サムスンがWear OSを使わないスマートウォッチを開発中か? コードに現れた「Galaxy Aero」とRTOSの意味【海外ニュース】

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青い立体的なSamsungのロゴ。サムスンのウェアラブル新製品に関するニュースのイメージ

サムスンが、Wear OSを使わないスマートウォッチを開発しているかもしれません。社内での呼び名は「Galaxy Aero」。Galaxy Wearableアプリのコードの中に、その存在をうかがわせる記述が見つかったと海外メディアが伝えています。

Galaxy WatchといえばWear OSというのが、ここ数年の常識でした。そこにあえて別のOSを積んだ「時計」を用意するとしたら、狙いはどこにあるのか。現時点で判明していることと、そこから読み取れる可能性を整理します。

コードに現れた「galaxy_rtos_watch」という一行

発端はSamMobileの報道です。同メディアは、スマートウォッチやイヤホンを管理するGalaxy Wearableアプリのコードベースの中に、未発表のウェアラブルへの参照を見つけたと伝えています。

見つかったのは「galaxy_rtos_watch」という文字列で、端末は「Samsung Galaxy Aero」というコードネームで記載されていたとのこと。たった一行ですが、ここから読み取れることが2つあります。

ひとつは「watch」と書かれていること。サムスンは自社サイトでGalaxy Fitを「スマートフィットネスバンド」と表記しており、ウォッチとバンドを言葉のうえで使い分けています。PhoneArenaはこの点を指摘したうえで、「単に次期Galaxy Fit 4を指しているだけではないか」という見方にも触れています。SamMobileは、画面を持つ機器としてウォッチと呼ばれている、という解釈を取っています。ただし画面が円形なのか、長方形なのか、正方形なのかは分かっていません

もうひとつが「rtos」の部分です。ここが今回いちばん面白いところになります。

Wear OSではなく「RTOS」。何が変わるのか

RTOSはリアルタイムオペレーティングシステムの略で、Galaxy Fitのような低価格帯のウェアラブルで使われてきたOSです。Wear OSのようにアプリを自由に追加していく方向ではなく、決められた処理を軽く確実に回すことに向いています。

黒い背景に白いSamsungのロゴ。サムスンのウェアラブル戦略に関するニュースのイメージ

スマートウォッチの世界では、この「Wear OSか、独自の軽量OSか」という分岐がここ数年で何度も繰り返されてきました。FOSSILの完全撤退、CASIOやSUUNTOの独自OS化といったWear OSの盛衰を追うと、軽量OSを選ぶ理由がバッテリーとコストに集中していることが見えてきます。

つまりGalaxy Aeroの話は、単に「安いモデルが増える」という話ではなく、サムスンがWear OS一本槍をやめる可能性を示唆している、という点で意味があります。ただし、これはあくまでコード上の記述から推測されている段階の話です。

バッテリーは「40時間」から「1週間」へ?

RTOSを積むと何が変わるのか。もっとも分かりやすいのが電池持ちです。

Android Headlinesは、RTOS搭載のウォッチは処理性能の高くない部品を使うぶん充電の間隔が長くなり、1週間程度もつことが珍しくないと指摘しています。比較対象として挙げられているのが7月に国内発売されたGalaxy Watch9で、こちらの公称は最大40時間。同記事はAmazfitのモデルを、1週間級の電池持ちが実現できている例として挙げています。

比較 OS 電池持ちの目安
Galaxy Watch9(発売済み) Wear OS 公称 最大40時間
Galaxy Aero(噂) RTOSとみられる 1週間程度と推測

毎晩の充電から解放されるかどうかは、睡眠計測を続けたい人にとって決定的な差になります。「高機能だが2日で切れる」より「機能は絞られるが1週間もつ」ほうが合う人は確実にいます。

