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通販サイトには、1TBのmicroSDカードが数千円で売られていることがあります。安いmicroSDで気をつけたいのは、品質のばらつきよりも先に、表示どおりの容量が入っていない「容量偽装」の偽物です。容量偽装のカードは、ある量を超えて書き込んだデータが壊れていきます。
この記事では、偽物の見分け方と実際の容量を確かめる方法、カードに書かれた「U3」「V30」「A2」の意味、ドラレコやスマホなど用途ごとの選び方をまとめます。サンディスクの公式ストアでは、microSDやSSDのクリアランスセールも行われています(サンディスクのクリアランスの価格とAmazonとの比較はこちら)。
安いmicroSDで一番多い被害は容量偽装

容量偽装のカードは、中身は小さな容量なのに、パソコンやカメラに大きな容量として表示されるよう書き換えられています。ネットワークカメラを販売するTP-LinkのTapoは、偽物のmicroSDについて「32GBのカードが128GBとして表示される」例を挙げています。
やっかいなのは、買ってすぐには気づきにくいことです。最初のうちは普通に保存でき、本当の容量を超えたところから、書き込んだファイルが壊れたり、読めなくなったりします。写真が途中から開けない、録画が途切れる、フォーマットに失敗する、といった症状が出たら偽物を疑います。
Tapoは、偽物を避ける方法として次の5つを挙げています。
・正規の販売店から買う
・相場より極端に安いカードを避ける
・パッケージのラベルやバーコードを確かめる
・中古品や再生品は買わない
・数年ごとに新しいカードに替える
通販サイトで買うなら、メーカー直販のストアや、販売元がメーカー・正規代理店になっている商品を選ぶと、偽物をつかむ可能性を下げられます。
実際の容量はH2testwやF3でカード全体に書き込んで確かめる
買ったカードが本物かどうかは、カードの全容量にデータを書き込み、正しく読み出せるかを試すソフトで確かめられます。表示上の容量を見るだけでは、偽物かどうかは分かりません。
| ソフト | 使えるOS | しくみ |
|---|---|---|
| H2testw | Windows | 表示された容量いっぱいにテスト用のファイルを書き込み、読み出して照合する |
| F3(f3write/f3read) | Mac(Homebrewなどで導入)、Linux | H2testwと同じ考え方のオープンソースのソフト。f3writeで書き込み、f3readで読み出して確かめる |
| SD Insight | Android | スマホでカードの情報を確かめるアプリ(Tapoが紹介) |
テストはカード全体に書き込むので、容量が大きいほど時間がかかります。また、すでに保存しているデータは先に別の場所へ移してから試してください。エラーが出たり、読み出せた量が表示の容量より少なかったりしたら、販売店に返品や交換を相談します。
カードの表記は数字が最低書き込み速度 V30なら毎秒30MB

microSDのパッケージにある「C10」「U3」「V30」「A2」は、SDカードの規格を決めている業界団体、SDアソシエーションが定めた表記です。スピードクラス、UHSスピードクラス、ビデオスピードクラスは、書き込みの速さが最低どれだけ保たれるかを表します。動画の録画のように、途切れずに書き込み続ける用途で大事になる表記です。
| 表記 | 意味 | 目安 |
|---|---|---|
| スピードクラス(C2/C4/C6/C10) | 数字が最低書き込み速度(MB/s)の目安 | C4は毎秒4MB。C10はフルHD動画の録画の最低ライン |
| UHSスピードクラス(U1/U3) | UHS対応の機器での最低書き込み速度 | U1は毎秒10MB、U3は毎秒30MB |
| ビデオスピードクラス(V6/V10/V30/V60/V90) | 動画の録画向けの最低書き込み速度。数字がMB/s | V6〜V30は4K、V60とV90は8Kの録画に対応 |
| アプリケーションパフォーマンスクラス(A1/A2) | カードからアプリを動かすときの小さなデータの読み書きの速さ | A1はランダム読み出し1,500IOPS・書き込み500IOPS、A2は4,000IOPS・2,000IOPS |
| UHS-I/UHS-II | カードと機器をつなぐ方式(バス)の最大速度 | UHS-Iは最大104MB/s、UHS-IIは最大312MB/s |
| microSD Express | PCI Expressでつなぐ新しい方式 | 対応する機器でだけ速さを発揮する |
A2は、対応する機器と組み合わせたときに性能を発揮します。UHS-IIやmicroSD Expressも同じで、機器が対応していなければ、従来の方式の速さで動きます。
ドラレコと防犯カメラには高耐久のカード スマホやゲーム機はA1・A2を
| 用途 | 選び方の目安 | 気をつけたいこと |
|---|---|---|
| ドライブレコーダー、防犯カメラ(常時録画・上書き) | 「高耐久」と書かれたカード(サンディスクのHIGH ENDURANCE・MAX ENDURANCEなど)、V30以上 | 書き換えが多く、普通のカードより早く傷みやすい。定期的に録画できているか確かめる |
| スマホ、ゲーム機(アプリやゲームの保存) | A1かA2、U3 | 機器がA2に対応しているかを確かめる。Nintendo Switch 2のように、microSD Expressが必要な機器もある |
| 4K動画を撮るカメラ | U3またはV30以上 | カメラの説明書に書かれた推奨のクラスに合わせる |
| パソコン間のデータの受け渡し、予備 | 表記より、正規品かどうかを優先 | 大事なデータは、カードだけに置かない |
| 家族写真や仕事のデータの保存 | 正規品のカードに加えて、別の保存先を用意する | カードは突然読めなくなることがある。クラウドやパソコンにも残す |
防犯カメラにmicroSDを入れて使う例は、Tapo C260の実機レビューでも紹介しています。
正規品の例 高耐久のSanDisk、一般用のKIOXIA EXCERIA PLUS
容量偽装を避けるには、メーカーや正規代理店が販売元になっているものを選びます。高耐久の例として、サンディスクの高耐久microSD(128GB)があります。スマホやカメラ、ゲーム機の一般的な用途なら、U3・V30・A1に対応するKIOXIAのEXCERIA PLUSが選択肢です。価格は執筆時点のもので、変わることがあります。
まとめ
安いmicroSDで一番気をつけたいのは、表示より容量が少ない偽物です。正規の販売店から買い、届いたらH2testwやF3でカード全体に書き込んで確かめると、大事なデータを入れる前に気づけます。
選ぶときは、パッケージの表記で用途に合うかを見ます。ドラレコや防犯カメラなら高耐久、スマホやゲーム機ならA1・A2、4K動画ならV30以上が目安です。どのカードでも突然読めなくなることはあるので、大事なデータは別の場所にも残してください。
Source: Tapo「How to Spot and Test a Fake Micro SD Card」/F3(Fight Flash Fraud)/H2testw(heise)/SDアソシエーション スピードクラス/SDアソシエーション ビデオスピードクラス/SDアソシエーション アプリケーションパフォーマンスクラス/SDアソシエーション バススピード/SDアソシエーション UHSスピードクラス/Nintendo(Switch 2のmicroSD Express)
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