Apple Watchをはじめとしたスマートウォッチに多く搭載されている「深呼吸」の機能やアプリ。
息を吐く時間を時計のバイブレーションや画面で知らせてくれて、深呼吸を行う補助をしてくれる機能です。
筆者はApple Watchの深呼吸アプリをよく利用しているのですが、寝る前にこのアプリを使うと非常に寝付きが良くなります。
また仕事の合間の休憩時にも、このアプリを使って深呼吸をすると、心身がリラックスしやすくなります。
なぜ深呼吸をすると身体がリラックスできるようになるのか。その背景を本記事ではご紹介します。
吐く時間の長い呼吸で心身はリラックスする
人は息を吸うときは交感神経が優位(興奮・筋肉などは収縮)になり、吐くときは副交感神経が優位(リラックス・筋肉は弛緩)の状態になります。
深呼吸をするときは、息をたくさん吸うことよりも、まず「たくさん吐くこと」を意識すべし……とする指導法が多いですが、息をたくさん吐くことで、身体を副交感神経優位にして、心身はリラックスした状態になるわけです。
なお現代社会では、ストレスや疲労などで呼吸が浅くなり、吸うことはできていも「しっかり吐くこと」ができていない人が多いとされています。
そのため、なかなか心身がリラックスした状態になれない人が多いわけです。
なお人は、イライラしているとき、不安なとき、焦っているときなどは、交感神経が優位に働き、自然と呼吸が浅く、早くなります。
スポーツなどで身体を活発に活動するときも、呼吸が早くなりますよね。
このときは身体はアクティブ(興奮)な状態になっているわけですが、それは心身が緊張した状態なため、疲れも溜まってしまうわけです。
深呼吸で身体をリラックスさせよう
そのため呼吸を使って心身をリラックスさせたいときは、吐く時間を長くすることが大事です。
人がリラックスしているときには、1分間に6回呼吸をしていて、「4秒で吸って6秒で吐く」程度のリズムで呼吸をしているとされています。
一方で身体をアクティブに動かしていて交感神経が優位なときは、1分間に10回の呼吸のペース(2秒で吸って4秒で吐く)になっているそうす。
仕事に集中しているときなども、気付いたら呼吸が浅くなっていたり、呼吸が止まりがちになっている人は多いでしょう。
そんなときは、Apple Watchやスマートウォッチの深呼吸アプリを使って、呼吸のリズムをゆっくり・長めにしてみましょう。
腹式呼吸ができているかも大事!
人は呼吸によって空気を吸い込みます。
そして、その空気が肺に運ばれて酸素が取り出され、その酸素が体のすみずみまで行き渡ることによって、全身をアクティブに動かすことが可能になります。
同時に全身の血行が良くなり、疲れの原因となる乳酸の運搬も効果的に行えるため、身体の疲れも抜けやすくなります。
だからこそ呼吸は健康的な日常生活を送る上でも大事なわけです。
ただし、とにかく息をたくさん吐いて・たくさん吸い込もうとすれば、多くの酸素を取り込めるわけではありません。
これはよく聞く話だと思いますが、効果的に酸素を取り込むには腹式呼吸を行うことが大事です。
腹式呼吸だとより多くの空気を取り込むことができ、全身の細胞に酸素が行き渡りやすくなるからです。
深呼吸をしても、今ひとつ身体がリラックスした状態にならない……と感じている人は、自分の呼吸法が胸式呼吸になっていないかチェックして、腹式呼吸を身に着けてみるのもいいでしょう!
参考文献:『内田篤人 大迫勇也 ふぅ~っと深呼吸ストレッチ』(宝島社)
●執筆者:スマートウォッチライフ編集部
日本初のスマートウォッチのウェブメディア。スマートウォッチ・Apple Watchの選び方や入門者向けの記事を多く配信しています。編集部には50本以上のスマートウォッチがあり、編集部員は常にスマートウォッチを片腕or両腕に着用。日本唯一のスマートウォッチ専門ムック本『SmartWatchLife特別編集 最新スマートウォッチ完全ガイド』(コスミック出版)を出版したほか、編集長はスマートウォッチ専門家としてテレビ朝日「グッド!モーニング」にも出演。
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