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運動量やストレスでも数値が変化! スマートウォッチで「安静時心拍数」を計測すれば、心身の健康状態が見えてくる

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かなり正確な心拍数の計測や「睡眠の質」の分析が可能なモデルが増加中のスマートウォッチ。ただし、そうしたデータをトレーニングや健康維持にどう活かさばいいのか……というと、「実はよく分からない」という人は多いのではないでしょうか。

そこで今回の記事では、安静時心拍数と睡眠サイクルの見方について、米国公認ストレングス・コンディショニング・スペシャリスト(CSCS)で、スポーツや健康に関する幅広い知見を持つ角谷剛氏が解説します。

安静時心拍数は健康やトレーニング効果のバロメーター

私は2つのスマートウォッチを所有しています。1つはGarmin Forerunner、1つはFitbit Chargeです。走るときにはGarminでペースや距離を把握し、それ以外の日常時間ではFitbitを着用。Fitbitでは安静時心拍数や睡眠サイクルを確認しています。

それはどちらかの機能がより優れているからというわけではなく、単に私が持っているFitbitのモデルが薄型で、寝るときに着用しても邪魔に感じないから、という理由です。逆にGarminの表示画面は大きく、走っている最中に見やすいので重宝しています。

さてFitbitを睡眠中も含めて1日中着用していると、時間ごとの心拍数に加えて、1日ごとの安静時心拍数も表示してくれます。安静時心拍数とはその名の通り、じっと安静にしているとき、逆に言えば運動していない時の心拍数のこと。およそ毎分60~100拍が正常値だとされています。一般的には心肺能力が高い人はこの安静時心拍数が低くなる傾向があり、マラソンランナーなどはこの数値が40拍台になることもあるそうです

職場ストレスやオーバートレーニングでも安静時心拍数は上がる

筆者のFitbitダッシュボードに表示された安静時心拍数の推移(2-6月)

心肺能力を評価するためによく使われるVO2Maxの数値は、簡易的に以下の計算式で近似値が出せるとされています。

VO2Max ≒ 15×最大心拍数/安静時心拍数

つまり、最大心拍数は多ければ多いほど、安静時心拍数は少なければ少ないほど、心肺能力が高いというわけです。

ジョギングなどの有酸素系のトレーニングを一定期間以上続けていると、心肺能力は鍛えられ、安静時心拍数の数値は下がっていきます。早い話がランナー体質になっていくわけです。しかし、たくさん走れば走るほど良いというわけではありません。

安静時心拍数は運動量だけではなく、精神的ストレスによっても変化します。職場や家庭での人間関係や心配事に心を悩ませていると、それだけで安静時心拍数は影響を受けます。また、オーバートレーニングの症状の1つにも安静時心拍数の増加があります。

睡眠は量よりも質が安静時心拍数に影響を与える

筆者のFitbitダッシュボードに表示されたある日の睡眠段階サイクル

精神的なストレスだけではなく、飲酒やカフェイン摂取などによって睡眠が影響を受け、それによって安静時心拍数が上がることもあります。

Fitbitでは睡眠時間の長さを測定するだけではなく、その段階を「浅い睡眠」、「深い睡眠」、そして「レム睡眠」に分けています。人はこの睡眠段階をサイクルのように繰り返すわけですが、そのパターンは人によって異なります。もっとも心拍数が低くなるのは「深い睡眠」、逆に高くなるのは「レム睡眠」ですので、安静時心拍数とは「浅い睡眠」の心拍数にもっとも近いわけですが、その睡眠の質が悪いと心拍数も多くなってしまうのです。

スマートウォッチで安静時心拍数の測定は容易になった!

このようにスマートウォッチで安静時心拍数の変化を把握することで、心身の健康状態を確認することができます。スマートウォッチ以前は、安静時心拍数を測定するためには、目覚めた直後に手首の血管に指を添えて1分間の心拍数を手動で数える方法が勧められていました。考えただけで面倒です。それを毎朝続けられる人はさほど多くはないでしょう。少なくとも私には無理です。テクノロジーが生んでくれたこの恩恵をぜひ活用してみてはいかがでしょうか。

●執筆者プロフィール 角谷剛(かくたに・ごう)
アメリカ・カリフォルニア在住。米国公認ストレングス・コンディショニング・スペシャリスト(CSCS)、CrossFit Level 1 公認トレーナーの資格を持つほか、現在はカリフォルニア州アーバイン市TVT高校でクロスカントリー走部監督を務める。年に数回、フルマラソンやウルトラマラソンを走る市民ランナーでもある。フルマラソンのベストタイムは3時間26分。公式Facebookは https://www.facebook.com/WriterKakutani

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