

最大のポイントは、キャリブレーション(初期設定のための基準合わせ)用のカフが一切いらないとうたっている点です。これまでも「血圧に対応」と称するウェアラブルはありましたが、その多くは定期的にカフで較正が必要だったり、血圧と体の他の変化を正確に切り分けられなかったりと、実用面で課題を抱えていました。Signal Ringは血圧トラッキングに特化した独自の測定方式を採用し、較正なしでより安定した測定値を出すことを目指した、と説明されています。

創業者兼CEOのTom Moss氏は、自身が数年前に命に関わる高血圧の発作を経験したことが開発の原点だと語っています。「深刻さだけでなく、その後も自分の血圧がどう動いているのか、何が影響しているのか(運動なのか、コーヒーなのか、ストレスの多い一日なのか)をほとんど理解できなかったことが心に残りました。Signal Ringは、私が経験したように“推測”しなくて済むように設計しています」とコメントしています。

カフもキャリブレーションも不要 — 「そのまま着けるだけ」の設計

従来のカフ式血圧計は、腕をぎゅっと締めつける独特の不快感があり、つい測定を避けてしまいがちです。Signal Ringは、そうした“ハードルの高さ”をなくし、日常生活にとけこむことを狙っています。発表内容によると、Signal Ringが目指す設計は次のようなものです。

カフレス設計:従来型の血圧計カフを使わず、指から測定する
キャリブレーション不要:初期設定や再較正のためのカフがいらず、箱から出してそのまま使える
オンデマンド測定と常時測定:ガイド付きの「Zen Mode(ゼンモード)」によるチェックインと、一日を通したバックグラウンド測定に対応
測定値に“文脈”を添える:その値に何が影響した可能性があるかを示し、数字を読み解きやすくする
運動などの影響も測定:リアルタイムのセッションで血圧をノンストップに記録でき、アプリからすぐに起動できる
着け続けられる作り:長時間の装着でも快適さを意識したチタン製スマートリング

「Zen Mode」と常時測定で、血圧の“動き”を捉える

Signal Ringは、ガイドに沿って落ち着いて測る「Zen Mode」の単発測定と、24時間まわり続けるバックグラウンド測定を組み合わせます。これにより、血圧が時間とともにどう変化していくのかを、点ではなく“流れ”として把握しやすくなるといいます。

医療アドバイザーを務めるWilliam Wilson医師(MD, MA)は、次のようにコメントしています。「血圧は非常にダイナミックですが、従来の測定方法はスナップショットしか捉えられないことがほとんどです。ウェアラブルは運動・睡眠・心拍の理解を変えてきましたが、血圧は日常生活のなかで捉えるのが難しいままでした。Signal Ringのような、より連続的で文脈をともなう見方は、心血管の健康に影響する要因について、本人と臨床医がより十分な情報にもとづいて話し合う助けになり得ます」。

チタン製ボディと451人規模の臨床試験

Signal Ringは、長時間の装着を意識したチタン製のスマートリングです。チタン素材やサブスク不要という方向性は、実機レビューしたRingConn Gen 3など既存の高級スマートリングとも重なります。素材としての軽さや堅牢さは、着けっぱなしを前提とするこのカテゴリーでは重要なポイントになります。

精度については、複数施設で実施した451人規模の臨床試験で検証したとしています。同社によると、血圧計の国際的な精度基準であるISO 81060-2の要件を満たしており、結果をさらに拡張するための追加試験も進行中とのことです。スマートリングという小さなフォームファクターで、どこまで安定した測定ができるのか。ここは今後の実機レビューや第三者検証で注目したいところです。

主な仕様

製品名 Signal Ring(シグナルリング)
開発・販売 Vital Signals, Inc(アメリカ・サンフランシスコ)
タイプ 血圧トラッキング対応スマートリング
測定方式 指の光学センサー+独自アルゴリズム(カフレス)
較正 キャリブレーション不要(カフ不要)
測定モード ガイド付き「Zen Mode」単発測定/バックグラウンド常時測定/リアルタイムセッション
素材 チタン
精度検証 451人規模の多施設臨床試験、ISO 81060-2の要件を満たすと発表
価格 399ドル(サイジングキット同梱)
予約開始 2026年7月16日(現地時間)
出荷開始 2026年10月(予定)
公式サイト signalring.com

価格・予約・発売時期

Signal Ringの予約価格は399ドルで、指のサイズを合わせるためのサイジングキットが同梱されます。サイジングキットは発表と同じ7月中に発送が始まる予定で、予約は公式サイトのsignalring.comから受け付けています。初回出荷は2026年10月からを見込んでおり、この新しい技術をいち早く手に入れられるとしています。配送の詳細は予約後に順次案内されるとのことです。

なお、価格はドル建てで、現時点では日本での正式な発売や価格については発表されていません。日本語対応や技適など国内での取り扱いについては続報を待ちたいところです。

知っておきたい注意点(医療機器ではありません)

健康にかかわる数値を扱うデバイスなので、ここは正確に押さえておきましょう。Vital Signalsは公式に、Signal Ringは医療機器ではなく、いかなる病気や状態の診断・治療・治癒・予防を目的としたものでもないと明記しています。あくまで情報提供を目的としたもので、専門的な医療上のアドバイス・診断・治療の代わりにはなりません。健康について気になることがある場合は、必ず医療の専門家に相談してください。

また、Signal Ringは現時点でアメリカのFDA(食品医薬品局)の審査・認可を受けておらず、investigational(研究段階)の製品である点も発表内で明記されています。血圧という重要な指標を扱うデバイスだけに、こうした位置づけを理解したうえで、数値は「日々の傾向をつかむための参考」として付き合うのが現実的です。

まとめ

Signal Ringは、「カフもキャリブレーションも不要で、指から血圧をトラッキングする」という、これまでのウェアラブルが越えられなかった一線に挑む意欲的なスマートリングです。Zen Modeの単発測定とバックグラウンドの常時測定を組み合わせ、血圧を“点”ではなく“流れ”で捉えようとする発想は、健康管理に関心のある人にとって魅力的に映るはずです。

一方で、医療機器ではないこと、FDA未承認のinvestigational段階であること、そして日本での展開が未定であることは冷静に押さえておきたいポイントです。スマートリングによる血圧トラッキングがどこまで実用に耐えるのか、まずは予約・出荷後の実機評価に注目していきましょう。Smart Watch Lifeでは、スマートリングの新しい動きを今後も追いかけていきます。

Source: Vital Signals, Inc プレスリリース(PR Newswire)
画像:Vital Signals / PR Newswire

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