ガーミンのVO2 Maxの測り方と表示されないときの条件|屋外ランで10分以上 最大心拍数の70%を保つ

Garminに関するイメージ画像

ガーミンのウォッチは、ランニングやサイクリングの記録からVO2 Max(最大酸素摂取量)を推定して表示します。VO2 Maxは、運動中に体が取り込んで使える酸素の最大量を推定した値で、有酸素能力や心肺持久力の目安として使われています。

この記事では、Garminが公式サイトで公開しているVO2 Maxの技術解説と、2026年9月2日に更新されたサポートページをもとに、ガーミンがVO2 Maxをどう推定しているのかと、推定値が出るための条件、機種ごとに対応しているアクティビティを紹介します。「走ったのにVO2 Maxが表示されない」というときの確認にも使えます。

VO2 MaxはFirstbeat Analyticsのエンジンが走りのデータから推定する

未舗装の道を屋外でジョギングする男性(イメージ)

GarminのウォッチにはFirstbeat Analytics™のエンジンが入っていて、ランニング中のデータから必要なものを選び出し、分析してVO2 Maxを推定します。

もとになるのは、走るペース(外的負荷)と、そのペースを出すために体がどれだけ頑張っているか(内的負荷=運動強度)の関係です。Garminによると、この2つの関係はふつう直線的で安定していて、速く走るほど体はより激しく働く必要があります。

推定に使うのは、走りのなかでフィットネスレベルの評価に役立つ部分だけです。加速や減速、上り坂・下り坂、交差点での停止などは気にしなくてよく、特別なフィットネステストをしなくても、普段どおりに走るだけで推定されます。

推定したVO2 Maxは、これまでのアクティビティの履歴と組み合わせて、次のような情報にも使われます。

・トレーニング効果のフィードバック
・回復時間の推定
・1週間のトレーニング負荷の適切な範囲
・現在のトレーニングステータスの判断

暑さや高地、トレイルでは体の負担を考えに入れて推定する

高温多湿の環境や標高の高い場所では、同じペースを保つのに体がいつもより頑張らなければなりません。Garminによると、最近のGarminデバイスの多くは、対応するスマートフォンとペアリングしていれば、こうした状況を自動で認識し、パフォーマンスデータへの影響を考えに入れます。

これはトレーニングステータスの判断にも関わります。トレーニングステータスの画面は、現在のトレーニング負荷と活動の履歴をもとに、VO2 Maxの変化を読み解いてフィードバックします。暑さや高度による有酸素パフォーマンスの低下や、不整地の影響を考えに入れないと、トレーニングが「非生産的」や「オーバートレーニング」と誤って判断されるおそれがある、とGarminは説明しています。

トレイルランニングは、起伏や地形の変化で余分な力が要ります。そこで一部のGarmin GPSウォッチでは、加速度センサーのデータもFirstbeat Analyticsのエンジンに取り込み、足元の変化をパフォーマンスと体の負荷の分析に入れたうえで、VO2 Maxを推定できるようになっています。

暑さへの順応は毎日さらされて1〜2週間

Garminの解説では、体が暑さに慣れる速さは、主に次の2つで変わります。

・慣れようとしている環境と、ふだんの環境との差(差が大きいほど時間がかかる)
・トレーニングの頻度と時間、新しい環境で屋外にいる時間

順応は、その環境に直接さらされることで進みます。厳しい気候に毎日長い時間さらされると、1〜2週間ほどで必要な適応が得られるという根拠があるとしています。VO2 Maxが高いアスリートはふつう順応が速く、期間が半分ほどに縮まることもあるそうです。

暑さに順応すると起こる体の変化として、Garminは次の4つを挙げています。

・汗をかく働きがよくなる
・皮膚の血流の反応がよくなる
・心血管系が安定する(血圧と心拍出量を保てるようになる)
・体液と電解質のバランスがよくなる

推定に必要な共通の条件は年齢・最大心拍数の設定と心拍データ

Garminのサポートページ(2026年9月2日更新)には、VO2 Maxの推定値が出るための条件がまとめられています。推定値は、Garmin Connectのアカウントと、一部のGarminデバイスで確認できます。

どのアクティビティにも共通する条件は、次の3つです。

・Garmin Connectのユーザープロフィールで、年齢と最大心拍数が正しく設定されている
・アクティビティに、内蔵の光学式心拍計か、対応する胸部心拍計(ハートレートセンサー)で記録した心拍データが入っている
・ほとんどの推定で、必要な時間のあいだ、心拍数が最大心拍数の70%以上に達している

