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Apple、Apple Intelligence活用の新世代Siri「Siri AI」を発表。Apple Watch Series 9/Ultra 2/SE 3以降も対応

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公開日:

Apple Vision Pro、MacBook、iPad、iPhone 17 Pro、Apple WatchなどApple製品全体にわたって展開される新世代Siri、Siri AIのキービジュアル

Appleは2026年6月8日(日本時間)、Apple Intelligenceを活用したまったく新しいバージョンのSiriとして「Siri AI」を発表しました。新しいSiri AIは、パーソナルコンテキストの理解・幅広い世界中の知見・オンスクリーン認識を備え、いままでよりはるかに有能で会話能力が向上したアシスタントとして位置づけられています。

iPhoneだけでなく、iPad・Mac・Apple Watch・Apple Vision ProなどApple製品ファミリー全体に深く組み込まれ、専用Siriアプリでの会話履歴の同期、ビジュアルインテリジェンスのiPad・Mac・Vision Pro拡張、システム全体で使える作文ツールなど、生活と仕事のかなり広い範囲をサポートする内容になっています。

本記事ではAppleの公式プレスリリースをもとに、Siri AIで何ができるようになるのか、Apple Watchユーザーや日本ユーザーにとっての影響、提供時期・対応モデルまで読者目線で整理してお伝えします。

Apple Intelligenceで生まれ変わったSiri、「Siri AI」とは

Siri AIは、次世代のApple Intelligenceを活用して、Siriを根本から再設計した新世代のアシスタントです。Appleのソフトウェアエンジニアリング担当シニアバイスプレジデント、クレイグ・フェデリギ氏は次のように述べています。

「ユーザーが情報を見つけたり、一日を通してタスクをこなしたりするのに役立つようデザインされた、有能さと会話能力が劇的に向上したアシスタントであるSiri AIを発表できることを大変嬉しく思います。これにより、幅広い世界中の知見にアクセスし、ほぼすべてのトピックについて最新の回答を得られるだけでなく、オンスクリーン認識やパーソナルコンテキストの理解を備え、Siri AIはユーザーがこれまで以上に自然にアプリ間でアクションを実行できるよう手助けします」

Siri AIは、より詳細で関連性の高い回答や、自然な会話のやり取りを実現するとともに、Apple製品ファミリー全体に深く組み込まれた共通体験を目指しているのが特徴です。WWDC直前にはAppleがAI向けの専用サブドメインを取得した動きも観測されていました。背景はこちら:Appleが「genai.apple.com」サブドメインを新規登録|WWDC 2026でのAI大刷新を予感させる動き

パーソナルコンテキストの理解で、メッセージ・写真・メールから必要なものを取り出す

iPhone 17 Proのメッセージ・写真などからユーザーに必要なものを提示するSiri AIのパーソナルコンテキスト理解

新しいSiri AIは、Apple Intelligenceを基盤に「パーソナルコンテキストの理解」を活用して、メッセージ・Eメール・写真などからユーザーがその時に必要なものを見つけることに役立ちます。

たとえば次のような頼みごとが自然な日本語の会話で可能になります(例はAppleの説明をもとにしたイメージ)。

・友人がメッセージで教えてくれたおすすめのレストランを探してもらう
・過去のEメールからホテルの予約番号を見つけてもらう
・家族や友人との最近の旅行の写真を表示してもらう

また、デベロッパがSpotlightと統合することで、パーソナルコンテキストの理解を他社製アプリにも拡張できるようになります。あわせて、システム全体で使えるアプリ内アクションが充実し、Siri AIで一からEメールを書いたり、複数の写真をまとめて編集・共有するといった、アプリをまたいだタスクも実行できます。

幅広い世界知見でウェブから最新情報を取得、Dynamic Islandからも会話を開始

iPhone 17 ProのDynamic Islandから下にスワイプしてSiri AIに質問し、ウェブ知見を含む詳しい回答を得ているユーザー

Siri AIは「幅広い世界中の知見」を備え、ウェブから最新情報を取得して、ほぼすべてのトピックに関する回答を生成できます。たとえば「次の日食はいつどこで見られるか」「特定のミュージシャンがいつ地元に来演するか」といった質問にも答えられるよう設計されています。回答は単発で終わらず、リッチな会話として補足の質問をして深掘りすることもできます。

iPhoneでは、「Hey Siri」と話しかける呼び出し方やサイドボタン長押しに加え、Dynamic Islandから下にスワイプするだけで会話を開始できる新しい呼び出し方も追加されています。詳しい回答を得たいときに、画面上部から自然にSiri AIを呼び出せる導線です。

iPad・MacのSpotlightに統合、Apple Vision Proでは空間に配置

MacのSpotlightに組み込まれたSiri AIが質問に回答している画面

iPadとMacでは、Siri AIがSpotlightに組み込まれるのが大きな変化です。ユーザーは普段使いの検索バー感覚で、ほぼすべての質問への回答を引き出せるようになります。さらにシステム全体のコンテキストメニューにも統合され、画面上の画像・ファイル・テキストを「control」キーを押しながらクリックすると、そのまま選択した内容についてSiriに質問できます。

