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VO2Max(最大酸素摂取量)とは何かを有識者が解説!スマートウォッチで計測可能

Apple Watchをはじめ、Garmin、Polarなどのランニング向けスマートウォッチの多くに搭載されている、最大酸素摂取量(VO2max)の測定機能。

最近はそれ以外でも搭載するスマートウォッチが増えていますが、普通に生活しているなかでは、まず耳にしない言葉でしょうし、その数値から何が分かるのかをご存じの方は少ないでしょう。

そこで今回の記事では、VO2Maxの数値の持つ意味と、その向上法について、米国公認ストレングス・コンディショニング・スペシャリスト(CSCS)で、スポーツや健康に関する幅広い知見を持つ角谷剛氏が解説します。

VO2maxはアスリートの心肺能力を測定する有力な指標

人は身体を動かすときに酸素を必要とします。その酸素を運動中に利用する能力を示す指標の1つが最大酸素摂取量(VO2max)です。

Apple Watch やGarminなど、多くのスマートウォッチでこのVO2maxの「測定値」(詳細は後述します)を表示してくれます。

VO2maxの値が高ければ高いほど、そのアスリートは有酸素運動においてエネルギーを効率よく利用でき、かつ回復も早く、つまりは高い心肺持久力の持ち主だということになります。

VO2maxはml/kg/minという単位で表されますが、大雑把に分類すれば、普通の人で40~50、ちょっとしたスポーツマンなら50~60、競技者レベルのランナーなら70を越える人も珍しくありません。

スマートウォッチに表示されるVO2maxが推定値であるわけ

編集部員のiPhoneアプリのヘルスケアに表示されたVO2MAXの数値

さてこのVO2maxを正確に測定するには、本来は専門施設に行く必要があります。

呼気ガス分析用マスクを着用した上で、トレッドミル上を時間とペースを指定されて走らなければいけません。費用や時間の制約上、それは誰にでも簡単にできるというものではありません。

別の方法として、12分間走の距離からVO2maxを推定する方法(クーパー・テスト)、タイムを指定されて20メートル走を繰り返し、そのラウンド数からVO2maxを推定する方法(ビープ・テスト)などがあります。

ただ、どの方法も実行するとなると、専門アスリートではない一般人にとっては非常にきついものです。

心拍数からVO2maxに推定値を計算する方法も

あるいは心拍数からVO2maxに推定値を計算する方法もあります。その計算式は以下の通りです。

VO2max = 15 x 最大心拍数 / 安静時心拍数

スマートウォッチはそれを着用して日々の運動を行うだけで、心拍数や動作量の推移を記録し、それと年齢、性別、身長、体重などの身体データを踏まえ、VO2maxを推定してくれます。

あくまで推定値ですので、厳密な意味で正確であるという保証はありません。

多くのメーカーはVO2maxの推定値を算出するアルゴリズムを企業秘密扱いで未公開としているからです。

その推定値を可能な限り信頼できるものとするためには、ユーザーはスマートウォッチを24時間着用したうえで、なるべく強度の強いエクササイズを頻繁に行い、また体重などの身体データを常に最新かつ正確なものにしておくと良いでしょう。

心肺に負荷をかけてVO2maxを向上させる

心肺能力はトレーニングによって向上し、休むと低下します。VO2maxの値も一定のものではなく、そのときのアスリートの状態によって大きく変動します。

VO2maxの値が高いと言うことは、疲労困憊になるレベルの心拍数が高いということでもあります。

そのレベルを難しい用語では閾値とも呼びますが、その値を越えた負荷を心肺にかけるトレーニングがVO2maxを向上させるうえで有効です。

快適なジョギングではなく、短・中距離のインターバル走や高地トレーニングなどがそれにあたります。早く言えば、最大心拍数に限りなく近づけた、息も絶え絶えになるほどの負荷を心肺にかけるわけです。

言うまでもなく、これらは大変に苦しい、極めてハードなトレーニングです。

スマートウォッチのおかげで、VO2maxは容易に把握できるようになりましたが、それを向上させるための努力まで軽くしてくれるわけではないということですね。

●執筆者プロフィール 角谷剛(かくたに・ごう)
アメリカ・カリフォルニア在住。米国公認ストレングス・コンディショニング・スペシャリスト(CSCS)、CrossFit Level 1 公認トレーナーの資格を持つほか、現在はカリフォルニア州アーバイン市TVT高校でクロスカントリー走部監督を務める。年に数回、フルマラソンやウルトラマラソンを走る市民ランナーでもある。フルマラソンのベストタイムは3時間26分。公式Facebookは https://www.facebook.com/WriterKakutani

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