検索
         
  1. スマートウォッチライフTOP
  2. スマートウォッチの使い方、基礎知識
  3. GPSだけじゃない!GLONASS・みちびき・Galileoなど衛星測位システムを徹底解説

GPSだけじゃない!GLONASS・みちびき・Galileoなど衛星測位システムを徹底解説

大半のスマートフォンに搭載されており、「ポケモンGO」などの位置情報ゲームでも利用されているGPS。

スマートウォッチを購入するときも、「GPS搭載の有無」は一つの判断材料になるでしょう。

GPSを搭載していれば、スマートウォッチ単体で現在の位置情報を把握・記録できるので、ランニングの記録やアウトドアアクティビティで役立つからです。

ちなみに、GPSを搭載していないスマートウォッチでも、歩数のカウントは可能だったりします。その理由は下記の関連記事でご確認を。

【あわせて読みたい】スマートウォッチやスマホで歩数が分かるのはなぜ?カギは「加速度センサー」

ただし、多くの人は「GPSって何?」と聞かれても正確には説明できないでしょう。

またGPSに関連した、「複数の衛星測位システム(GPS、GLONASS、みちびき、Galileo)に対応」「マルチバンドGNSS」や「L1/L5デュアルバンド」「ヒマワリ型アンテナ」といった用語もよく分からない人が多いはずです。

そこで本記事では、スマートウォッチやスマートフォンに搭載されている測位衛星を徹底解説します!

GPSとは何か

GPSは「Global Positioning System」の略称。日本語では「全地球測位システム」と訳されます。

GPSとは何かを一言で言い表せば、「地球上の現在位置を測定するための衛星システムのこと」といえるでしょう。

元来は米国で軍事用として開発された衛星システムでしたが、1980年代からは、民間機の安全な航行のために使えるように開放を実施。

まずは航空機、船舶、測量機器、登山用(携帯型)などに利用されてきましたが、その後は自動車(カーナビ)や携帯電話にも搭載されてきたのはご存知の通りです。

なおランニングやアウトドア向けのスマートウォッチでおなじみのGarminは、GPS業界のトップブランドです。

ちなみに「どんな方法で位置情報を特定しているのか」というのを説明すると話は難しくなるのですが、ザックリ言うと「上空約 2 万kmを周回する複数の衛星からの距離を同時に測ることにより、自分の位置を決定している」という感じでしょうか。

なお衛星からの距離は、「衛星から発信された電波が受信機に到達するまでに要した時間」から求められるそうです。

詳しくは下記の国土地理院のサイト「GNSSとは」の解説を御覧ください。

GNSSとは | 国土地理院

GNSSとは何か

ちょうど「GNSS」という単語が出できたので、GNSSについても解説します。

GNSSは「Global Navigation Satellite System」の頭文字で、「全球測位衛星システム」と訳されます。

何だかGPSの「全地球測位システム」と似ていてややこしいですね(笑)。

なおGPSは、このGNSS(全球測位衛星システム)の中の1つの種類(固有名詞)です。

GPSは衛星測位システムの代名詞的に総称される場合もありますが、実は衛星測位システムの一種というわけです。

ではGPSを含めた測位衛星システムにはどんな種類のものがあるかというと、以下のようなものがあります。()内は開発した国になります。

GPS(米国)
GLONASS(ロシア)
BeiDou(中国)
Galileo(欧州)
みちびき(日本)
NAVIC(インド)

なお細かい話をすると、日本の「みちびき」は地球を対象とするGPSとは異なり、局地的な位置情報サービスを目的とするために準天頂軌道を周回する人工衛星を利用しています。

そのため「みちびき」はGNSSではなくQZSS(準天頂衛星システム=Quasi-Zenith Satellite System)である……という話になるのですが、細かい話はここまでとしましょう。

マルチGNSS・デュアルバンドGNSSとは?

そしてスマートウォッチでは「マルチGNSS」「マルチバンドGNSS」「デュアルバンドGNSS」といった用語もときどき聞きます。

これはどういう意味かというと、上に挙げたようなGPS、GLONASS、Galileo、QZSSといった複数の衛星測位システム、そして異なる周波数帯(L1帯・L5帯)を組み合わせて利用することで、短時間に高精度の位置情報を取得する仕組みのことです。

L1は従来の信号、L5はより新しく高精度な信号で、これらを同時に利用することでビル街や山間部でも位置精度が大きく向上します。

「ヒマワリ型アンテナ」で精度がさらに向上

最新モデルのスマートウォッチの中には、「ヒマワリ型アンテナ」を搭載したものも登場しています。これは名前の通り、複数方向に放射状に広がる構造で、360度あらゆる方向からの衛星信号を安定して受信することが可能。

