検索
         
  1. スマートウォッチライフTOP
  2. NEWS
  3. スマートウォッチの健康機能は諸刃の剣か。使用でのストレス増加を報告する研究結果も

スマートウォッチの健康機能は諸刃の剣か。使用でのストレス増加を報告する研究結果も

NEWS

2022.02.23

スマートウォッチやフィットネストラッカーの健康関連機能は格段に進化しました。

Apple Watch、Fitbit、Oura Ringなど、様々なウェアラブル機器が心拍数の変動を常時モニターし、異常な数値が出たときにユーザー、あるいは医師に警告する機能を備えています。

関連記事:「来年以降のApple Watchは健康関連機能がさらに充実」と米国『The Wall Street Journal』が報道。体温測定機能で発熱の検知も?

いわば腕時計や指輪が健康診断を24時間365日行ってくれるようなもので、それによって人々の健康や生命にもたらせる恩恵は計り知れないほど大きいはずです。しかし、どうやらそれだけではないようです。

こうした機能がユーザーの健康に寄与する以上に、メンタルヘルスに悪影響を与えてしまっているケースが最近いくつか報告されているのです。

1年に12回も不要な救急車を呼んでしまった例

2020年11月に米国のある医学サイトに掲載された論文(*1)では、そうした残念なケースを紹介しています。

ある70歳の女性がスマートウォッチから心拍数の変動に異常値が出たとする通知を受けることに気を病み、1年間に12回も不要な救急車を呼んでしまいました。

実際には彼女の症状は緊急の治療を必要とするものではありませんでした。しかしながら、彼女の心理的状態あるいは認知機能に問題が生じたとして、医師から6回の認知行動療法セッションを受けるように指示されたとのことです。

この女性はそれまではメンタルヘルスに問題はなかったということですから、健康のためにスマートウォッチを使い始めたことが、かえって仇になってしまいました。

論文は最後にこのように述べています(筆者訳)。

「ウェアラブルは患者の健康管理に大きな役割も果たすことができる。しかし、こうした新しい技術を正しく活用するためには、その製品を開発する会社、医療関係者、介護関係者などが積極的に関与しなくてはいけない。高齢者やメンタルヘルスに問題を抱えている患者には特に細心の注意が必要である」

フィットネストラッカー使用者の約半数がストレスを感じている?

もちろん、上に紹介した事例は非常に極端かつ深刻な例です。それほどでもなくても、健康のためにスマートウォッチやフィットネストラッカーを使っているはずの人が、かえって心理的なストレスを増やしてしまうケースも多々あるようです。

1800人以上のフィットネストラッカー利用者を対象にしたあるアンケート(*2)では、フィットネストラッカーのデータが健康的な生活習慣を人々に促進するメリットを認めながらも、その一方で約半数の人がフィットネストラッカーから示されるデータによって不安やプレッシャーを感じたことがあると回答したことを報告しています。

ストレスのレベルを1から10までのスケールで評価してもらうと、その平均値は6.3だったということでした。フィットネストラッカーを使うことの目的が健康になることだとすれば、それが利用者のメンタルヘルスに悪影響を与えてしまっているというのは、少々気がかりな報告です。

「どんな時にストレスを感じますか?」という質問に対して、51.6%がフィットネストラッカーを着用しなかった時、48.5%が運動不足の通知や提案を無視した時、そして38.5%が1日に設定した目標を達成できなかった時、と答えています。

こうしたストレスを感じた利用者の45%がかえってフィットネストラッカーから離れてしまうという現象が起きてしまっているとのことです。

フィットネストラッカーのデータを追うことは楽しく有意義なことですが、あまりそれに捉われてしまうと、今度は本末転倒になる危険があるようです。

フィットネストラッカーにも、「健康のため、使い過ぎに注意しましょう」という注意書きがあるべきなのかもしれませんね。

*1. When smartwatches contribute to health anxiety in patients with atrial fibrillation
https://www.cvdigitalhealthjournal.com/article/S2666-6936(20)30008-6/fulltext  

*2. Fitness Trackers & Overall Health Impact
https://joybird.com/blog/fitness-tracker-health-impact/

執筆者プロフィール 角谷剛(かくたに・ごう)
アメリカ・カリフォルニア在住。米国公認ストレングス・コンディショニング・スペシャリスト(CSCS)、CrossFit Level 1 公認トレーナーの資格を持つほか、現在はカリフォルニア州アーバイン市TVT高校でクロスカントリー走部監督を務める。年に数回、フルマラソンやウルトラマラソンを走る市民ランナーでもある。フルマラソンのベストタイムは3時間26分。公式Facebookはhttps://www.facebook.com/WriterKakutani

あわせて読みたい


意識を失った持ち主に代わってApple Watchが緊急通報。ロサンゼルス近郊で起きた人命救助の例 


スマートウォッチがうつ病の発見・予防にも一定の有効性。海外大学の研究結果  

     

関連記事


     
 

RANKING

  1. この写真、実はApple Watch! 完成度高すぎの「G-SHOCK風カスタム」の秘密を投稿者に聞きました。

  2. 2022年6月時点の「Suicaが使えるスマートウォッチ」20選。Apple Watch、Garmin、Fitbit、SONYの主要モデルを網羅!

  3. 石田ゆり子、二宮和也、齋藤飛鳥……。Apple Watchを使っている有名人40人を動画・画像付きで紹介します!

  4. Apple Watchで使える電子マネーを完全解説!【2022年版】 Suica、QUICPay、iDをApplePayで使う方法とその便利さとは

  5. 「買ってはいけないスマートウォッチ」の特徴6つ。謎ブランドの格安モデルや「Amazonの商品名に機能列挙」は要注意!

  6. Apple Watch Series7の色選びで迷った方へ!定番のブラック系、シルバー系から新色、素材ごとの色の違いまで徹底解説!

  7. Apple WatchはLINEも使えてやっぱり便利! 「4つの返信法」「既読を付けない読み方」ほか、便利な使い方と疑問を徹底解説

  8. 超スムーズなApple WatchのSuica改札通過法! 時計の裏側の”腕タッチ”でもOK

  9. Androidユーザー必読! WearOSスマートウォッチ17選【2022年最新版】SKAGENからG-SHOCK、LOUISVUITTONまで

  10. 【使用レビューあり】ドンキの新作スマートウォッチを全モデル紹介!

NEW CONTENTS

  1. タグ・ホイヤーとポルシェがコラボしたスマートウォッチが登場。価格は33万円

  2. Samsungが最新スマートウォッチ「Galaxy Watch5」「Galaxy Watch5 Pro」を発表

  3. KYNE初のテックアクセサリー「KYNE x CASETiFY」コレクションが登場

  4. ウェアラブルで把握する日常の活動パターンが認知症予防に役立つ――米国の研究が見出した可能性

  5. トイ・ストーリー」x CASETiFYのテックアクセサリーが発表! iPhoneケースなど多数

  6. 100均ダイソーで買えるApple Watch充電器レビュー。普通に使えます!!

  7. YAMAPが8月8日から待望のApple Watch対応をスタート! 手元で瞬時に現在地がわかる

  8. HUAWEI WATCH FIT 2使用レビュー。スマートウォッチ入門に最適な中位機種

  9. 2022年7月発売の最新オススメApple Watchバンド9選。専門サイト選定!

  10. 中部エリアでの『G-SHOCK STORE』初出店 “G-SHOCK”アンテナショップを名古屋にオープン

TAG

タグをさらに表示