格安かつコストパフォーマンスが抜群なスマートウォッチで知られるブランドXiaomi。
同ブランドの新作モデル「Xiaomi Smart Band 8 Pro」を本記事ではレビューします。
1万円を切る価格ながら、大画面かつ多機能で、非常に使いやすいモデルになっていました!
レビューするモデルはこちら
Xiaomi Smart Band 8 Pro
市場想定価格:8,980円(税込)
カラー:ブラック、ライトグレー
主要な機能を一覧表でチェック
当サイトが使用しているスマートウォッチの主要機能表を使い、本モデルに搭載されている機能をチェックしてみました。
緑色の部分が搭載している機能です。
見ての通り、スマートウォッチの基本的な機能は幅広く対応しています。
血中酸素濃度の測定や、最大酸素摂取量(VO2MAX)の測定などにも対応しているので、日常の健康維持や運動測定ではバッチリ使えるでしょう。
単体で位置即位ができるGPS機能も搭載しています。
なおAlexaについては一部リリースで「対応」との記載がありましたが、Xiaomiの公式ツイッターを見ると対応が遅れている模様。
記事執筆時点でも使用可能になっていませんでした。
Alexaに対応できるモデルということでマイクは搭載しているはずですが、音を出すスピーカーはおそらく搭載していないものと思われます(公式サイトには搭載の記載なし)。
Xiaomi Smart Band 8 ProとRedmi Watch 4につきまして。
Alexaの音声アシスタント機能は27日にアップデートにて対応出来る予定だったのですが、遅延が発生しているとのことです。
この機能は確実に搭載し、内部テストもすべて完了しておりますので、間もなくアップデート通知が来るかと思います。— Xiaomi Japan (@XiaomiJapan) February 28, 2024
バッテリーの持ち具合は?
そのほか気になるスペックとしては、バッテリーの持ち具合でしょう。
公式サイトでは「バッテリー持続時間は最大14 日(標準使用モード)」との記載がありましたが、これは画面を常時表示にせず、健康関連の計測機能(心拍数、睡眠、血中酸素濃度など)の頻度もかなり落とした場合。
「常時ON モードでは最大6 日間」との表記でしたが、常時表示にしたうえで、上記のような健康関連の計測機能の頻度を上げると、筆者の場合は3日程度でバッテリーが切れる感じでした。
なので公式表記よりは短くなりますが、それでもロングバッテリーのモデルといえるでしょう。
なお防水性能についてはウォータースポーツでも安心の5ATM に対応しています。
いざ開封!
では開封していきます。
シンプルながら洗練されたパッケージです。
なかには簡単な説明書類と充電ケーブル、本体、付属のバンドが入っていました。
充電ケーブルは電源側がUSB Type-Aで、時計側は専用のコネクタになっています。
ペアリングはXiaomiのアプリをスマホに入れたら簡単に行えます。
iPhoneでもAndroidでもペアリングできますが、筆者はiPhoneとペアリングしました。
見た目をチェック
このモデルの一つの特徴は、大型1.74インチの有機ELディスプレイを搭載していること。
有機ELディスプレイは5000円程度の格安スマートウォッチにはまず搭載されていないので、ワンランク上のモデルの証拠といえます。
9.99mm という薄さでありながら、リフレッシュレート(ディスプレイが1秒間に画像を更新する回数)も一般的なPCモニターと同等。
実際、非常に見やすく美しいディスプレイで、安っぽさは感じませんでした。
ワイド画面なので天気、スケジュール、カレンダーなども非常に見やすく、バンド型のモデルとしては見られる情報量もかなり多いと感じました。
金属風の洗練されたボディデザイン
また重さは22.5g(付属のストラップ含まず)と非常に軽い割に、見た目に安っぽさはありません。
ケース部分には金属っぽい光沢感も感じます。
素材は「カバー素材:GG3強化ガラス」「シェル素材:高強度ファイバーポリマー + NCVM」との表記。
NCVMとは、金属蒸気を使用して非導電性の膜を形成する「非導電性蒸気メッキ」という技術なので、ケース側面部はそのようなメッキ加工がされているものと思われます。
付属しているバンドは、いわゆるシリコン製のものですが、こうした金属っぽい光沢感のあるケースなので、金属製のバンドやレザーバンドとも相性は良いでしょう。
公式サイトではそうした異素材のバンドも販売されています。
Xiaomi公式サイトより引用
バンドの付け外しについては、クイックリリース構造を刷新。
シーンに合わせて、素材や色の異なる9 種類 のストラップを気軽に交換することが可能になりました。
ただ一つ難点に感じたのは、付属のシリコンバンドの付け外しが少し難しいこと。
まず穴に金具を固定した後、2つの穴(定革・遊革)にバンドを通していくのですが、バンドの素材がやや固めです。
そのため、「手首に合ったサイズに付けるのが難しい」、「固定した金具が穴を通す動作のときに外れてしまう」などの難点を感じましたが、慣れると普通に付けられるようになります。
日常の機能をチェック
操作感をチェック
サイドのボタンはなく、上下左右のスワイプやタップ、そして長押しで全て操作を行う形。
感度も非常に良好です。
ウォッチフェイスについては数百種類レベルで用意されており、嬉しいのはApple Watchのようにコンプリケーションのカスタマイズができること。
コンプリケーションとは、ウォッチフェイスに表示できるアプリなどの機能のこと。
一部のウォッチフェイスでは、このコンプリケーションを自在に設定できるので、使い勝手が非常に良いです。
筆者の場合はよく使うタイマーやバッテリー残量、天気などを表示する設定にしています。
新しいデザインのウィジェット
右→左のスワイプで表示されるウィジェットも非常に使いやすいです。
このモデルのウィジェットの特徴は、大画面を活かして、一つの画面上に最大4つのアプリなどを表示できること。
上の画面では天気とランニングのワークアウトのボタンを表示した状態。
下の画面では上に心拍数を大きく表示し、下に血中酸素濃度のデータと睡眠データを表示しています。
そして、これらの表示されたアプリや項目には、タップすることでジャンプが可能。
また、どの位置に何のアプリを表示するかなどもスマホのアプリで細かくカスタマイズが可能です。
こうした機能は5000円程度の安いモデルにはまず搭載されていません。
目的の機能をサッと呼び出せる……という点で、このウィジェット機能は非常に便利。
スマートウォッチの使い勝手が格段にアップする機能だと感じました。
日常の機能の使い勝手は?