Apple Vision Proでは、空間コンピューティングを活用して、3DビジュアライゼーションのSiriを空間内の好きな場所に配置できるようになります。ユーザーはSiriを見つめて話し始めるだけで会話を開始できる、Vision Proらしい呼び出し方が用意されています。

Apple Watchユーザーは手首から直接Siri AIを呼び出せる

外出時に頼りになるApple Watchでも、手首から直接Siri AIとの会話を始められます。さらに、ユーザーが直近の会話を続けられるように、新しいスマートスタックの提案を自動的に表示する仕組みも導入されます。「さっきiPhoneでSiriに頼んだ続きを、Apple Watchでサクッと続ける」といった使い方が想定できます。

CarPlayやAirPodsでもSiri AIを利用でき、運転中・移動中など声でしか操作できない場面でもSiri AIに頼れるシーンが広がります。ちなみにApple Watch単体でローカルLLMを動かす実験も一般ユーザーのあいだで既に登場しており、腕時計の中のAIの可能性に興味のある方はこちらの記事もおすすめです:Apple Watch Series 11単体でローカルLLMとの日本語会話に成功!個人開発者が挑んだ「腕時計の中のAI」検証記録

パワフルな新アーキテクチャとプライベートクラウドコンピューティング

プライベートクラウドコンピューティングと次世代Apple Foundation Modelで構成されるSiri AIの新アーキテクチャ図

Siri AIは、デバイス上で動作する次世代のApple Foundation Modelと、サーバ側のプライベートクラウドコンピューティングを組み合わせた新しいアーキテクチャの上に構築されています。プライベートクラウドコンピューティングがリクエストを処理している間、ユーザーの個人データはAppleにもほかの誰にも保存・アクセスされないとAppleは説明しています。さらに、外部の専門家がこのプライバシーに関する約束が守られているかを継続的に検証できる仕組みも用意されています。

あわせて、Siri AIは「システムオーケストレーター」を使い、すべてをデバイス上で処理するSpotlightインデックスやApp Toolboxなどのコアテクノロジーを活用することで、ユーザーが自分のデータを常に管理できる設計になっています。Appleは「パワフルな新機能と比類のないプライバシー保護により、Siriは世界で最もプライバシーを重視したデジタルアシスタントであり続ける」と強調しています。

音声入力と音声出力もアップデート、表現力と精度が向上

Appleのこれまでで最も先進的なオンデバイスモデルに対応する製品では、Siri AIはさらに表現力豊かな音声を提供し、システム全体の音声入力の精度も大きく向上しています。Siriの音声の表現力やペースは、ユーザー自身が自分の好みに合わせてカスタマイズできるようになります。

音声入力面では、ユーザーが話している内容をより正確に、洗練されたテキストとして取り込めるようになり、英語の場合は大文字や句読点・書式まで自動処理されます。発話の理解力が上がったことで、自然に話しても意図したとおりに文字起こしされる、と説明されています。

会話の履歴を確認できる新しい専用Siriアプリ

iPhone 17 Proに搭載された新しい専用Siriアプリで、製品間で同期される会話の履歴を確認している画面

過去にSiriと交わした会話を見返したり、新しい会話を始めたいときに使える、まったく新しい専用のSiriアプリも登場します。SiriアプリはiCloudを通じて、プライバシーを保護しながら会話の履歴をユーザーの製品間で同期します。

たとえばMacでSiriと始めた会話を、移動中にiPhoneやApple Watchで続け、家ではApple Vision Proで仕上げる、といった製品をまたいだ自然な会話の継続が可能になります。これまで「Siriに何をどう頼んだか分からなくなる」という状況が減り、ナレッジとしてSiriとの対話を残せるのが大きな変化です。

ビジュアルインテリジェンスがiPhoneのカメラアプリやiPad・Mac・Vision Proに拡張

iPhoneのカメラアプリにSiri AIのマルチモーダル機能が組み込まれ、目の前にあるものに関する質問に回答するSiriモードの画面

Siri AIには画像を理解するマルチモーダル機能が備わり、ビジュアルコンテンツに関する質問にも答えられるようになります。iPhoneのカメラアプリには、まったく新しい「Siriモード」が組み込まれ、シャッターボタンをタップしてSiriに自分の見ているものを見せるだけで、役立つ回答が得られます。カメラアプリのSiriモードでは、Apple Cashを使って友人と会計を割り勘にしたり、料理の栄養に関する情報を取得する、といった新しいアクションも提供されます。

iPadではビジュアルインテリジェンスがスクリーンショット体験に直接組み込まれ、Macでは専用キーボードショートカットでSiriに対象を選択しタイプ入力で質問できるようになります。Apple Vision Proでも、アプリウインドウ内のコンテンツから周囲にある物体まで、見つめるだけでSiriに質問できる仕組みに拡張されます。

