ロレックスやオメガをも上回ったアップルの腕時計革命
Apple Watchは、2015年に初代モデルが登場して以来、健康・通知・決済・ナビなど多機能性を武器に世界中で人気を博しています。そして実はこの製品、**スイスの高級時計ブランドを含めた「世界の全時計ブランドの中で、最も多く売れている」**年があることをご存じでしょうか?
「Appleはテック企業であって時計メーカーではない」——そんな先入観を覆す驚きの実態を、ここで詳しく見ていきましょう。
世界で最も売れている「時計」はApple Watch
Apple Watchが“時計業界でNo.1”と話題になったのは、2020年。調査会社Strategy Analyticsの発表によると、2020年のApple Watchの出荷台数はおよそ3,110万本で、スイス全体の時計産業の出荷数(2,110万本)を上回ったと報告されました。
しかもこれは、「ロレックス」「オメガ」「タグ・ホイヤー」などの全スイスブランドの合計値と比べての話。つまり、Appleは“ひとつのブランド”でありながら、国全体の時計産業を超えるという異次元の存在となったのです。
スマートウォッチ=「時計」として認識される時代へ
この現象の背景には、時計の役割が「時刻を知る道具」から「健康を守るウェアラブルデバイス」へと変化したことがあります。
Apple Watchは、
・心拍・睡眠・酸素飽和度などの健康トラッキング機能
・LINEやメール、地図、音楽などの通知と連携機能
・Suicaやクレカ決済ができるApple Pay
など、従来の時計にはない多彩な機能を持っています。
また、AppleのエコシステムとiPhoneユーザーの母数の多さが追い風となり、時計市場に新たな価値を提供し続けているのです。
高級ブランドの地位は揺るがないが…
もちろん、ロレックスやオメガなどのスイス高級時計は、資産性や職人技、美術品としての価値において別格の存在です。Apple Watchがその「文化」を脅かすことはありません。
しかしながら、「日常的に身につける時計」という観点では、“便利さ”“つながり”“健康サポート”を重視するユーザーがApple Watchに流れていることも事実です。
今後はヘルスケア企業としての地位も拡大?
Apple CEOのティム・クック氏はかつて次のように語っています。
・「Appleが将来、最も大きな貢献をした分野として記憶されるのは“ヘルスケア”だろう」
実際にApple Watchは、心電図(ECG)機能や転倒検出、体温測定などを搭載し、病気の早期発見や救命事例を多数生んでいます。今後は糖尿病や血圧測定などへの対応も期待されており、「時計を超えた存在」になりつつあるのです。
まとめ:Apple Watchは「時計業界の黒船」かもしれない
時計業界において、Apple Watchは明らかに革命的な存在です。
高級時計の文化とは異なるベクトルで、**人々の暮らしと健康に寄り添う“新しい時計の形”**を提案し、巨大なマーケットを築き上げました。
Apple Watchは、もはや「iPhoneの周辺機器」ではなく、**“時代を象徴する時計そのもの”**として、今日も多くの人々の腕元で時を刻んでいるのです。
なお、Apple Watchの魅力については、「高級時計のマウント合戦から解放されるツールとしても支持されている」という視点もあります。現役の経営者によるリアルな証言を紹介したこちらの記事もぜひご覧ください。
現役社長が証言! Apple Watchには「高級時計のマウント合戦から逃がれられる」という魅力もあった!
●執筆者:スマートウォッチライフ編集部
日本初のスマートウォッチのウェブメディア。編集部には50本以上のスマートウォッチがあり、スマートウォッチ・Apple Watchの選び方や入門者向けの記事を多く配信しています。日本唯一のスマートウォッチ専門ムック本『SmartWatchLife特別編集 最新スマートウォッチ完全ガイド』(コスミック出版)を出版したほか、編集長はスマートウォッチ専門家としてテレビ朝日「グッド!モーニング」や雑誌『anan』(マガジンハウス)にも出演。You Tube「スマートウォッチライフ」(チャンネル登録者7000人程度)でも各種レビューを行っています!
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