Appleは2025年9月10日、手頃な価格で高性能を提供する新モデル「Apple Watch SE 3」を正式発表しました。従来のSEシリーズに比べて大きく進化した点は、常時表示ディスプレイと高速充電対応。これにより、エントリーモデルでありながら利便性と実用性が大幅に向上しました。
発売日と価格
Apple Watch SE 3は2025年9月20日(金)に発売され、価格は37,800円(税込)からとなっています。すでに予約は開始しています。
GPSモデルとGPS + Cellularモデルの両方が用意されています。
SE 2から大きく進化した「SE 3」
前世代のSE 2はコストパフォーマンスが高い一方で、常時表示非対応や充電速度が遅いことが弱点でした。しかしSE 3では、上位モデル同様に常時表示Retinaディスプレイを搭載。手首を上げなくても時刻や通知を確認でき、利便性が格段にアップしています。
さらに、新搭載のS10チップにより高速充電も可能に。約45分で80%充電、15分の充電で最大8時間使用できるため、睡眠計測やワークアウト利用でも安心です。
Apple公式ではSE 2の充電時間は明示していませんが、レビューなどによると約1.5時間(90分)で80%、2.5時間(150分)で100%まで充電可能とされています。一方、SE 3は約45分で80%まで急速に充電できるため、従来モデルより約半分の時間で80%到達という大幅な進化が見られます。
そのほかにも、以下のようにSE 2から多方面で進化しています。
・睡眠時無呼吸の通知に対応し、睡眠の質をさらに見える化
・皮膚温センサーを新搭載、夜間の手首皮膚温を自動記録
・通信は5Gに対応し、セルラーモデルの使い勝手が向上
・新しい手首フリックやダブルタップのジェスチャー操作に対応
・ディスプレイの最小輝度が2ニトに下がり、就寝時など暗所でも眩しさを軽減
・チップの容量が64GBに増加(SE 2は32GB)
・マイクには「声を分離」機能を搭載し、通話や録音で周囲の雑音を低減
・バッテリーは低電力モードで最大32時間駆動
・わずか8分の充電で8時間の睡眠記録が可能
・一世代前より4倍の耐亀裂性能を持つIon-Xガラスを採用
これらの細かな改良により、SE 3は価格を維持しながらもワンランク上の使いやすさを実現しています。
Series 11との違い
SE 3は上位モデルのApple Watch Series 11と比べると、搭載機能に差があります。Series 11は心電図アプリや血中酸素センサー、水深計や防塵性能などを備え、プロフェッショナルやアスリート向けの機能が充実。一方でSE 3は基本的な健康・安全機能に絞ることで、価格を抑えながらも日常使いに十分なスペックを実現しています。
比較表:Apple Watch SE 3 vs SE 2 vs Series 11
モデル | Apple Watch SE 3 | Apple Watch SE 2 | Apple Watch Series 11 |
---|---|---|---|
価格(税込) | 37,800円~ | 37,800円~ | 64,800円~(GPS) |
発売日 | 2025年9月20日 | 2022年9月16日 | 2025年9月20日 |
チップ | S10(容量64GB) | S8(容量32GB) | S10(容量64GB) |
ディスプレイ | 常時表示Retina(最大1000ニト、最小2ニト) | Retina(常時表示なし) | 常時表示Retina(最大2000ニト、最小1ニト) |
高速充電 | 対応(約45分で80%) 15分充電で8時間使用 |
非対応 | 対応(約30分で80%) 15分充電で8時間使用 |
健康機能 | 睡眠スコア、皮膚温センサー、睡眠時無呼吸通知 | 睡眠記録のみ | 心電図、血中酸素、皮膚温、睡眠時無呼吸通知 |
通信機能 | 5G対応(GPS + Cellular) | 4G LTEまで対応 | 5G対応(GPS + Cellular) |
操作 | 手首フリックのジェスチャー、ダブルタップ対応 | 非対応 | 手首フリックのジェスチャー、ダブルタップ対応 |
オーディオ | 声を分離機能付きマイク スピーカー搭載 |
通常マイク スピーカー搭載 |
声を分離機能付きマイク スピーカー搭載 |
耐久性 | Ion-Xガラス(SE 2比4倍の耐亀裂性能) | Ion-Xガラス | Ion-Xガラス(Series 10比2倍の耐擦傷性能)、IP6X防塵 |
バッテリー | 最大18時間 低電力モードで32時間 |
最大18時間 | 最大24時間 低電力モードで38時間 |
カラーバリエーション
SE 3のケースサイズは40mmと44mmの2種類。アルミニウムケースで、カラーは以下のラインナップが揃っています。
・ミッドナイト
・スターライト
シンプルかつ洗練された定番カラーのため、幅広いユーザーが選びやすい構成となっています。すべてのApple Watchバンドに対応しているため、好みのスタイルに合わせて自由にカスタマイズ可能です。
どんな人におすすめ?
Apple Watch SE 3は、コストパフォーマンスに優れたモデルです。高価なSeries 11のような高度な医療レベルの機能までは不要だけれど、日常生活での通知、健康管理、アクティビティ計測を快適にしたい人にぴったり。とくに安くApple Watchを手に入れたい人には強くおすすめできます。
また、ファミリー共有設定に対応しているため、子どもや高齢者向けの見守り用デバイスとしても有力な選択肢です。初めてApple Watchを試したい人にも最適でしょう。
さらに安く買う方法:学生割引&下取り
Apple公式サイトでは、学生・教職員を対象としたApple Store for Education(学生割引)を利用可能です。対象者であれば数千円程度の割引が適用されることが多く、SE 3をよりお得に入手できます。
また、不要になった古いApple WatchやiPhoneをAppleの下取りプログラム(Apple Trade In)に出すことで、新しいSE 3の購入価格を割引できます。SE 2や旧モデルを持っているユーザーにとっては、買い替えの絶好のチャンスです。
まとめ
Apple Watch SE 3は、エントリーモデルの価格を維持しつつ、常時表示ディスプレイと高速充電に対応したことで「普段使いでの不満」を大幅に解消しました。コスパを重視してApple Watchを選びたい人や、初めて購入する人にとって最もバランスの良いモデルといえます。
さらに学生割引や下取りプログラムを利用すれば、より安価にSE 3を手に入れられるため、Apple Watchデビューに最適なタイミングといえるでしょう。
なお通常モデルのApple Watch Series 11の進化ポイントについては下記の関連記事でチェックを。