スマートリングは気になるけれど、価格がネックでなかなか手を出しづらい。
そんな人にとって、34,800円(税込)という価格で登場したRingConn Gen 2 Airは、かなり現実的な選択肢ではないでしょうか。
スマートリング市場では、5万円前後、あるいはそれ以上の価格帯が主流です。
その中で3万円台という価格は、スマートリングの中では比較的手頃な部類に入ります。
では、価格が抑えられているぶん、機能や使い勝手に妥協はあるのか。
実際にアプリを開いてデータを確認してみると、上位モデルであるGen 2と比べても、使用感に大きな差は感じられないというのが正直な印象でした。
睡眠スコアや睡眠ステージの詳細分析、心拍数・心拍変動、血中酸素濃度、皮膚温度、呼吸数までしっかり計測。
「睡眠時呼吸モニタリング」といった一部の高度な機能こそ省かれているものの、日常の体調管理や睡眠改善を目的とするなら、十分すぎる情報量です。
なお筆者は、先行モデルであるRingConn 第2世代(Gen 2)を実際に使用し、長期間レビューしてきた経験があります(記事末尾にリンクあり)。
その体験を踏まえた上で、「Gen 2 AirはどこまでGen 2に迫っているのか」という視点から、本記事では詳しくレビューしていきます。
なお両モデルのスペック比較記事は下記からご覧ください。
【あわせて読みたい】RingConn Gen 2とGen 2 Airの違いを徹底比較|価格差2万円、その価値はどこにある?
基本的な使用感と健康計測|Gen 2と比べても遜色なし

RingConn Gen 2 Airを使ってまず感じたのは、全体的な使用感がGen 2とほぼ変わらないという点です。
睡眠・ストレス・運動の計測はいずれも安定しており、日常使いのデバイスとして不安を感じる場面はありませんでした。
睡眠計測では、睡眠スコアに加えて、睡眠ステージ(深い眠り、浅い眠り、REM、覚醒)の詳細な分析が行われます。
さらに、睡眠中の心拍数や心拍変動(HRV)、血中酸素濃度(SpO2)、皮膚温度、呼吸数といった指標もしっかり計測されます。


Gen 2には「睡眠時呼吸モニタリング」機能がありますが、
それが省かれているGen 2 Airでも、睡眠計測のレベル自体はかなり高いと感じました。
日常の睡眠状態を把握し、生活リズムや体調の変化に気づくという用途であれば、
不足を感じることはほとんどないでしょう。

また、RingConnのアプリでは、睡眠・ストレス・アクティビティ・バイタルサインの4項目を、
それぞれ100点満点で評価してくれます。
左右にスワイプするだけで前日や翌日、過去のデータに簡単に遡れるため、
自分の体調やコンディションの変化を直感的に把握できるのも好印象です。
ここでいう「バイタルサイン」は、公式の説明でも心拍数、心拍変動(HRV)、血中酸素濃度、皮膚温度といった身体の基礎データを中心に、日々の状態をまとめて確認できるパートです。
睡眠とセットで眺めることで、「睡眠が浅かった翌日に心拍が高め」「ストレスが高い日にHRVが下がる」といった変化が見えやすく、体調管理の軸として使いやすいと感じました。
さらに公式スペック上は、身体異常検知や座りすぎ防止といった項目も用意されています。
毎日そこまで意識していない生活習慣のクセを可視化してくれるのは、スマートリングの得意分野と言えるでしょう。
ストレス計測|毎日の波が見えるだけで「整え方」が変わる

スマートリングの価値は、睡眠だけでなく「日中のストレスの波」を拾える点にもあります。
RingConn Gen 2 Airもストレス値を記録し、日々の変化を見える化してくれます。
個人的に便利だと感じたのは、ストレスを単体で見るのではなく、睡眠・アクティビティ・バイタルサインと並べて眺められることです。
たとえば「睡眠が乱れた翌日はストレスが上がりやすい」「活動量が少ない日は気分が落ちやすい」といった傾向が、数字として残るだけで意識が変わります。
また座り過ぎのリマインダーといったサポート要素も用意されています。
現状、ユーザー目線では「この数値をどう行動に落とし込むか」の提案がもう少し欲しいと感じる場面もありますが、少なくとも毎日の状態を可視化してくれる基盤はかなり強いと感じました。
アクティビティ計測|日常運動の記録なら十分以上

ウォーキングやサイクリングなど、日常的な運動は自動で計測されます。
計測される時間や消費カロリーについても、体感的には比較的正確で、
日常の運動量を把握するデバイスとしてはまったく問題ありません。
また、公式スペック上もアクティビティが主要な管理項目として掲げられており、睡眠・ストレスと並ぶ「生活改善の軸」として設計されていることが分かります。
スマートウォッチほど運動特化ではない一方で、「毎日の積み重ね」を取りこぼさずに拾ってくれるのがスマートリングの良さです。
一方で、ランニングや本格的なトレーニングを詳細に記録したい場合は、
ランニング向けのスマートウォッチやApple Watchのような、
より高機能なデバイスの併用がおすすめです。
アプリの完成度|情報量は多いがUIはやや質実剛健

正直に言うと、アプリの表示はOura RingやUltrahuman Ringと比べると、
やや洗練度に欠ける印象があります。
また「この数値が何を意味して、どんな行動変容を起こすべきなのか」というアドバイスも、もう少しあると嬉しいかなと思います。
ただし、情報量は多いため、健康データにある程度の知識がある人には、そこまで大きな欠点にはならないでしょう。
装着感・素材・充電|実用性と所有感のバランスが良い

Gen 2 Airは、Gen 2のチタン合金ではなく、ステンレススチール素材を採用しています。
とはいえ、実際に着用してみると重さを強く感じることはなく、
日常生活や睡眠中も違和感なく使用できました。
小型・極薄タイプのスマートリングと比べると、やや幅はありますが、
その分見た目にはしっかりとした高級感があります。

充電については、蓋付きの充電ケースではなく充電ドックタイプを採用。
金属を使った台座は洗練された印象で、充電が始まるとRingConnのロゴが光る演出もあり、
所有欲を満たしてくれる仕上がりです。
公式スペックとしては、リング幅/厚みは6.8mm/2.0mm、防水はIP68(100m防水)に対応。
「つけっぱなし」を前提に、睡眠から日中の活動まで継続してデータを集められる設計です。
また、センサー構成としてはPPGセンサー、温度センサー、3軸加速度計が明記されており、心拍・血中酸素などのバイタルと、活動量、皮膚温変化といったデータを総合的に扱う基盤が整っています。
このあたりが、3万円台でも「測れる指標が多い」と感じた理由のひとつだと思います。
総評|3万円台で選べる、非常にバランスの良いスマートリング

RingConn Gen 2 Airは、睡眠・ストレス・アクティビティ・バイタルサインを高水準でカバーしつつ、
価格を3万円台に抑えた、非常にバランスの良いスマートリングです。
・睡眠管理をしっかり行いたい
・ストレスや体調の変化を把握したい
・日常運動の記録ができれば十分
・月額課金なしで使いたい
こうしたニーズを持つ人にとって、
RingConn Gen 2 Airは完成度の高い選択肢と言えるでしょう。
一方で、睡眠時呼吸モニタリングまで含めて管理したい場合は、
上位モデルであるGen 2を検討する価値があります。
Gen 2の詳細レビューはこちら
なお、上位モデルであるRingConn 第2世代(Gen 2)については、
実際に長期間使用した詳細レビュー記事も公開しています。
Gen 2との違いをより深く知りたい方は、あわせてこちらも参考にしてみてください。
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