このアンテナ構造の導入により、従来モデルと比べて位置情報の精度が約20%向上したという評価もあります。

実際のところ、GPSにしか対応していないスマートウォッチだと、高層ビルが立ち並ぶエリアでランニングをすると位置情報がかなりズレたりすることがあるのですが、マルチGNSS+デュアルバンド+高性能アンテナ搭載のモデルでは、そうしたトラブルも大幅に減少します。

位置情報を正確に把握できるスマートウォッチを探している人は、「GPS以外の測位衛星システムに対応しているか」「L1/L5のデュアルバンド対応か」「ヒマワリ型アンテナ搭載か」もチェックしてみましょう!

あわせて読みたい

スマートウォッチのGPSは超正確!Apple WatchとGarminのフラッグシップ機を着用したランニングの計測結果を紹介


●執筆者:スマートウォッチライフ編集部
日本初のスマートウォッチのウェブメディア。編集部には50本以上のスマートウォッチがあり、スマートウォッチ・Apple Watchの選び方や入門者向けの記事を多く配信しています。日本唯一のスマートウォッチ専門ムック本『SmartWatchLife特別編集 最新スマートウォッチ完全ガイド』(コスミック出版)を出版したほか、編集長はスマートウォッチ専門家としてテレビ朝日「グッド!モーニング」や雑誌『anan』(マガジンハウス)にも出演。You Tube「スマートウォッチライフ」(チャンネル登録者7000人程度)でも各種レビューを行っています!

当サイトのおすすめ記事のリンク


そのほかApple Watchやスマートウォッチ関連の記事はこちらをクリック!

スマートリングの関連記事はこちらをクリック!


※本記事のリンクから商品を購入すると、売上の一部が販売プラットフォームより当サイトに還元されることがあります。掲載されている情報は執筆時点の情報になります。
     

関連記事


   

RANKING

  1. IKEAがMatter対応の新スマートホーム製品を21点発表。グローバルサイトで公開された次世代シリーズの全貌

  2. Galaxyスマートウォッチが今年最大級の値下げ! Amazon&楽天ブラックフライデー2025で最新モデルが勢ぞろい

  3. 【Amazonブラックフライデー2025】スマートウォッチが続々値下げ! 人気ブランドの最新セール情報まとめ(編集部調べ・11月30日更新)

  4. ChatGPTに西洋占星術の結果を分析させると「当たりすぎて怖い」? その“的中感”の正体を徹底解説

  5. 米スポーツ界では当たり前。スマートリングの活用が日本でも広がる気配――プロ野球選手の着用例も登場

  6. 【速報】UltraHuman Ring Pro が商標登録。NFC決済対応の“再設計モデル”が登場間近か

  7. 【ブラックフライデー2025】スマートリングが続々セール!人気モデルが今年最大規模の値下げに

  8. ChatGPTの能力を“最大化”するプロンプト設計術10選:誰でも回答品質を劇的に引き上げられる理由

  9. AI文章はどこでバレるのか? 自然体の文章へと整えるプロンプトを公開

  10. 話題のスマートリング「b.ring」とは? 最新モデルb.ring pro/b.ring G2まで徹底解説【AI×健康管理】

   

NEW CONTENTS

  1. Apple Watch Series 10の整備済製品が追加!12月5日13時の最新在庫まとめ

  2. 米Forbesが「2025年ベストスマートウォッチ」を発表。専門メディア視点でランキングの妥当性を考察

  3. Apple Watchの高血圧通知を支える“2,000人超の臨床データ”とは? 日本提供開始で知っておきたい科学的根拠

  4. Apple Watchの「高血圧パターン通知」が日本上陸。その詳細と米国メディアや専門医の評価とは

  5. スマートホームを支える共通規格「Matter」とは?仕組みとメリットをやさしく解説

  6. 「電源タップの寿命は3〜5年」エレコムが注意喚起。年末のデジタル大掃除で見直すべきポイント

  7. 子ども向けスマートウォッチで「1日6時間いいね稼ぎ」。中国で起きている危険な社会問題とは?

  8. Garminが画面なしリカバリーバンドを開発中? Redditで議論急騰の謎デバイスを徹底整理

  9. 世界のウェアラブル出荷台数、2025年第3四半期は3%成長。Xiaomi・Apple・HUAWEIの「3強体制」鮮明に【Omdia調査】

  10. IKEAがMatter対応の新スマートホーム製品を21点発表。グローバルサイトで公開された次世代シリーズの全貌