検索
  1. スマートウォッチライフTOP
  2. コラム・業界分析
  3. スマートウォッチは「測る」から「読み解く」へ|AIヘルスの新潮流とApple Watchの遅れ

スマートウォッチは「測る」から「読み解く」へ|AIヘルスの新潮流とApple Watchの遅れ

コラム・業界分析

公開日:

Googleの製品写真

スマートウォッチを何年も使ってきて、最近はっきり潮目が変わったと感じる瞬間がありました。これまで腕元のデバイスは、心拍や歩数、睡眠を「測って数値で見せてくれる」道具でした。ところがこの数週間でSamsungとGoogleの動きを追ううちに、主役が「測ること」から「そのデータをAIが読み解いて、次の行動を教えてくれること」へと移りつつあると実感したのです。

数値を出すだけなら、もう各社とも十分に正確です。これからの差は「その数字をどう解釈し、ユーザーに何をすればいいかまで翻訳してくれるか」に移っていく――。そう考えると、最近のニュースとレビューがひとつの線でつながって見えてきます。

Samsungが示した「測る」から「読み解く」への一歩

Samsung Healthアプリのホーム画面。エナジースコア82や日々のアドバイスを表示したスマートフォン

 

象徴的だったのが、サムスン電子ジャパンが発表したSamsung Healthの大幅アップデートです。起床時に夜間の5つの生体シグナルをまとめて分析する「バイタルサイン」、睡眠やストレスに体組成まで束ねて一つの指標にする「心臓の健康スコア」、運動の負荷を見て休むべきか追い込むべきかを示す「1日の有酸素運動負荷」――いずれも、バラバラな数値を「あなたは今こういう状態だから、こうするといい」という形に変換することを狙っています。

これらの新機能は、まず今後登場する次世代Galaxy Watchに搭載される予定です。詳しくはこちらの記事にまとめました。

次世代Galaxy Watchに新AIヘルス機能|Samsung Healthが大幅アップデート、6月8日より先行配信

Googleはすでに「会話するAIコーチ」を実装していた

そしてこの「読み解く」という体験を、もっと先に、しかも徹底してやっていたのがGoogleでした。画面を持たないトラッカー「Fitbit Air」を実機で使い込んでまず驚いたのは、計測するだけで終わらず、Gemini搭載の「Google Health コーチ」が結果を読み解いて言葉で返してくれる感覚です。歩数が伸びれば褒め、「歩きすぎ」ならきちんと指摘し、通知に“会話の続き”があるのは、これまでの計測機器とは明確に違う新体験でした。

Fitbit AirのGoogle Healthコーチが計測データに応じてアドバイスを返すAIコーチ画面

毎朝のコンディションスコアがその日の動き方の目安になり、1週間ぶん溜まれば「傾向」まで語ってくれる。細かい指標を一つひとつ追わなくても、「今日」の通知だけで日常はだいたい足りる――。この割り切りこそ、AIが裏で読み解いてくれる時代の使い心地だと感じました。

【実機レビュー】Fitbit Airを発売前に使ってわかったこと|Google Health コーチで変わる毎日

共通するのは「データ→行動」への翻訳

SamsungとGoogle、アプローチは違えど、両社が向かう先は同じです。心拍・睡眠・血中酸素といった生体データを、専門知識のないユーザーでも動ける「具体的なアドバイス」へと翻訳すること。Fitbit Airでは不整脈通知や血中酸素ウェルネス、そしてパーソナルなヘルスコーチまでが一つのアプリ体験にまとまっています。

Fitbit AirのGoogle Healthコーチが1週間の健康データの傾向を読み解いて伝える画面

機能の詳細や使い方はこちらのガイドが参考になります。

Google Fitbit Airの使い方完全ガイド|設定・装着・アラームから不整脈通知・血中酸素・ヘルスコーチまで

この分野で、Apple Watchは少し遅れている

ここで気になるのが、スマートウォッチの代名詞であるApple Watchの立ち位置です。センサーの精度や取得できる健康データの幅では依然としてトップクラス。しかし「集めたデータをAIが読み解き、対話形式でアドバイスする」という一点に関しては、SamsungやGoogleに先を越されている印象が拭えません。現状のApple Watchは、数値とグラフを丁寧に見せてはくれても、「だからどうすべきか」を会話で返してくれるところまでは踏み込めていないからです。

もっとも、Appleがこの流れを放置するとは考えにくいところ。Apple Intelligenceの健康分野への展開や、AIヘルスコーチの噂も以前から取り沙汰されています。地力のあるメーカーだけに、ここからの巻き返しは十分にあり得ます。だからこそ、今後の動きに注目しておきたいと考えています。

