「生成AIが仕事に使えるのは分かるけれど、結局どう使えばいいのか分からない」
これは、生成AIに興味を持つ多くの人が感じている正直な悩みではないでしょうか。
そんな中、非常に参考になる資料を公開しているのがデジタル庁です。
デジタル庁では、2025年8月29日に
「デジタル庁職員による生成AIの利用実績」という資料を公開しました。
この資料は、生成AIを「導入すべきかどうか」という段階ではなく、
すでに業務で使ってみた結果、何が起きたのかをまとめた実践的な内容です。
生成AIは、すでに「日常業務の道具」になっている

資料によると、デジタル庁では2025年5月から7月の3か月間で、
・全職員約1,200人のうち、約950人が生成AIを利用
・生成AIの総利用回数は、のべ6万5,000回以上
・1人あたり平均70回程度の利用
という実績が報告されています。
これは、生成AIが「試しに触るもの」ではなく、
日々の業務の中で自然に使われていることを示しています。
実際によく使われている業務はどんなものか

特に利用が多かったのは、次のような用途です。
・チャット形式での相談や壁打ち
・文章の作成、要約、校正
・会議メモや議事録のたたき台作成
・英語資料の翻訳や要点整理
注目すべきなのは、「AIにすべて任せる」使い方がほとんどない点です。
多くの職員は、AIを
・考えを整理する補助役
・下書きを作るアシスタント
・情報量を減らすためのフィルター
として使っています。
利用者の声:考えを整理する「壁打ち相手」として

職員アンケートで特に多かったのが、
「壁打ち相手として使っている」という声です。
・自分の考えを文章にして投げると、論点の抜けや別の視点に気づける
・人に聞くほどでもない初歩的な疑問を気軽に投げられる
・何度でも聞き直せるので、思考の整理が進む
生成AIを「正解を出す存在」ではなく「考える相手」として使っている点が特徴的です。
文章作成・校正での現実的な使い方
文章関連の業務でも、生成AIは高く評価されています。
・文章の言い回しを整える
・長文を分かりやすく要約する
・公的文書として違和感がないかを確認する
ある職員は、
「まずAIに校正させ、その後に自分で仕上げることで作業時間が大幅に減った」
と回答しています。
これは、民間企業や個人の仕事でもそのまま応用できる使い方です。
議事録・資料作成では「たたき台」がちょうどいい

会議関連では、
・メモから議事録風に整形
・長時間の会議内容を要点だけ抽出
・後から読み返すための簡潔なサマリー作成
といった用途で使われています。
「1回の議事録作成で10分以上短縮できた」
という声もあり、効果の実感が得られやすい分野です。
使う人と使わなくなる人の分かれ道
一方で、生成AIをほとんど使わなくなった職員も一定数存在します。
その理由として多かったのが、
・何に使えばいいか分からない
・期待したほどの答えが返ってこなかった
・どの機能を使えばよいか迷った
という声です。
生成AIを「万能ツール」と期待しすぎると、使わなくなる傾向が見えてきます。
仕事での生成AIは「80点で十分」
デジタル庁の活用事例から見えてくるのは、
「完璧を求めない」ことが、継続利用のコツ
という点です。
・8割できればOK
・残りは人が仕上げる
・最終判断は必ず人が行う
この割り切りがあるからこそ、生成AIは日常業務に定着しています。
より体系的に知りたい人へ
生成AIを「業務にどう組み込むか」という視点で理解したい方には、
デジタル庁が公開している別の無料資料も非常に参考になります。
生成AIを仕事で使いたい人必見。デジタル庁の無料資料「ChatGPT業務活用ハンズオン」が分かりやすい
またウェブ上の無料公開資料では下記も非常に有益なので、ぜひ一読を。
DeNAが「AI活用100本ノック」を無料公開。現場のAI活用事例100本が話題に
Source:デジタル庁「デジタル庁職員による生成AIの利用実績」(2025年8月29日公開)











