Apple Watch Series 10の「ジェットブラック」を買ったのに、数ヶ月で塗装が点々と剥がれてしまった――。
いま、Apple公式コミュニティ(日本・海外)やSNSで、こうした報告がまとまった“ひとつの問題”として可視化されつつあります。
この記事では、日本のAppleコミュニティで大きく伸びているスレッドの内容や、SNSでの報告を軸に、海外メディアの報道もあわせて、現状とユーザー側の実務的な対処ポイントを整理します。
Photo:Reddit
何が起きている? 日本のAppleコミュニティで共有されている症状
Apple Watchさんのジェットブラック塗装問題、俺も今日気づいたから早速Appleサポートに連絡したら交換対応してもらえそうで安心
にしても、ここら辺なんで剥がれちゃうんだろう pic.twitter.com/wR6eDzg6DS
— あまとうさん (@amatou_sun) October 21, 2025
日本のAppleコミュニティでは、Apple Watch Series 10(ジェットブラック)で塗装が剥がれるという投稿が2025年9月以降、相次いでいます。
代表的なパターンは次の通りです。
・購入後1〜3ヶ月程度の比較的短期でも、側面や背面に点状の剥がれが見つかる
・普段使い中心でも発生し、「ぶつけた覚えがない」「オフィス使用のみ」でも報告がある
・カバー(ケース)を装着していたのに、外してみたら剥がれていたという声が複数ある
・剥がれ箇所が増えていく(“1箇所→数十箇所”のような進行)と感じる報告もある
一番ややこしいのは「サポート対応が人・時期で変わる」こと
コミュニティ内で特に不満が強いのは、症状そのもの以上に、サポートの案内が一貫していない点です。
同じ“塗装剥がれ”でも、次のように回答が割れていることが読み取れます。
・無償交換(標準保証内)で対応された例がある
・最初は有償と言われたが、粘ってシニアアドバイザー対応になり、無償方向へ動いた例がある
・「預かりが長期(数週間〜数ヶ月)」と言われ、代替機の確保が難しいケースがある
・交換後に再発した、交換品にも初期状態で剥がれがあった、といった報告もある
・“色変更(例:シルバー等)”が可能と案内された例がある一方で、「日本では不可」と否定された例もある
この「対応がブレる」状況が、ユーザー側のストレスと不信感を大きくしています。
海外でも同様の報告:テックメディアが“無償交換例”を報道
この問題は日本だけではなく、海外のユーザーコミュニティ(RedditやApple公式フォーラム)でも多数報告されています。
さらに、2025年11月〜12月にかけては、複数の海外メディアが「ジェットブラックで塗装(コーティング)が腐食・剥離し、Appleが無償交換した例がある」と報じています。
・TechRadar:ジェットブラックでコーティング不良(腐食・剥離)の報告があり、無償交換された例がある旨を紹介
・VICE:同様の剥がれ報告と、状況によってはAppleが無償交換する可能性がある点を紹介
・heise online:ジェットブラック個体で背面周辺の塗装が剥がれて銀色が見える報告があることを整理
・Gadgets & Wearables:無償交換が提示されているケースがあるとして、動向をまとめている
原因は断定できないが、海外では「腐食(corrosion)」「pitting」の文脈で語られがち
今日気づいたけどApple Watch Series10ジェットブラックの塗装ハゲがヤバい
特にバンド装着部分
保証期間過ぎてからこれは…😂 pic.twitter.com/eUbNFA9BVF
— ジミー@ジミログ|Apple製品と便利ガジェット紹介 (@jimmy_gadget) October 14, 2025
ユーザー側の体感としては「塗装が剥がれた」ですが、海外の投稿や記事では、単なる擦り傷というよりも、腐食(corrosion)や点食(pitting)に近いニュアンスで語られることが多い印象です。
ただし、現時点でAppleが公式に原因を公表しているわけではないため、外部から断定はできません。
いま困っている人向け:現実的に“通りやすい”進め方
1)まずは「写真・動画」を残して、チャット相談から入る
コミュニティ内の体験談では、電話で口頭説明するより、チャットで写真(必要なら動画)を送るほうが話が早い、という声があります。
特に、点状の剥がれは言葉で伝えづらく、証拠がないと「外観損傷(ユーザー起因)」扱いになりやすいからです。
2)表現としては「傷」より「剥離」「腐食」を意識する
「ぶつけた傷」に見えると不利になりがちです。
コミュニティや海外記事では、Peeling(剥離)、Corrosion(腐食)といった文脈で扱われることが多く、症状の説明もその方向で整理しておくと誤解されにくくなります。
3)対応が割れる前提で「問い合わせ番号」「やりとりの記録」を持つ
案内が担当者で変わるケースがある以上、問い合わせ番号とチャット履歴(可能ならスクリーンショット)を手元に残しておくのが実務的です。
「前回そう言われた/言われていない」の水掛け論を避けるための保険になります。
4)“色変更”は最初に希望を明確に(ただし通るとは限らない)
コミュニティには「最初に言わないと色変更は無理だった」という趣旨の体験談も見られます。
一方で、色変更はそもそも原則不可と案内された例もあり、ここは在庫状況や判断によって大きく変わりそうです。
重要なのは、希望があるなら最初の接点で明確に伝えておくことです。
これから買う人・買い替え検討中の人はどう考えるべきか
現時点では、ジェットブラックの塗装剥がれが“どの程度の割合で起きるのか”を示す公的データはありません。
ただ、国内外で短期間の報告が一定数まとまっている以上、少なくとも「ゼロではないリスク」として織り込むのが現実的です。
・見た目が気に入ってジェットブラックを選ぶ人ほど、剥がれのストレスが大きい(精神的コストが高い)
・ケース装着で“目立たない”としても、剥がれが進行するなら気になってしまう人も多い
・長期で使う前提なら、購入直後〜数ヶ月のタイミングで背面・側面を定期的に点検しておくと発見が遅れにくい
まとめ:問題は「剥がれ」だけでなく「案内が統一されないこと」
Apple Watch Series 10のジェットブラックで語られている塗装剥がれは、国内コミュニティでも海外でも報告が増えており、海外メディアが“無償交換例”を報じる段階に入っています。
一方で、ユーザー視点で最も厳しいのは、同じ症状でもサポートの案内が統一されず、交渉コストが発生してしまう点です。
もし該当症状が出ている場合は、写真・動画とチャット履歴で記録を固め、問い合わせ番号を軸に粘り強く進めるのが、現状では最も再現性の高いアプローチと言えるでしょう。
Source:Apple コミュニティ(日本) / TechRadar / VICE / heise online / Gadgets & Wearables / Apple Support Community(海外)
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