Amazonで家電やガジェットを探していると、「聞いたことのないブランド名」の製品が大量に並んでいるのを見たことはありませんか?
しかも検索しても公式サイトが見当たらない、運営会社がわからない……ということも珍しくありません。
実はその多くは、いわゆるOEM(相手先ブランド製造)やホワイトラベル製品と呼ばれるタイプのもの。
つまり同じ工場で作られた製品を、複数の出品者がそれぞれ別ブランドとして販売しているケースが非常に多いのです。
OEM/ホワイトラベル製品とは?

OEMとは「Original Equipment Manufacturer」の略で、簡単に言えば製造だけを請け負う企業のこと。
販売する企業(ブランド)は別に存在し、同じ製品を違う名前で売ることが可能になります。
一方「ホワイトラベル」とは、既にある完成品にブランドロゴだけを付けて販売するスタイルのこと。
こちらも中身は同じ製品で、見た目やパッケージだけを変えたものが多く見られます。
Amazonなどの大手通販サイトでは、こうしたOEM/ホワイトラベル製品が非常に増えており、特に中国・深セン周辺のメーカーが多数のブランドを同時に展開しているのが実情です。
なぜ“謎ブランド”が生まれるのか
理由はシンプルで、参入コストが低く、Amazonの集客力が非常に高いためです。
いまや小規模事業者や個人でも、OEM製品を仕入れてブランド名をつければ「家電ブランド」として販売が可能です。
そのため、以下のような状況が起こります。
・同じ製品が複数ブランド名で販売されている
・外箱やロゴは違うが、説明書やパーツの形状が完全に一致
・販売者が実体のない「合同会社○○」や海外住所になっている
・保証やサポート対応が曖昧
これらはまさにOEM製品の典型例です。
スマートウォッチにも多い「OEMブランド」

この傾向は、特にスマートウォッチ市場で顕著です。
Amazonで「スマートウォッチ」と検索すると、HUAWEIやAmazfitなどの有名ブランドに混じって、
公式サイトも企業情報も確認できない格安ブランドが数多く表示されます。
例えば、製品の説明文や画像が似通っていたり、アプリが同じ「GloryFit」「FitCloudPro」「DaFit」などを使っている場合、
中身の基板やソフトウェアが共通のOEM製品である可能性が非常に高いです。
これらの製品の中には、実際に品質が悪くないものもありますが、アップデート対応やアフターサービスの面で不安が残ることも。
1〜2年後にアプリが配信停止になってしまう、といったケースもありました。
購入時に気をつけるポイント
こうしたOEM/ホワイトラベル製品を購入する際は、以下の点をチェックしましょう。
・販売者情報:実在する企業かどうか、住所やサポート体制が明記されているか。
・公式サイトやブランドHPの有無:存在しない場合はサポートを受けられない可能性も。
・レビューの信頼性:同一文面の口コミが多い場合は注意。
・使用アプリの運営元:スマートウォッチの場合、アプリの開発者が海外企業ならデータ連携や個人情報面のリスクも確認を。
信頼できるブランドを見極めるには
家電やスマートウォッチを安心して選びたいなら、やはりブランドの実体が明確な製品を選ぶのが基本です。
・公式サイト・サポート窓口が日本語で用意されている
・Amazon上で「メーカー公式直販」または「正規代理店」表記がある
・アプリやファームウェアの更新履歴が定期的にある
・保証期間が明記されている
こうした要素を満たしていれば、万が一トラブルが起きても安心です。
まとめ:安さの裏にある構造を理解しよう

Amazonで見かける“謎ブランド”家電の多くは、実は同じ工場で作られたOEM製品。
「安い」理由には、生産コストの効率化やブランド維持コストを省いた構造があります。
一方で、アフターサポートや品質のバラつきといったリスクも伴います。
家電やスマートウォッチを選ぶときは、見た目や価格だけでなく、ブランドの実体やサポートの有無も含めてチェックすることが大切です。
信頼性を重視するなら、HUAWEI、Amazfit、GARMIN、Appleなどの実績あるブランドを選ぶのが安心です。
詳しくは、当サイトのブランド別ガイドも参考にしてください。
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