まとめ:スマートウォッチ選びの基準が変わる

「どれだけ正確に測れるか」から、「測ったデータをどれだけ賢く読み解いてくれるか」へ。スマートウォッチを選ぶ基準そのものが、静かに移り変わろうとしています。今はSamsungとGoogleが一歩先を行き、Apple Watchがどう追いかけるのか――AIヘルスをめぐる各社の競争は、これからのスマートウォッチ選びでますます重要な視点になりそうです。Smart Watch Lifeでも、この新潮流の動きを引き続き追いかけていきます。

あわせて読みたい関連記事

Samsungが進めるAIヘルス機能の全体像はこちら。
次世代Galaxy Watchに新AIヘルス機能|Samsung Healthが大幅アップデート、6月8日より先行配信
GoogleのAIコーチを実機で体験したレビューはこちら。
【実機レビュー】Fitbit Airを発売前に使ってわかったこと|Google Health コーチで変わる毎日
Fitbit Airの機能・使い方を詳しく知りたい方はこちら。
Google Fitbit Airの使い方完全ガイド|設定・装着・アラームから不整脈通知・血中酸素・ヘルスコーチまで
スマートデバイスの最新ニュースは、こちらの一覧からも読めます。
スマートデバイスの記事一覧
スマートウォッチ・ガジェットの最新情報は、Smart Watch Lifeトップページでもチェックできます。
Smart Watch Life トップページ

 はじめての方・記事の探し方に迷った方へ
記事が多くて迷ったら、 記事の探し方ガイド から目的別に読めます。

※本記事のリンクから商品を購入すると、売上の一部が販売プラットフォームより当サイトに還元されることがあります。掲載されている情報は執筆時点の情報になります。
     

関連記事


   

RANKING

  1. Google Fitbit Airの使い方完全ガイド|設定・装着・アラームから不整脈通知・血中酸素・ヘルスコーチまで

  2. 【セール速報】Amazonで20%以上オフのスマートウォッチ4モデルまとめ|Galaxy Watch・Garmin・Polarが最大36%OFF【2026年6月5日時点】

  3. スマートウォッチのバンドは細菌だらけ? 95%が汚染という研究結果と、正しい消毒法【素材別ガイド】

  4. Fitbit Airの“裏ワザ”が話題|バンドを腕時計のNATOストラップにして時計とトラッカーを同時装着

  5. Apple Watchで緊急地震速報・災害避難情報を受け取る方法|watchOS 26.2の新機能「詳しい安全警報情報」も解説

  6. Mac mini新品が今すぐ買える?ヤマダ電機・ビックカメラで旧世代モデルが在庫あり【M4入荷待ちの代替案】

  7. ギズマート×Keychron共同開発の左右分割キーボード「Keychron Orca echo」がCOMPUTEX TAIPEI 2026で世界初公開

  8. Amazfit、「楽天スーパーSale 2026年6月」に参加。Active 3 Premium・Active Maxなど全7機種が最大43%OFF

  9. 【海外リーク】Galaxy Watch 9/Watch Ultra 2が3C認証に登場|充電速度は前モデルと同じ10Wか

  10. Samsung、楽天スーパーSALEで最新Galaxy製品が最大15%OFF。6月4日20時開始、Galaxy S26やTab S11、Watch8シリーズなどが対象

   

NEW CONTENTS

  1. スマートウォッチは「測る」から「読み解く」へ|AIヘルスの新潮流とApple Watchの遅れ

  2. スマートウォッチの磁石はペースメーカーに影響する? FDAが推奨する「15cm離す」対策

  3. 次世代Galaxy Watchに新AIヘルス機能|Samsung Healthが大幅アップデート、6月8日より先行配信

  4. Mibroが最大37%オフの「2026 初夏の大感謝祭セール」を実施中|6月10日まで、GS ExplorerやA3が対象

  5. 【海外リーク】Galaxy Watch 9/Watch Ultra 2が3C認証に登場|充電速度は前モデルと同じ10Wか

  6. スマートウォッチのお手入れ・消毒・夏ケア完全まとめ|清潔に長く使うコツを総まとめ

  7. Apple Watchは敏感肌・金属アレルギーでも使える? 素材・装着・お手入れの注意点まとめ

  8. 公式が教えるApple Watchのお手入れ方法|本体・バンドの素材別ケアを徹底解説

  9. 【海外リーク】Beatsの新型ヘッドホンが登場間近か|ラミン・ヤマルが2色目をInstagramで公開

  10. スマートウォッチのバンドは細菌だらけ? 95%が汚染という研究結果と、正しい消毒法【素材別ガイド】