折りたたみ「iPhone Ultra」は5つの機能を諦めるのか? Face IDなし・望遠なし・アクションボタンなしで2,000ドル超、MagSafeだけは載る見込み【海外ニュース】

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Appleロゴの店舗のイメージ画像。Apple Watchは写っていない。

発表まで数日というタイミングで、期待値を少し調整しておいたほうがよさそうな情報が出てきました。

MacRumorsが2026年9月4日、Appleの初の折りたたみiPhone「iPhone Ultra」について、iPhone 18 Proには載る機能のうち、少なくとも4つが搭載されない見込みだと報じました。1年以上にわたる報道とリークを整理した記事で、価格は2,000ドル(約30万円)以上とされているにもかかわらず、です。

一方で、いったん「載らないのでは」と言われていたMagSafeについては、直前になって見方が変わりました。何が落ちて、何が残るのかを順に見ていきます。

載らないと見られている5つの機能

MacRumorsが挙げているのは次の5つです。いずれも確定情報ではなく、ダミーモデルやサプライチェーン筋の報道を積み上げた現時点での見立てになります。

機能 iPhone Ultraでの見込み 根拠とされているもの
Face ID(TrueDepthカメラ) 非搭載。側面のTouch IDに置き換え 本体が薄すぎてTrueDepthを収められないとの報道
望遠カメラ(3眼目) 非搭載。背面は2眼 複数のダミーモデル
アクションボタン 非搭載。消音スイッチもなし ダミーモデルの左側面が無地
物理SIMスロット 非搭載。eSIM専用 Gurman氏とKuo氏がともに全市場でeSIM専用と予想
ミリ波5G 非搭載の可能性 自社製C2モデムがミリ波に未対応との報道

ステレオスピーカーについては、非搭載を示す情報は出ていません。ただしiPhone Airがステレオスピーカーを省いていることを考えると、可能性としては残るとMacRumorsは書いています。

1. Face IDが消え、Touch IDが戻る

いちばん大きいのはここでしょう。

iPhone UltraはFace IDに必要なTrueDepthカメラ群を収めるには薄すぎるとされ、Appleは側面ボタン一体型のTouch IDに戻すと見られています。画面内蔵型のTouch IDという説は、直近では否定されています。

前面カメラ自体は内側・外側の両ディスプレイに用意され、内側は24メガピクセルの画面下カメラになるという噂です。つまりカメラはあるけれど、生体認証は指紋が担当する、という構成になります。

フラッグシップのiPhoneでTouch IDが最後に載ったのは、2016年のiPhone 7です。10年ぶりの復活ということになります。

そしてiPhone 18 Proは逆方向に進んでいて、Face IDのフラッドイルミネータを画面の下に移してDynamic Islandを小さくする、と報じられています。同じ年に出る2機種で、顔認証の扱いが正反対になるわけです。

ここはApple Watchユーザーにとっても他人事ではありません。マスクをしているときなどにiPhoneのロックをApple Watchで解除する機能は、Face IDを前提にした仕組みです。Touch IDになるなら、そもそも指で解除すれば済むので不要になる、という理屈は成り立ちます。ただ、Appleがこの組み合わせをどう整理するのかは現時点では分かりません。発表を待つ必要があります。

2. 望遠カメラがない2眼構成

iPhoneを持つ手のイメージ画像。Apple Watchは写っていない。

Sonny Dickson氏やVadim Yuryev氏が公開したダミーモデルを見るかぎり、iPhone Ultraの背面カメラは2つだけです。48メガピクセルの広角と超広角で、Proモデルにある望遠がありません。

これは以前から指摘されていた点で、Bloombergのマーク・ガーマン氏は先月、実機を使った人たちの評価は高いとしつつ、買った人がいちばんがっかりしそうなのはカメラだと名指ししていました。

30万円を超える機種で光学ズームが使えないというのは、スペック表だけを見ると受け入れにくい部分だと思います。薄さと折りたたみ機構を優先した結果、ということになります。

3. アクションボタンも消音スイッチもない

ダミーモデルでは電源ボタンと音量ボタンははっきり確認できます。ただし音量ボタンは本体の上端に、右寄りで配置されていて、iPad miniに近い並びです。そして左側面には何もありません。

これが本当なら、iPhone Ultraはアクションボタンも消音スイッチも持たない初めてのiPhoneになります。iPhone 15 Proで消音スイッチの後継としてアクションボタンが導入されてから、3年での方針転換です。

この変わったボタン配置を最初に伝えたのはWeiboのリーカー「Instant Digital」で、理由も説明されています。基板が本体の右側に寄っているため、ほかのiPhoneのように左側面までディスプレイをまたいでケーブルを引き回すのではなく、そのまま上へ引き上げることで内部の容積を稼いだ、という話です。