ほぼすべての場所で使えるSiri AIの作文ツール

iPadでSiri AIが文章をより良くするためのヒントや提案を提示している画面

Siri AIにはこれまで以上にパワフルな作文ツールが組み込まれ、ほぼすべての文章を書く場面で活用できるようになります。ユーザーは必要な内容を説明するだけで、Siriが一から下書きを作成。内容を修正したいときは、どのように変えたいかを説明すれば、Siriがすばやく更新してくれます。

メールやメッセージでは、Siriは普段使っている句読点やトーン、受信者ごとのコミュニケーションスタイルを反映できます。たとえばマネージャー宛の短い箇条書きスタイルなど、相手別の書き分けをそのまま再現する設計です。あわせて、書いた文章をより良くするヒントや提案も提供され、システム全体(多くの他社製アプリを含む)で、入力中の自動校正も働きます。

対応モデルと提供時期、日本での提供は?

新しいSiri AIの機能は、本日(2026年6月8日)よりApple Developer Programを通じて、iOS 27・iPadOS 27・macOS 27・visionOS 27でデベロッパ向けにテスト提供が開始されます。watchOS 27でのSiri AIは、今後のwatchOS 27ベータ版でデベロッパ向けに提供される予定です。

一般ユーザーへの提供は、年内に対応デバイスを英語に設定しているユーザーからベータ版として開始される予定で、Appleは対応言語を順次広げていくと説明しています。Apple Intelligence自体は日本語を含む16言語に対応しており、Siri AIの日本語ベータ提供開始時期は今後のアップデートを待つ形になります。

対応デバイスは以下のとおりです。

・iPhone 16以降のモデル
・iPhone 15 Pro/iPhone 15 Pro Max
・iPad mini(A17 Pro)
・M1以降を搭載したiPadモデル
・M1以降を搭載したMac
・Apple Vision Pro
Apple Watch Series 9以降、Apple Watch Ultra 2以降、Apple Watch SE 3(Apple Intelligenceを有効にしたペアリング済みiPhoneが近くにあること)

Apple Watch側はSeries 9以降・Ultra 2以降・SE 3が対象で、Apple Intelligenceを有効にしたペアリング済みiPhoneが近くにあることが条件です。手元のApple WatchがどれもSiri AIに対応していない場合でも、対応モデルを使っているユーザーは、外出先でiPhoneを取り出さずに腕からSiri AIに頼める利点が大きくなります。Apple Watch Series 11/Ultra 3/SE 3の違いと選び方は、こちらの比較記事が分かりやすいです:Apple Watch SE 3、Ultra 3、Series 11の違いと選び方を徹底解説!

EUと中国では提供状況に制限あり

EU圏のユーザーは、Mac・Apple Watch・Apple Vision Proについては対応言語に設定すればSiri AIにアクセスできますが、iPhone(iOS)とiPad(iPadOS)では初期の提供状況としてSiri AIを利用できないとされています。Appleはユーザーのプライバシーとセキュリティを保護しながら前進する方法を引き続き模索する、と説明しています。EU域内でのiOS/iPadOSにおけるSiri AI提供延期の経緯については、こちらの別記事で詳しくお伝えしています。

中国では、Apple Intelligenceの新機能とSiri AIは、Appleが規制要件への対応に取り組んでいる間は利用できないとアナウンスされています。

まとめ

新しい「Siri AI」は、これまでの「ちょっと頼みごとができるアシスタント」から、アプリと製品を横断してユーザーの一日をサポートするパーソナルAIへと、大きく踏み込んだアップデートです。パーソナルコンテキストの理解・幅広い世界知見・ビジュアルインテリジェンス・専用アプリ・作文ツールという軸が組み合わさり、iPhoneだけでなくApple WatchやMac、iPad、Apple Vision Proを横断して同じ会話を続けられるのが特徴です。

日本のユーザーは年内ベータ版を英語設定でまず体験できる見込みで、日本語対応の時期は続報待ちとなります。Apple Watch Series 9以降・Ultra 2以降・SE 3を使っているユーザーは、Siri AI到来後の「腕から呼べるAI」の使い勝手がどう変わるか、いまから楽しみにしておきたいニュースです。

Source: Apple Newsroom

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Siri AIのEU地域での扱いはEU域内ではiOS 27とiPadOS 27に「Siri AI」の提供を延期する発表記事でフォローしています。同タイミングで発表されたApple、App Storeに新機能を一挙発表(リッチアセット・グループ購入・許容時間機能対応)Apple、子どもの安全の新機能をプレビュー(お子様用アカウント・許容時間・再設計スクリーンタイム)も合わせて押さえておきたいトピックです。

Apple Intelligenceがアクセシビリティでどう活きるかはApple Intelligenceを活用した新アクセシビリティ機能の発表記事が参考になります。Siri AI対応のApple Watchを選ぶ際はApple Watch SE 3/Ultra 3/Series 11の違いと選び方を徹底解説も合わせてどうぞ。

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【WWDC 2026】Apple Watchで読み解くWWDC26|8本のプレスリリースを一気にチェック

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