豪州の裁判所がAppleに代替アプリストアの容認を命令|2027年3月から 外部決済の手数料も取れず【海外ニュース】

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Appleロゴの店舗のイメージ画像。Apple Watchは写っていない。

オーストラリアの連邦裁判所は2026年10月22日(現地時間)、Appleに対し、iPhoneで競合のアプリストアやWebからのアプリの直接ダウンロード、代替の決済を2027年3月1日から認めるよう命じました。対象は、Apple Accountの地域がオーストラリアの利用者です。米MacRumorsが伝えています。

同じ日には、Epic Gamesが「Fortnite」をオーストラリアのApp Storeに戻すことも明らかにしました。Appleはこの命令を不服として控訴する方針です。

2025年8月の「市場支配力の濫用」の認定を受けた命令

スマートフォンのホーム画面に並ぶさまざまなアプリのアイコン

今回の命令は、裁判所が2025年8月に、Appleがアプリの配布と決済の方法を制限して市場支配力を濫用したと認めたことを受けたものです。対象はオーストラリアのApple Accountの利用者ですが、Apple Developer Programに参加している開発者は世界中から参加できます。

Appleは、利用者が競合のマーケットプレイスやWebサイトからアプリを探し、ダウンロード、インストール、更新できるようにしなければなりません。その利用に料金を取ったり、邪魔をしたりすることはできません。開発者には、App Storeで配布する場合と実質的に同じ条件で必要なツールを提供し、競合のストアや決済を使った開発者に不利な扱いをすることも禁じられます。

代替決済にはApple決済の併設も取引の報告も求められない

開発者は、App Storeで配布するアプリの中でも、代替の決済を提供したり、ほかの支払い方法へのリンクを置いたりできます。Appleは、代替の決済と並べて自社のアプリ内課金を用意するよう求めることも、その取引を報告させたり監査したりすることもできません。代替の決済で、App Storeより安い価格を付けることも妨げられません。

手数料にも上限がかかります。App Storeの外で配布されたアプリの代替決済やWebでの購入からは、Appleは手数料を取れません。App Storeで配布されるアプリでも、物理的な商品やサービスの支払いと同じ水準の手数料に、デジタル商品の購入でAppleに実際にかかる妥当な費用を足した額までに限られます。

セキュリティの審査は残り削除は危険なときだけ

App Storeの外からダウンロードするアプリも、自動のセキュリティ・プライバシーのスキャンを受け、Appleか認められた第三者による公証(ノータリゼーション)を受ける必要があります。ただしAppleは、インストールに過度な障壁を設けることはできません。代替決済に追加のセキュリティ要件を課す場合も、必要で釣り合いの取れたものに限られ、事前に開発者に理由を説明しなければなりません。

App Storeの外から入れたアプリを削除したり無効にしたりできるのは、有害な内容、実際のセキュリティ上の危険、法律上の要請がある場合に限られます。他社のアプリや代替のアプリストアをiPhoneに最初から入れておくことも禁止できません。一方で、競合のアプリストアをApp Storeで配布する義務はありません。

Fortniteがオーストラリアに戻りAppleは控訴へ

Epic Gamesはロイターに対し、FortniteがオーストラリアのApp Storeに戻ると伝えました。裁判所は、条件を満たすEpicのアプリをApp Storeに戻すことも命じています。Fortniteは2026年5月に世界のApp Storeに戻っていましたが、オーストラリアだけは、Appleの決済の条件をめぐる裁判所の命令を待って見送っていました。

Appleはロイターに、知的財産権とApp Storeの安全を理由に控訴し、命令の執行の停止を求めると説明しています。変更の期限は2027年3月1日のメルボルン時間正午で、Appleが2月1日から15日までに根拠を添えて申請すれば、裁判所の承認を受けて5月3日まで延ばせます。

日本はスマホ法で2025年12月から代替アプリストアを導入

日本では、「スマートフォンにおいて利用される特定ソフトウェアに係る競争の促進に関する法律(スマホソフトウェア競争促進法)」が2025年12月18日に全面施行されています。Appleはこれに合わせて、iOS 26.2から日本で代替のアプリマーケットプレイスでの配布や運営、アプリ内課金以外の決済などを認めました。

ただし、日本でのAppleの条件は、オーストラリアの命令とは違います。Appleの開発者向けの案内によると、日本では代替のマーケットプレイスで配布するアプリのデジタル商品の売上などに5%の手数料がかかり、開発者や運営者はその取引をAppleに報告する必要があります。オーストラリアの命令は、App Storeの外で配布されたアプリの代替決済から手数料を取ることも、取引を報告させることも認めていない点で、日本より踏み込んだ内容です。

まとめ

オーストラリアの連邦裁判所は、Appleに競合のアプリストア、Webからの直接ダウンロード、代替の決済を2027年3月1日から認めるよう命じました。App Storeの外で配布されたアプリの代替決済からは手数料を取れず、取引の報告も求められないなど、日本のスマホ法のもとでのAppleの条件より厳しい内容です。Appleは控訴する方針で、実際にどう変わるかは今後の裁判の行方しだいです。

Source: MacRumors/MacRumors(Fortnite)/Apple Developer

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