検索
         
  1. スマートウォッチライフTOP
  2. NEWS
  3. Apple Watch UltraはGarminの牙城を崩せるのか

Apple Watch UltraはGarminの牙城を崩せるのか

NEWS

公開日: 最終更新日:

 

Appleが発表したApple Watch Series 8、Apple Watch SE、そしてApple Watch Ultraのうち、ウルトラランナーやトライアスリートなどの耐久系アスリートから熱い注目を集めているのが、3つめのApple Watch Ultraです。

たった数日の間に、数多くのランニング関連サイトが、Apple Watch UltraはGarmin FenixやEpixの代わりになるのか、あるいはより優れているのか、という切り口の記事を公開しています。

このことはあるいは奇妙に聞こえるかもしれません。Apple Watchシリーズと言えば、最大のシェアを誇るスマートウォッチであり、一般的な知名度ではGarminよりはるかに高いはずだからです。

しかし、耐久系アスリートと呼ばれるニッチな人たちの間では、今まではGarminやCOROSの人気が圧倒的でした。大げさに表現するならば、Apple Watchは彼らから見向きもされていなかったのです。

バッテリー駆動時間

Apple Watch Ultraは1回の充電で36時間使用可能なバッテリーを搭載し、新しい省電力設定では60時間使用可能であるとのこと。これはフルマラソン以上の距離と時間をかけることも多い耐久系アスリートにとっては大きな朗報です。

例えば、一口にウルトラマラソンと言っても様々な距離のレースがありますが、その代表的なものは100キロ、あるいは100マイル(160キロ)です。短い方の100キロでも、速い人は10時間を切りますが、「普通の」ウルトラランナーは12~16時間くらいかけてゴールします。つまり最低でも半日以上はバッテリーが持たないウォッチは役に立たなかったのです。

今までのApple WatchシリーズはGPSを使用すると数時間くらいしかバッテリーが持ちませんでした。この1点だけにおいても、Apple Watchシリーズはウルトラマラソンやトライアスロンには向かなかったのですが、Apple Watch Ultraはその課題をクリアしているようです。

もっとも、競合するGarmin Fenix 7のバッテリー駆動時間はGPSを使用しても約60時間ということですから、Apple Watch Ultraはこの分野の性能面ではまだGarminより遅れをとっているようです。

高精度2周波GPS

耐久系アスリートはスマートウォッチのデザインの良し悪しや、あるいは買い物や通信に便利な機能にはあまり興味を示しません。そもそも買い物をする商店などはどこにもない辺鄙な場所や電波すら届かない山の中を走るような局面も多いのです。

しかし、GPSの精度には異常なほどこだわる人が多いことも耐久系アスリートの特長のひとつです。彼らはあくまでも正確な位置、標高、移動距離などの情報を求めます。

Apple Watch Ultra はシリーズで初めて高精度2周波GPSに対応しているとのことです。これは高層ビルの間や森の中などGPSによる位置把握が難しい場所でも正確に位置を記録できる機能のことで、耐久系アスリートにとっては非常に大きな意味を持ちます。

高精度2周波GPS はGarminやCOROSなどではすでに採用されています。この点でも、Apple Watch Ultraはようやく競合製品に追いついたと言えるでしょう。

Apple Watch Ultraは高価格製品ではない

Apple Watch Ultraの価格は約12万円と発表されました。他のシリーズ製品と比べて、非常に高いと感じる人は多いでしょう。

しかし、この点では実はApple Watch UltraはGarminやCOROSの競合製品より優位に立っています。これら耐久系アスリートご用達ウォッチには12万円よりさらに高価なモデルは珍しくないのです。

Apple Watch UltraはGarminやCOROSより性能は互角かやや劣るが、価格面では同等かやや安い。あくまでも耐久系アスリートの視点からは、そのような結論を述べる記事が多いようです。

もっとも耐久系アスリートにも競技を離れたときはただの1個人という側面もあります。Apple Watchが持つスポーツ関連以外の豊富な機能が、あるいはアピールするかもしれません。

●執筆者プロフィール 角谷剛(かくたに・ごう)
アメリカ・カリフォルニア在住。米国公認ストレングス・コンディショニング・スペシャリスト(CSCS)、CrossFit Level 1 公認トレーナーの資格を持つほか、現在はカリフォルニア州アーバイン市TVT高校でクロスカントリー走部監督を務める。年に数回、フルマラソンやウルトラマラソンを走る市民ランナーでもある。フルマラソンのベストタイムは3時間26分。公式Facebookは https://www.facebook.com/WriterKakutani

 

あわせて読みたい


Apple Watch Series 8の色選びを大量の写真・動画と7000字で徹底解説!

Apple Watch Series 8の進化ポイントを徹底解説!


Apple Watch Ultraの魅力と通常Series 8との違い18点を徹底解説!

※本記事のリンクから商品を購入すると、売上の一部が販売プラットフォームより当サイトに還元されることがあります。掲載されている情報は執筆時点の情報になります。
     

関連記事


   

RANKING

  1. 「ChatGPTが“嘘をつかなくなる”?」SNSで話題の“ファクトベースAI”プロンプトが凄い!

  2. Xiaomi Smart Band 8 Proが税込4,980円! イオシスで未使用品が約300台限定入荷

  3. ChatGPTを“おだて役”から“辛口参謀”に変える! SNSで話題の「神プロンプト」10選

  4. ChatGPTが“すぐ忘れる”理由と対策──命令をほぼ永続させる3つの方法

  5. 「ChatGPTの“優しさフィルター”を外したら成果が上がった」――海外ユーザーが話題のプロンプトを公開

  6. これでAIのウソが激減! ChatGPTを検証モードに切り替える「事実確認系プロンプト」10選

  7. “テクノロジーを使えない=人生がハードモード”という現実:勝間和代が明かす「時間を買う」家電活用術

  8. HUAWEI WATCH GT 6レビュー:ディスプレイの美しさと21日間バッテリーが圧倒的|Apple Watchとの比較も

  9. OPPOが中国で新型スマートウォッチ「OPPO Watch S」を発表!薄型デザインに軍用レベルの耐久性と医療認証ECGを搭載

  10. チタン製Apple Watchバンド「C01」「C03」がAULUMUから登場。高級感と機能性を融合

   

NEW CONTENTS

  1. オフィスにも自宅にも映えるミニマルチェア、イトーキ「SHIGA」登場。発表直後からSNSで大反響

  2. “テクノロジーを使えない=人生がハードモード”という現実:勝間和代が明かす「時間を買う」家電活用術

  3. HUAWEI WATCH GT 6レビュー:ディスプレイの美しさと21日間バッテリーが圧倒的|Apple Watchとの比較も

  4. Amazonブラックフライデー2025:11/24(月)〜12/1(月)開催。先行セールは11/21(金)から!SWL編集部が“買い”のスマートデバイスを厳選

  5. 新世代の超軽量AMOLEDスポーツウォッチ「COROS PACE 4」登場。PACE 3から進化したディスプレイと機能を徹底解説

  6. 【神コスパ】Xiaomiの「90W HyperCharge Power Adapter」が3,480円! 3ポートで90W出力

  7. 紛失防止タグも悪用禁止へ。ストーカー規制法が改正、警察が職権で警告可能に

  8. 小泉進次郎防衛大臣が語る「AIが戦闘の帰趨を左右する時代」――防衛分野でのAI活用方針を説明

  9. チタン製Apple Watchバンド「C01」「C03」がAULUMUから登場。高級感と機能性を融合

  10. キュウリに巻いても心拍を検出! 粗悪スマートウォッチにマレーシア医師会が注意喚起