折りたたみ機は内部の空きスペースがとにかく足りません。ボタン1つぶんの配線を削るところまで詰めている、と読めます。

4. eSIM専用になる見込み

物理SIMスロットについても、iPhone Airと同じくeSIM専用になると報じられています。ガーマン氏とアナリストのミンチー・クオ氏は、発売するすべての市場でeSIM専用になると見ています。

日本の主要キャリアはeSIMに対応しているので、多くの人にとっては大きな障害にはなりません。ただし一部のMVNOでは対応が限られていたり、手続きが物理SIMより煩雑だったりします。海外で現地のプリペイドSIMを挿して使う、という運用をしている人にも影響が出ます。

なお、物理SIMの需要が強い中国市場でどうするのかは、以前から論点として挙がっている部分です。

5. ミリ波5Gが使えない可能性

iPhone Ultraが噂どおりApple自社製の「C2」モデムを積むなら、ミリ波5Gには対応しない可能性が高いとされています。C2はまだミリ波に対応していないと報じられているためです。

その裏返しとして、米国で売られるiPhone 18 Proは、米国キャリアが使うミリ波の帯域に対応するためにQualcomm製を継続すると見られています。

ここは日本の読者にとっては朗報かもしれません。Appleはもともと、米国以外ではミリ波対応のiPhoneを売っていません。つまり日本で買う分には、この項目は実質的に「もともと無いもの」です。5つのうち1つは、日本では差にならないということになります。

MagSafeは載る見込みに変わりました

一時は「載らないのでは」と言われていたMagSafeについては、直前で見方が変わりました。

ガーマン氏はTom’s Guideのインタビューで、「自分が聞いているかぎり、この折りたたみスマホにMagSafeは入る」と述べています。根拠として挙げているのは、あの薄さのiPhone Airにマグネットのリングを収められたという実績です。

そもそも疑われたのは、今年出回ったダミーモデルにMagSafe用のマグネットのくぼみが見当たらなかったからでした。同じ場に並んだiPhone 18 Pro/Pro Maxのダミーにははっきり見えていたのに、です。一方で流出した折りたたみ用のケースにはマグネットのリングが入っていて、判断がつかない状態が続いていました。

Apple Watchの充電器を含め、マグネット式の充電まわりのアクセサリーを揃えている人にとっては、ここが維持されるかどうかは実用面で大きい部分です。

なぜここまで削るのか

削られる項目を並べると、iPhone Airでやったことの延長線上にあることが見えてきます。

iPhone Airは超広角と望遠を省き、SIMスロットをなくし、ステレオスピーカーも省きました。iPhone Ultraはチタンフレームとガラス背面という素材構成も含めて、設計上はiPhone Airにかなり近いと見られています。薄さを最優先にすると、体積を食う部品から順に落ちていく、という単純な話です。

折りたたみ機の場合はさらに条件が厳しくなります。ヒンジと2枚目のディスプレイという、通常のスマホには存在しない部品を先に押し込む必要があるからです。

価格と、9月9日の発表

想定価格には幅がありますが、報道はおおむね1,999ドルを下回ることはないという点で一致しています。クオ氏は2,000〜2,500ドルの範囲を見込んでいます。

比較対象として、iPhone 17 Proは1,099ドルからで、ここまで挙げた機能をすべて備えています。iPhone 18 Proは200〜300ドルの値上げが噂されていますが、それでもiPhone Ultraとは差があります。倍近い金額を払って、機能表の項目は減るという構図になるわけです。もちろん、折りたたむという体験そのものに価値を見るかどうかが判断の分かれ目になります。

発表は9月9日のスペシャルイベントで、iPhone 18 Pro/Pro Maxと同時になるとほぼ確実視されています。日本時間では9月10日午前2時からです。同じ場ではApple Watch Series 12とApple Watch Ultra 4も本命として挙がっています。

ただし、生産が間に合うのかという報道も出ており、日本で買えるようになるのはかなり先という見方が続いています。

まとめ

整理すると、こうなります。

iPhone Ultraは、Face ID、望遠カメラ、アクションボタン、物理SIMスロット、ミリ波5Gの5つを載せずに出てくる見込みです。このうちミリ波は日本では最初から関係がなく、SIMスロットもeSIM対応が進んでいるので影響は限定的でしょう。実際に効いてくるのはFace IDの不在と、望遠カメラの不在の2つだと思います。

そしてMagSafeは、直前になって「載る」方向に傾きました。

価格が2,000ドルからという水準を踏まえると、これは「全部入りの最上位機」ではなく、折りたたみという形に振り切った専用機として見たほうが実像に近そうです。答え合わせは9月9日です。

Source: MacRumors/画像出典: Unsplash

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