睡眠・回復・体温・心拍変動(HRV)といった“身体の深部データ”を計測できることで注目されるスマートリング。中でも「Oura Ring(オーラリング)」は、アメリカではすでにプロスポーツ界の標準ツールになりつつあります。
最近では日本のプロ野球でも、埼玉西武ライオンズの山田陽翔投手がコンディション管理のためにオーラリングを着用していたことが報じられ、国内でも注目が高まりつつあります。
【Source】西武・山田陽翔 今季最大の「想定外」中継ぎで飛躍した高卒3年目右腕/陰のチームMVP | 野球コラム – 週刊ベースボールONLINE
アメリカ・欧州では「着用が当たり前」? 具体的な導入事例

アメリカを中心とした海外のプロスポーツ界では、スマートリングの導入はもはや珍しいものではなく、“インフラ”に近いレベルまで浸透しています。 個人がガジェット好きで使っているというレベルを超え、リーグやチーム全体で公式採用されるケースが目立ちます。
NBA(バスケットボール):リーグ全体への一斉配布が転換点

スマートリングがスポーツ界で爆発的に普及したきっかけの一つが、NBAです。 2020年、コロナ禍での「バブル(隔離地域)」開催時、NBAは選手とスタッフ全員に2,000個以上のOura Ringを配布しました。
これは当初、体温変化や呼吸数からウイルスの感染兆候を早期発見する目的でしたが、選手たちは自身の睡眠スコアや回復度(リカバリー)が数値化される有用性に気づき、パンデミック後も継続して愛用するスター選手が続出しました。 現在では、試合数の多さと移動の負担から身体を守るための「必須装備」として定着しています。
MLB(メジャーリーグ):コンディション管理の公式ツールへ
MLBでも、投手・野手ともに利用者が非常に多いことで知られます。 特に注目すべきは、MLBがOura社と提携し、「睡眠と疲労回復の管理」を公式に推奨している点です。 1シーズン162試合という過密日程を戦うメジャーリーガーにとって、睡眠不足は怪我に直結します。「登板間隔の調整」や「遠征時の時差ボケ対策」に、リングから得られる客観的なデータが活用されています。
サッカー(欧州リーグ・代表チーム):イングランド代表も採用
アメリカだけでなく、欧州サッカー界でも導入が進んでいます。 記憶に新しいのが、EURO 2024(欧州選手権)におけるイングランド代表チームです。ガレス・サウスゲート監督(当時)や主要選手たちがこぞってスマートリングを着用している姿が報じられ、話題となりました。 フィジカルコンタクトが激しいサッカーでは、試合中に腕時計型デバイスを着用することはできませんが、指輪型であれば就寝時やリカバリー時に違和感なく装着できるため、「24時間のコンディション管理」として最適解とされています。
F1(モータースポーツ):0.1秒を削るための睡眠管理
世界最高峰のモータースポーツ、F1の世界でも活用されています。 例えば「レッドブル・レーシング」はOura社とパートナーシップを結んでおり、ドライバーやピットクルーの体調管理に導入しています。 世界中を転戦し、激しい時差とプレッシャーの中で戦うF1チームにとって、「時差ボケからの回復」と「集中力の維持」はマシンの性能と同じくらい重要視されているのです。
なぜ海外スポーツ界ではスマートリングが“標準”なのか?

これほどまでに海外で普及している背景には、以下の明確な理由があります。
1. 「データ分析文化」の徹底 海外スポーツ、特に米国では「計測できないものは改善できない」という考えが根付いています。睡眠や疲労といった曖昧な感覚を数値化することは、トレーニングの一部とみなされます。
2. 巨額の契約金とリスク管理 数十億、数百億円という契約金が動くプロ選手にとって、怪我による離脱は最大のリスクです。スマートリングで「オーバートレーニングの兆候」を事前に察知することは、選手にとっても球団にとっても重要な投資となります。
3. 「腕時計型」への疲れ 多くのアスリートは、練習中に大型のGPSウォッチを装着しています。そのため、オフの時間や就寝時まで大きな時計をつけたくないというニーズがあり、「指輪型ならつけていられる」という心理的ハードルの低さが普及を後押ししました。
日本では誰が使っている? 一般層にも広がり始めた波

日本でも、海外のトレンドに敏感な層から着実に利用者が増えています。 スポーツ界では、今回の西武・山田陽翔投手のように、自身のコンディションを客観視するために導入する「意識の高い若手選手」が出てきています。
また、一般層でも以下のユーザーを中心に普及が進んでいます。
・ビジネスエグゼクティブ:パフォーマンス維持のため、睡眠の質を最優先する層
・IT・スタートアップ界隈:海外のテックトレンドとして早期に取り入れた層
・医療・ヘルスケア従事者:自身の健康管理に加え、患者への指導データとして活用
・健康志向の一般ユーザー:ダイエットやアンチエイジングの一環として
ここ数年で国内メーカーからもスマートリングが発売され、家電量販店でも見かけるようになったことで、普及スピードは加速しています。
日本でもスマートリングが“スタンダード”になる未来
今回、プロ野球選手の着用例が公に紹介されたことは、国内普及が大きく進むきっかけになり得ます。
スマートリングは、
・睡眠の質の把握
・体温変化による体調予測
・疲労指数・回復指数の可視化
・ストレス状態の把握
といったデータを“手首より正確に・睡眠の邪魔をせず”取得できる機能を持っており、スポーツ界から一般層まで広がる素地があります。
アメリカのトップアスリートたちが証明した「回復(リカバリー)こそが最強の強化策である」という認識が広まれば、日本でも「アスリートやビジネスパーソンの必須ツール」になる未来は、決して遠くないでしょう。
まとめ
アメリカや欧州では、NBA、MLB、サッカー代表チームなど、トップオブトップの現場ですでに“インフラ”となっているスマートリング。 日本のプロ野球選手による着用事例は、その波が確実に国内にも届いている証拠と言えます。
自身のパフォーマンスを最大化したいと願うすべての人にとって、スマートリングは強力なパートナーとなるはずです。
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