狙いはGalaxy Fit 4とGalaxy Watch FEのあいだか

Samsung Galaxy Fit3

Samsung Galaxy Fit3

価格帯についてもSamMobileは踏み込んでいます。同メディアの見立てでは、Galaxy AeroはGalaxy Fit 4より上、Galaxy Watch FEより下に位置するとのこと。つまり、フィットネスバンドとスマートウォッチのあいだにある空白地帯です。

この価格帯に置くのであれば、加速度センサー・ジャイロセンサー・心拍センサーといった一般的なスマートウォッチのセンサーは搭載されるだろう、というのがSamMobileの読みです。バンドより多機能で、ウォッチより安い。そういう性格の製品になります。

国内で見ても、この帯は激戦区です。毎月の新作まとめを見ても、1万円前後から2万円台のミドル〜エントリー機は各社が力を入れている領域で、サムスンがここに正面から製品を置いてくるなら、選択肢の並びは変わります。

値上げが続く局面での「安い選択肢」という読み筋

Android Headlinesは、この動きを市場にとって歓迎すべきものだと評価しています。理由は価格の上昇圧力です。メモリやストレージの価格上昇を背景に、スマートフォンもスマートウォッチも値上がりが続いており、そのタイミングで安い選択肢が増えることには意味がある、という見方になります。

この指摘は日本の読者にも他人事ではありません。クアルコムが9月1日から値上げに踏み切る件のように、部品側の値上げがじわじわと製品価格に効いてくる流れは続いています。同記事は「新しいスマートウォッチを買おうとしている人は、この未発表モデルが自分に合うかどうかを見てから決めてもいい」とも書いています。

名前は変わる可能性大。同時にイヤホンの正式名称も判明

注意しておきたいのは、「Galaxy Aero」はあくまで社内のコードネームである可能性が高い点です。SamMobileも、最終的に別の名前で発売される可能性があると明記しています。そもそも製品化されるかどうかも確定していません。

なお同じ報道の中で、クリップ型のイヤホンについて名称の続報が出ています。これまで「Galaxy Buds Able」として伝えられてきたモデルは、「Galaxy Buds On」という名称になるとSamMobileは伝えています。SWLでもサムスン初のオープンイヤー型イヤホンの名称が「Galaxy Able」と噂された段階でお伝えしていましたが、呼び名は流動的な状況が続いているようです。

現時点でわかっていること

項目 内容 確度
コードネーム Samsung Galaxy Aero コード内の記載
発見場所 Galaxy Wearableアプリのコードベース「galaxy_rtos_watch」 コード内の記載
OS Wear OSではなくRTOSとみられる 文字列からの推測
形状 画面はあるとみられるが、円形・長方形・正方形かは不明 不明
価格帯 Galaxy Fit 4より上、Galaxy Watch FEより下 報道の見立て
センサー 加速度・ジャイロ・心拍などを搭載か 価格帯からの推測
電池持ち 1週間程度か(Galaxy Watch9は公称最大40時間) RTOS機の一般論からの推測
製品名・発売 いずれも未確定。製品化されない可能性もある 未確定

まとめ

Galaxy Wearableアプリのコードに残された一行から、Wear OSを使わないサムスンのスマートウォッチの存在が浮かび上がりました。現時点では、コードネームがGalaxy Aeroであること、RTOSとみられること、Galaxy Fit 4とGalaxy Watch FEのあいだを狙っていそうなことまでが手がかりです。

スペックも発売時期も、そもそも製品化されるかどうかも分かっていません。ただ、「1週間もつ、手ごろなGalaxy Watch」という像が仮に実現するなら、毎晩の充電が面倒でスマートウォッチをやめてしまった人にとっては十分な理由になります。リーク段階の情報として、続報を待ちたいところです。

なお、この種のコード発掘やリーク画像の扱い方については、モトローラ初の「Watch Ultra」のリークを検証した記事でも触れています。確度の見極め方の参考にどうぞ。

Source: SamMobilePhoneArenaAndroid Headlines

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