携帯電話の電波が届かない場所でも、衛星を介して外部とつながる――。
GarminのinReach通信テクノロジーは、登山や海洋アクティビティ、僻地での業務など、極限環境での安全確保を支えてきました。
Garminは毎年、inReachで発信されたSOSメッセージの実態を分析し、その結果を公開しています。今回は、2025年に実際に発信されたSOSデータをもとに、「どこで」「どんな状況で」「なぜSOSが押されたのか」を以下の公式ブログのデータを紹介して整理します。
【詳細はこちら】Garmin inReachの2025年SOSの使用状況について | Garmin 日本ブログ
inReach 通信テクノロジーとは?
inReach通信テクノロジーは、Garminが提供する衛星通信を活用したグローバル通信サービスです。携帯電話の電波が届かない山岳地帯や海上、僻地においても、テキストメッセージの送受信、位置情報共有、天気情報の取得、そしてSOS発信を可能にします。
緊急時にSOSボタンを押すと、24時間365日体制のガーミン応答センターに信号が送信され、ユーザーの位置情報や状況に応じて現地の救助機関と連携した対応が行われます。また、双方向メッセージ機能により、救助を待つ間も状況を伝え続けることができます。
inReachは登山やアウトドアだけでなく、海洋アクティビティや業務用途など、「万が一」に備える通信手段として幅広く活用されています。
2025年のinReach SOS|まず押さえておきたい全体像

出典:Garmin inReachの2025年SOSの使用状況について | Garmin 日本ブログ
Garminの公式発表によると、2025年にinReachから発信されたSOS件数は3,000件超にのぼりました。
主なポイントは次の通りです。
・2025年は登山・山岳事故が大幅に増加
・海洋事故も増加傾向(セーリング、ボート事故)
・業務関連(仕事中)のSOSがTOP10に急浮上
・高山病、心疾患、胃腸障害など医療トラブルが年々増加
・双方向メッセージを活用したセルフレスキューが12%以上
特に注目すべきなのは、「完全に救助を待つ」のではなく、inReachのメッセージ機能を使って状況を調整し、自力で下山・帰還するケースが一定数存在している点です。
2025年に追加された最新SOS対応デバイス
2025年は、inReach SOS対応デバイスにも大きな進化がありました。
fēnix 8 Proシリーズ

Garmin初となるLTE通信対応のinReach技術を搭載したスマートウォッチが登場しました。
スマートウォッチ単体でSOSを発信でき、ガーミン応答センターと直接つながる点は、登山やトレイルラン、単独行動が多いユーザーにとって大きな意味を持ちます。
inReach Mini 3 Plus / GPSMAP H1i Plus
これらのモデルでは、従来のテキストメッセージに加え、衛星経由で写真や音声メッセージの送受信が可能になりました。
SOS発信時には、現場の状況を写真で共有できるため、救助側が状況をより正確に把握できるようになっています。
どこでSOSは発信されたのか?
2025年のSOSは、世界中あらゆる地域から発信されました。
これは、inReachが利用する衛星通信ネットワークのカバー範囲が、都市部に限らず、山岳・海上・砂漠・僻地まで及んでいることを示しています。
inReachのSOS対応には、以下のような特徴があります。
・24時間365日対応のガーミン応答センターがSOSを一元管理
・各国の現地救助機関と連携し、必要に応じて情報を仲介
・LiveTrackによる位置情報の自動送信で捜索精度を向上
・耐衝撃・防水設計、長時間バッテリーで緊急時でも使用可能
どんな場面でSOSは押されたのか?
出典:Garmin inReachの2025年SOSの使用状況について | Garmin 日本ブログ
2025年のアクティビティ別SOSを見ると、inReachがアウトドア専用ではなく、幅広い用途で使われていることが分かります。
・登山、ハイキングなど山岳系アクティビティは増加
・セーリングを含むウォータースポーツも増加傾向
・業務関連(専門職・作業中)がTOP10に急浮上
・サイクリング、オートバイ、パドルスポーツも増加
一方で、2024年に増加傾向だったモトクロスやラフティングは、2025年にはその流れが継続しませんでした。
なぜSOSが押されたのか?
原因別で見ると、負傷が最も多い要因である点は前年と同様です。
加えて、以下の傾向が明確になりました。
・自動車事故や車両トラブル
・船舶トラブルの増加
・医療問題(高山病、心疾患、胃腸障害など)の顕著な増加
inReachが、アウトドア用途だけでなく、非常用通信手段として日常・業務にも広がっていることが読み取れます。
誰のためにSOSは押されたのか?
inReachのSOSは、自分自身だけでなく、同行者や第三者のためにも発信可能です。
2025年は、ユーザー自身のためのSOSはやや減少した一方で、同行者やグループのために発信されたSOSが増加しました。
山火事や交通事故など、予期せぬ緊急事態に遭遇した際の「通報手段」としても活用されていることが分かります。
救助に携わるすべての人へ
Garminは、SOSの裏側で活動している世界中の救助隊員・ボランティアへの感謝も表明しています。
多くの救助活動は無償・献身的な支えによって成り立っており、inReachはその活動を支援するツールの一部にすぎません。
2026年も、安全で楽しい冒険が続くことを願って――。Garminのメッセージは、テクノロジーと人の力が組み合わさってこそ、安全が守られていることを改めて教えてくれます。
Source:Garmin公式ブログ
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