検索
  1. スマートウォッチライフTOP
  2. NEWS
  3. スマートウォッチの健康機能は諸刃の剣か。使用でのストレス増加を報告する研究結果も

スマートウォッチの健康機能は諸刃の剣か。使用でのストレス増加を報告する研究結果も

NEWS

公開日: 最終更新日:

スマートウォッチやフィットネストラッカーの健康関連機能は格段に進化しました。

Apple Watch、Fitbit、Oura Ringなど、様々なウェアラブル機器が心拍数の変動を常時モニターし、異常な数値が出たときにユーザー、あるいは医師に警告する機能を備えています。

関連記事:「来年以降のApple Watchは健康関連機能がさらに充実」と米国『The Wall Street Journal』が報道。体温測定機能で発熱の検知も?

いわば腕時計や指輪が健康診断を24時間365日行ってくれるようなもので、それによって人々の健康や生命にもたらせる恩恵は計り知れないほど大きいはずです。しかし、どうやらそれだけではないようです。

こうした機能がユーザーの健康に寄与する以上に、メンタルヘルスに悪影響を与えてしまっているケースが最近いくつか報告されているのです。

1年に12回も不要な救急車を呼んでしまった例

2020年11月に米国のある医学サイトに掲載された論文(*1)では、そうした残念なケースを紹介しています。

ある70歳の女性がスマートウォッチから心拍数の変動に異常値が出たとする通知を受けることに気を病み、1年間に12回も不要な救急車を呼んでしまいました。

実際には彼女の症状は緊急の治療を必要とするものではありませんでした。しかしながら、彼女の心理的状態あるいは認知機能に問題が生じたとして、医師から6回の認知行動療法セッションを受けるように指示されたとのことです。

この女性はそれまではメンタルヘルスに問題はなかったということですから、健康のためにスマートウォッチを使い始めたことが、かえって仇になってしまいました。

論文は最後にこのように述べています(筆者訳)。

「ウェアラブルは患者の健康管理に大きな役割も果たすことができる。しかし、こうした新しい技術を正しく活用するためには、その製品を開発する会社、医療関係者、介護関係者などが積極的に関与しなくてはいけない。高齢者やメンタルヘルスに問題を抱えている患者には特に細心の注意が必要である」

フィットネストラッカー使用者の約半数がストレスを感じている?

もちろん、上に紹介した事例は非常に極端かつ深刻な例です。それほどでもなくても、健康のためにスマートウォッチやフィットネストラッカーを使っているはずの人が、かえって心理的なストレスを増やしてしまうケースも多々あるようです。

1800人以上のフィットネストラッカー利用者を対象にしたあるアンケート(*2)では、フィットネストラッカーのデータが健康的な生活習慣を人々に促進するメリットを認めながらも、その一方で約半数の人がフィットネストラッカーから示されるデータによって不安やプレッシャーを感じたことがあると回答したことを報告しています。

ストレスのレベルを1から10までのスケールで評価してもらうと、その平均値は6.3だったということでした。フィットネストラッカーを使うことの目的が健康になることだとすれば、それが利用者のメンタルヘルスに悪影響を与えてしまっているというのは、少々気がかりな報告です。

「どんな時にストレスを感じますか?」という質問に対して、51.6%がフィットネストラッカーを着用しなかった時、48.5%が運動不足の通知や提案を無視した時、そして38.5%が1日に設定した目標を達成できなかった時、と答えています。

こうしたストレスを感じた利用者の45%がかえってフィットネストラッカーから離れてしまうという現象が起きてしまっているとのことです。

フィットネストラッカーのデータを追うことは楽しく有意義なことですが、あまりそれに捉われてしまうと、今度は本末転倒になる危険があるようです。

フィットネストラッカーにも、「健康のため、使い過ぎに注意しましょう」という注意書きがあるべきなのかもしれませんね。

*1. When smartwatches contribute to health anxiety in patients with atrial fibrillation
https://www.cvdigitalhealthjournal.com/article/S2666-6936(20)30008-6/fulltext  

*2. Fitness Trackers & Overall Health Impact
https://joybird.com/blog/fitness-tracker-health-impact/

執筆者プロフィール 角谷剛(かくたに・ごう)
アメリカ・カリフォルニア在住。米国公認ストレングス・コンディショニング・スペシャリスト(CSCS)、CrossFit Level 1 公認トレーナーの資格を持つほか、現在はカリフォルニア州アーバイン市TVT高校でクロスカントリー走部監督を務める。年に数回、フルマラソンやウルトラマラソンを走る市民ランナーでもある。フルマラソンのベストタイムは3時間26分。公式Facebookはhttps://www.facebook.com/WriterKakutani

あわせて読みたい


意識を失った持ち主に代わってApple Watchが緊急通報。ロサンゼルス近郊で起きた人命救助の例 


スマートウォッチがうつ病の発見・予防にも一定の有効性。海外大学の研究結果  

 はじめての方・記事の探し方に迷った方へ
記事が多くて迷ったら、 記事の探し方ガイド から目的別に読めます。

※本記事のリンクから商品を購入すると、売上の一部が販売プラットフォームより当サイトに還元されることがあります。掲載されている情報は執筆時点の情報になります。
     

関連記事


   

RANKING

  1. 【AmazonスマイルSALE】スマートウォッチが続々値下げ中! 人気ブランドの最新セール情報まとめ(編集部調べ)

  2. これが無料は凄すぎる|筑波大学教授のPython講義資料が本気で役に立つ

  3. Amazon整備済みスマートウォッチ最新在庫まとめ【1月30日】|Apple Watch/Pixel Watch/GARMIN/Galaxy

  4. 1冊1万円級の専門書が無料|Springer Openで始めるPython・AI学習のススメ

  5. Keychron新生活セール2026開催中|人気メカニカルキーボードが最大25%OFF

  6. ファミマやクリスピーが半額以下に?「Too Good To Go」日本提供開始の注目ポイント

  7. 【レビュー】HiDock H1|デスクを美しく、議事録をスマートにするAIドッキングステーション

  8. TCL「Note A1 NXTPAPER」に要注目|紙のように書けて、AIで要約・文字起こしまでこなす“スマートノート”

  9. 生成AI・PCスキルを無料で学ぶ|国・大学・企業が公開する実践教材・資料8選

  10. 高級感あるメタルボディにAIを凝縮。1万円台で手に入る「Mibro Watch GT」が新登場

   

NEW CONTENTS

  1. 【2026年1月】最新スマートウォッチ動向まとめ|国内発売・新色・海外発表モデルを一気にチェック

  2. 「あと少しで直るかも」が一番危ない。時間と心を守るためのPCトラブル対処法

  3. 2000円台でこの完成度。Apple Watchバンド「SINNIS ユニベルト」に高級シュリンクレザーモデル登場

  4. 生成AIを安心して使うために|総務省・経産省「AI事業者ガイドライン」は必読の資料

  5. Garmin「Instinct 2X Dual Power」が30%OFF|タフネスGPSウォッチが約2万円引き

  6. Apple Watch・iPhoneを賢く買う方法|楽天ギフトカード&リーベイツ完全解説

  7. Keychron新生活セール2026開催中|人気メカニカルキーボードが最大25%OFF

  8. 最大50%OFF|AULUMU公式アウトレットセール開催中。iPhoneケース・AirPodsケース・Apple Watchバンドがお得

  9. スマホ水没対処の都市伝説「米+ジップロック」は効果があるのか

  10. 高級感あるメタルボディにAIを凝縮。1万円台で手に入る「Mibro Watch GT」が新登場