ウェアラブルデバイスで“飲酒”を検知。日本行動医学会で研究成果を発表――健康管理は「客観データの時代」へ

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ウェアラブルデバイスの活用領域が、また一歩広がりつつあります。株式会社テックドクターは、2025年12月6日・7日に開催された「第32回 日本行動医学会学術総会」にて、ウェアラブルデバイスの生体データから飲酒の有無を約90%の精度で識別できる可能性を示した研究成果を発表しました。

飲酒習慣は健康リスクと密接に関わる一方で、「どのくらい飲んだか」を自己申告に頼らざるを得ないという課題がありました。今回の発表は、その課題をテクノロジーで大きく前進させる内容となっています。

ウェアラブルで“飲んだかどうか”がわかる時代へ

研究では、毎日の心拍や睡眠などのデータから「昨日お酒を飲んだかどうか」を推測できるかを調べました。大量のデータを機械に学習させることで、お酒を飲んだ日の体の変化を覚えさせるイメージです。

その結果、約90%の確率で飲酒の有無を見分けられるという、とても高い精度が得られました。とくに、寝ているときの心拍の動きや、じっとしているときの心拍の上がり方が重要なサインになっていることがわかりました。

一方で、性別・年代・飲酒量によって精度が低下するケースもあり、今後はモデルの改善が必要であることも示されました。

飲酒による睡眠や活動量への影響も確認

研究では、「飲酒が翌日の睡眠や活動にどのように影響するか」についても分析が行われています。一般的に知られているように、飲酒は睡眠の質に影響を与えますが、本研究でも睡眠パターンの変化や活動量の揺らぎが確認されました。

ただし、その影響度合いには個人差が大きく、飲酒の影響を評価するうえでも「継続的な生体データの記録」が重要であることを示唆しています。

なぜこの研究が重要なのか ――客観データによる健康管理へ

これまで飲酒量はアンケートや自己申告で把握されてきましたが、

・記憶違い
・社会的なバイアス
・本人の感覚の揺らぎ

などにより、必ずしも正確ではありませんでした。

今回の研究は、ウェアラブルデバイスが「嘘をつかないデータ」を提供し、飲酒習慣の把握や生活習慣病リスクの評価、さらには医療・企業のヘルスケアプログラムにも応用できる可能性を示しています。

例えば、

・過度な飲酒の傾向を早期に察知
・生活習慣改善プログラムでのフィードバック精度向上
・薬剤開発や医療研究におけるノイズ除去(飲酒による生体影響の補正)

など、健康データ活用の幅を広げる要素になり得ます。

今後の課題と展望 ――多様なユーザーが使える技術へ

研究チームは、「誰もが安心して利用できる技術」にするため、今後もデータ収集やアルゴリズムの高度化を継続するとしています。すでに解析技術は特許申請中で、産業界や研究機関との連携も拡大予定とのこと。

ウェアラブルデバイスの市場は拡大を続けていますが、「生体データからどこまで生活行動を把握できるか」という観点は、今後のヘルスケア領域で特に重要なテーマになりそうです。

テックドクターとは

株式会社テックドクターは、「データで調子をよくする時代へ」を掲げ、ウェアラブルデバイスやスマートフォンから取得される生体データをもとに、健康状態を理解するためのデジタルバイオマーカーを開発する企業です。

医療・製薬・食品業界などとの共同研究も進めており、日常データを活用したAI医療の実現を目指しています。

公式サイト:https://www.technology-doctor.com/

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