心拍数70%以上を保つ必要がある時間は、アクティビティの種類やデバイスによって変わります。

ランは屋外のGPSで10分以上、サイクリングはパワー計が必要

夕日の差す舗装路を走る2人のランナー(イメージ)

アクティビティごとの条件は次のとおりです。

アクティビティ 主な条件
ラン/トレイルラン/ウルトララン GPSを使って屋外で記録する。アクティビティの時間が10分以上。最大心拍数の70%以上を連続10分以上保つ。対応デバイスでは「パックウェイト」をオフにする
ラン(一部のvívo/Venu/Lily/CIRQA) ランのアクティビティで記録する。アクティビティの時間が15分以上。コネクテッドGPSが必要な場合がある
ウォーク GPSを使って屋外で記録する。アクティビティの時間が10分以上。対応デバイスでは「パックウェイト」をオフにする(一部のvívo/Venu/Lily/CIRQAは15分以上で、コネクテッドGPSが必要な場合がある)
サイクリング アクティビティの時間が20分以上。最大心拍数の70%以上を連続20分以上保つ。対応するパワー計が必要
屋内ローイング fēnix 9シリーズと、パワーメーターを搭載したローイングマシンをペアリングする。アクティビティの時間が20分以上。最大心拍数の70%以上を連続20分以上保つ
ウォーク・ラン(GPSを内蔵していないデバイス) アクティビティの時間が15分以上。速度4km/h以上を保つ。最大心拍数の70%以上を連続15分以上保つ

トレイルランとウルトラランでは、対応デバイスにある「VO2 Max記録」の設定を有効にしないと推定値が出ません。

サイクリングは、対象となるアクティビティのすべてで推定できます。推定値が出ないときは、屋内トレーナーを使うと運動の強さを一定に保ちやすく、推定値を取りやすくなることがある、とGarminはヒントを添えています。

推定できるアクティビティは機種で違い、fēnix 9は屋内ローイングにも対応

どのアクティビティでVO2 Maxを推定できるかは、機種によって違います。サポートページの一覧から、主な機種を抜き出すと次のとおりです(○が対応)。

機種 ラン トレイルラン ウルトララン ウォーク サイクリング
Forerunner 70 ○ ○ ○ - -
Forerunner 170シリーズ ○ ○ ○ - ○
Forerunner 265シリーズ ○ ○ ○ - ○
Forerunner 570 ○ ○ ○ - ○
Forerunner 970 ○ ○ ○ - ○
Venu 4 ○ ○ ○ - ○
Venu X1 ○ ○ ○ - ○
vívoactive 6 ○ ○ - - -
fēnix 8シリーズ ○ ○ ○ - ○
fēnix 9シリーズ ○ ○ ○ - ○
fēnix E ○ ○ ○ - ○
Instinct 3シリーズ ○ ○ ○ - ○
Enduro 3 ○ ○ ○ - ○
Lily 2シリーズ ○ - - ○ -
CIRQA Smart Band ○ - - ○ -

fēnix 9シリーズは、ラン・トレイルラン・ウルトララン・サイクリングに加えて、屋内ローイングでもVO2 Maxを推定できます。Venu 3シリーズやvívoactive 5のように、ランとウォークで推定する機種もあります。

一覧に載っていない機種は、操作マニュアルで「VO2 Max」を検索して対応を確かめるよう、Garminは案内しています。全機種の一覧は、Garminのサポートページ「GarminのVO2 Max(最大酸素摂取量)の要件と対応アクティビティ」で見られます。

他社のアプリで記録したアクティビティは対応サービスのものだけ反映

Garmin以外のサービスで記録したアクティビティは、対応するサードパーティのプラットフォームで記録した対象のアクティビティだけが、VO2 Maxの推定値に反映されます。どのサービスが対象かは、Garminのサポートページ「サードパーティのアクティビティはGarminのトレーニング指標に影響しますか?」で案内されています。

ガーミンでVO2 Maxが表示されないときは、プロフィールの年齢と最大心拍数、心拍データが取れているか、アクティビティの長さと心拍数の高さ、屋外でGPSを使ったかを順に見直すと、原因を絞り込めます。VO2 Maxそのものの意味や、数値の上げ方は、下の記事で紹介しています。

Source: Garmin VO2 Max(ランニングサイエンス)/Garmin サポートセンター

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