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スマートリングを検討していると、たいてい最後に2つの不満が残ります。ひとつは「思ったより太くて指になじまない」こと、もうひとつは「けっきょく充電を忘れて計測が途切れる」ことです。この2つは長いあいだトレードオフの関係にあり、細くすれば電池が持たず、電池を持たせれば太くなる、というのが業界の常識でした。
国産スマートリングブランドのSOXAIが、その常識に正面から挑む新モデル「SOXAI RING X」の予告ページを公開しました。リング幅は5.19mm、バッテリーは最大10日間。2026年9月中旬にKickstarterでクラウドファンディングを公開する予定としており、現時点で購入できるのは製品本体ではなく、100円の「限定価格パス」だけです。
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幅5.19mmで最大10日間。トレードオフを外しにきた
SOXAI RING X の数字は、リング幅5.19mm、最大バッテリー持続時間10日間です。SOXAIはこれを「装着ストレスを減らす小ささ」と「充電の手間を減らす持続時間」の両立と説明しています。
面白いのは、SOXAI自身が公開している比較グラフです。リング幅を横軸、最大バッテリー持続時間を縦軸に取ると、既存のスマートリングは右肩上がりの一直線上に並びます。つまり太いほど長持ちする、という関係です。SOXAI RING X はその線から左上に大きく外れた位置にプロットされています。

SOXAIが掲載している比較表の数字は次のとおりです。
| 製品 | リング幅 | 最大バッテリー持続時間 |
|---|---|---|
| SOXAI RING X | 5.19mm | 10日間 |
| O社スマートリング | 6.09mm | 9日間 |
| SOXAI RING 2 | 6.7mm | 14日間 |
| R社スマートリング | 6.8mm | 14日間 |
自社の現行モデルであるSOXAI RING 2(6.7mm/14日間)と比べると、幅は1.5mmほど細くなる一方で、持続時間は14日間から10日間に短くなります。つまり SOXAI RING X は上位互換ではなく、「細さを優先したうえで、実用に耐える持続時間を残した」モデルという位置づけです。スマートリングは一日中つけっぱなしにする製品なので、この方向のトレードオフを歓迎する人は多いはずです。スマートリング自体、2026年の出荷が前年比53%増と予測されている成長カテゴリで、各社が差別化のポイントを探している段階でもあります。
「世界最小」は何と比べた数字なのか
予告ページには「世界最小のスマートリング」という表現が繰り返し出てきますが、これには注記が付いています。読み飛ばさずに確認しておきたい部分です。
注記によれば、この比較は「バイタルセンシング機能を搭載した連続駆動時間4日以上のスマートリング」を開発する主要スマートリングメーカーの公開情報をもとにしたもので、SOXAI調べ、2026年8月時点の情報とされています。バッテリー持続時間は各社の公称値の最大値でそろえたとも書かれています。
つまり「世界のあらゆる指輪型デバイスの中で最も小さい」という意味ではなく、生体センサーを積み、4日以上動く主要メーカー製スマートリングの中で、リング幅が最も細いという主張です。比較対象を絞っている点と、他社名がO社・R社と伏せられている点は、読む側として押さえておきたいところでしょう。この種の「世界最小」表現は各社が異なる条件で使っており、どの軸で測った数字なのかを確認してから比べるのが安全です。実際、ŌURAも2026年6月に「世界最小」をうたって Oura Ring 5 を発表しています。
測れるのは睡眠・ストレス・活動量。アプリはサブスク不要

計測できる項目として挙げられているのは、睡眠スコア、睡眠ステージ、歩数、ストレスモニターに加え、心拍数、心拍変動(HRV)、血中酸素濃度(SpO2)、睡眠時無呼吸の傾向、クロノタイプなどです。クロノタイプは、朝型か夜型かといった体内時計の傾向を指します。
そして専用アプリはサブスクリプション不要の無料と明記されています。スマートリングは月額課金を前提にするブランドもあるため、購入後に追加費用がかからないことをはっきり書いているのは、比較検討のうえで重要なポイントです。
ただし予告ページには「仕様は開発中のものです」という但し書きがあり、製品画像についても「量産前試作品です。実際の商品とはデザイン・仕様が一部異なる場合がございます」と記されています。現段階の情報は確定値ではない、という前提で見ておく必要があります。SOXAIのリングが実際にどこまで睡眠の変化を捉えるのかは、旅先の睡眠を7週間追いかけた調査のレポートが参考になります。
100円で買えるのは製品ではなく「限定価格で支援できる権利」
ここがいちばん誤解しやすいところです。現在このページで購入できる100円の「限定価格パス」は、製品の予約でも前払いでもありません。クラウドファンディング公開時に、パス保有者だけが通常よりも安い限定価格で支援できる、その権利を買うものです。
SOXAIが公開している注意点を整理すると、次のようになります。
・パス代金100円は返金されず、商品代金にも充当されない
・数量限定で、上限に達し次第、受付を終了する場合がある
・パスがなくても支援自体はできるが、限定価格は使えない
・限定価格がいくらになるかは、クラウドファンディング公開時に発表される
受け取りまでの流れは4ステップです。まず本ページで100円のパスを購入し、2026年9月中旬公開予定のクラウドファンディングを待ちます。公開時に支援手順を含む案内メールが届くので、Kickstarterで支援し、商品の到着を待つという順序になります。なお、お届け時期はクラウドファンディング公開時に発表されるとしており、現時点では明らかにされていません。
Kickstarterは海外のクラウドファンディングサイトなので、支援にはKickstarterのアカウント登録とクレジットカードでの支払いが必要です。サイトの表示は英語ですが、日本語の支援手順ガイドがメールで送られてくるとのこと。もうひとつ見落としやすいのが、Kickstarterのスマートフォンアプリでは限定価格が使えないという点です。必ずブラウザから進む必要があります。
開発から製造、データ管理まで国内で完結
SOXAI RING X は、開発・設計から製造・検査までを国内で実施し、ユーザーのデータも国内サーバーで管理、購入後のサポートも国内で提供する「完全日本製のスマートリング」だと説明されています。健康データを預ける製品だけに、保管場所とサポート窓口が国内で完結しているかどうかを気にする人は少なくありません。国内での実績としては、環境省の「新・湯治」効果測定調査に2年連続で参画していることも公表されています。
SOXAIは累計ユーザー数8万人、スマートリング関連アプリのダウンロード実績で国内1位(2022年1月から2024年12月の国内スマートリング関連アプリの累計ダウンロード数、App StoreとGoogle Play合算、自社調べ)としています。
まとめ
SOXAI RING X は、リング幅5.19mmという細さと最大10日間のバッテリーを両立させたと予告されている、国産スマートリングの新モデルです。細さを最優先しつつ日常使いに足りる持続時間を残した設計で、現行のSOXAI RING 2とは上位下位ではなく性格の違う製品になりそうです。
一方で、価格も発売時期もまだ発表されておらず、仕様や外観も開発中とされています。いま動くとしても、買えるのは100円の「限定価格で支援できる権利」だけで、この100円は返ってきません。クラウドファンディングの公開は2026年9月中旬予定なので、価格と発送時期が出てから判断したい人は、無理にいま動く必要はないでしょう。細いスマートリングを待っていた人にとっては、公開日を待つ価値のある1本になりそうです。
Source: SOXAI「SOXAI RING X | クラウドファンディング限定価格パス」(本文・画像とも。画像は同ページのスクリーンショット)
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