スマホのアプリの通知はバッチリ受け取れます。
LINEは内容までは読むことができませんが、内容まで読めるのはApple WatchやGalaxy Watchなどの高価格帯モデルに限られるので、このてんは致し方なしといえるでしょう。
天気などは大画面でめちゃくちゃ見やすいですし、その日の天気も数日先の予報もバッチリ分かります。
また先述のようにタイマーなどの機能も呼び出しやすいのが特徴。
タイマーについては、バックグラウンドでの動作ができない点はマイナスポイントでしょうか(つまり、タイマーの動作中は他の画面に移れず、他の画面に移るとタイマーは止まってしまいます)。
そのほかスマホの音楽再生・停止やリモートシャッターなど、スマートウォッチの定番機能もしっかり搭載。
カレンダーはスマホのカレンダーと連携可能で、スケジュールを大画面で見やすくチェックできます。
健康の機能をチェック
先述のように本モデルは心拍数や血中酸素濃度、睡眠などの健康データを計測可能。
精度に関しては、心拍数や血中酸素レベルのモニタリングモジュールがデュアルチャネルにアップグレー ドされた点が魅力。
心拍数の精度は前世代の製 品より10%向上し、血中酸素レベルの精度は5%向上した……とのことで、実際正確な数値に感じました。
血中酸素濃度や心拍数は上記画面のように時計上でもリアルタイムの数値を確認でき、測定もできますが、詳細なデータはアプリで見る形です。
こちらが心拍数の計測データ。
睡眠中は高頻度で計測している一方で、日中は10分に1回の頻度で測定しているため、日中はグラフの位置がまばらになっています。
この頻度は変更が可能ですが、頻度を上げると先に書いたようにバッテリーの減りが早くなるのでご注意を。
こちらは血中酸素濃度の計測画面。
90を下回るような数値はほとんど出ず、スマートウォッチ全般のなかでも計測精度のレベルは高いモデルだといえると思います。
睡眠計測の画面はこちら。
睡眠ステージごとに分類されたグラフを表示してくれるほか、睡眠タイプを動物に例えて表示してくれる面白い機能もあります。
睡眠ステージの割合ほか、平均心拍数、平均血中酸素濃度、呼吸スコアなども判定してくれます。
このあたりの機能の充実度、精度も1万円以下のモデルとしてはかなり高いといえるでしょう。
そのほかストレスモニタリング、月経周期の予測機能なども搭載。
深呼吸の補助をする呼吸エクササイズの機能もあります。
運動の機能をチェック
運動の機能もザザッとチェックしてみます。
サポートしている運動の種類は150 以上。
ウォーキング、ジョギング、サイクリングなどの基本的な運動のほか、プールでのスイミングも計測可能です。
またウォームアップのアニメーション表示という面白い機能もあります。
またVO2 Max、トレーニング負荷などの、運動を本格的に行う人向けの指標も計測可能なのは魅力。
筆者はウォーキングを計測したのみでしたが、ペースや心拍ゾーンをグラフ表示してくれるほか、ケイデンス、ストライド、トレーニング効果なども判定してくれて、1万円以下のモデルとしては異例の充実度だと感じました。
また10,000 円を切る価格にもかかわらず、5つの衛星測位システムに対応しているため、スマートフォンを携帯しなくても正確な位置情報をトラッキングすることが可能。
位置情報を取得するのもめちゃくちゃ早いと感じました。
計測中の画面は以下のような形で、心拍ゾーンを色別で表示してくれるので、ランニングなどの運動中は心拍ゾーンを視覚的にパッと判別することができます。
ランニングに関しては、「ラン&ウォーク」などの10種類の内蔵ランニングメニューを搭載していたり、距離や消費カロリーの目標を設定できたりと、できることが沢山。
1万円以下でも相当な多機能&使い勝手の良さ
……といった形でしばらく使ってきましたが、1万円以下のモデルとしては相当な多機能モデルで、使い勝手も非常に良いモデルだと感じました。
ウォッチフェイスのコンプリケーションやウィジェットの画面で、自分のよく使う項目やアプリをササッと呼び出せるのがとにかく便利。
またディスプレイの美しさや見やすさ、本体のデザインの美しさの面でも、5000円程度のモデルよりは数段上のモデルという実感を使っていて持ちました。
Alexaへの対応が進んでないことや、バンドの付け外しが慣れるまでは難しい点がややネックですが、価格に対して満足度の高いモデルといえるでしょう!
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