アップルがスマホ売上の49%を占有、出荷は23%|値上げしなかったことが効いた四半期【海外ニュース】

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大理石調の台に並べたiPhone 13の5色の背面。カメラは斜めに配置された2眼

世界のスマートフォン市場で、アップルが2026年4〜6月期の売上の49%を占めたという調査結果が出ました。出荷台数のシェアは23%です。台数では4台に1台にも届かないのに、お金の半分を持っていっている計算になります。米メディアAppleInsiderが2026年7月31日に、Counterpoint Researchの暫定データとして報じました。数字の裏側と、腕元への効き方を見ていきます。

出荷23%、売上49%という構図

大理石調の台に並べたiPhone 13の5色の背面。カメラは斜めに配置された2眼

Counterpointの暫定データによると、この四半期のアップルは次のような数字でした。

・世界のスマートフォン売上シェアは49%。前年同期の44%から上昇し、4〜6月期としては過去最高
出荷台数シェアは23%。こちらも4〜6月期としては過去最高
・iPhoneの売上は前年同期比22%増。上位5ブランドの中で最も速い伸び
・平均販売価格は8%上がって946ドル

市場全体では、出荷台数は減っています。それなのに売上は7%増えて1,090億ドルと4〜6月期の記録を更新しました。業界全体の平均販売価格が17%上がって400ドルになったためです。

つまり「売れる台数は減っているのに、1台あたりが高くなって全体の金額は増えた」という市場です。そのなかでアップルは、平均946ドルという突出した単価で売上の半分を回収しました。

なぜアップルだけ伸びたのか

Counterpointが理由として挙げているのが、少し意外なものです。アップルが値上げをほぼしなかったことです。

いま業界全体でメモリの価格が上がっており、各社はその分を製品価格に乗せています。そのなかでアップルは価格をおおむね据え置いたため、相対的にiPhoneの割安感が増したという説明です。

この効果は中国で特にはっきり出たとされます。Android勢の価格が上がるなか、値引きされたiPhoneの競争力が相対的に高まった、という構図です。

好調を支えたのはiPhone 17シリーズで、特に無印のiPhone 17とiPhone 17 Pro Maxの需要が続いたとのこと。高価格帯に寄せた構成のまま、急な値上げをせずに済んだのが効きました。

アップル自身の決算も強い内容でした。6月27日に終えた四半期のiPhone売上は542億5,000万ドルで、前年同期から21.7%増えています。ウェアラブル部門も2四半期連続でプラスとなり、全体として記録的な決算でした。

他社は「単価を上げても出荷減を補えなかった」

パシフィックブルーとグラファイトのiPhone 12 Pro、ホワイトのiPhone 12の背面を重ねて並べた様子

他社の数字を並べると、対比がはっきりします。

サムスンは売上シェア16%で2位。売上・出荷ともに9%増、平均単価は270ドルでほぼ横ばい。Galaxy Aシリーズが台数を支え、Galaxy S26シリーズが高価格帯を強めた。部品調達を自社で握っていることが値上げを抑えるのに効いたとされる
シャオミは上位5ブランドで最大の落ち込みで、出荷が26%減。平均単価を13%上げたが売上は17%減
OPPOvivoも売上がそれぞれ10%減、11%減。単価は上げたが出荷減を補えなかった

ここに値上げという打ち手の限界が出ています。価格に敏感な層を相手にしていると、単価を上げたぶん台数が落ちて、かえって売上が減る。エントリーから中位価格帯の比重が大きいメーカーほど、この壁にぶつかりやすくなります。

ただしこの数字には注意点がある

ひとつ、慎重に扱うべき点があります。

今回の暫定データはアップルの出荷を13%増・シェア23%としていますが、Counterpointが7月13日に公表したレポートでは、成長率3%・シェア20%でした。同じ調査会社の同じ四半期の数字が食い違っています。

AppleInsiderによれば、Counterpointはこの差が数値の改訂によるものなのか、集計方法の違いによるものなのかを説明していません。したがって13%という成長率は確定した数字として扱わないほうがよいとされています。大きな傾向としては信頼できますが、細かい数字はまだ動く可能性があります。

腕元から見るとどうなのか

ここからはSmart Watch Lifeとしての見方です。

「台数のシェアより売上のシェアが大きく上回る」というのは、アップルがずっと続けてきた戦い方です。そしてスマートウォッチ市場でもアップルは出荷シェアでトップに立っています。腕元でも同じ構造になっている可能性は高いと考えられますが、スマートウォッチの売上シェアという数字は公表されていないので、そこは推測にとどめておきます。

この先はアップルも値上げに動くとみられている

Counterpointは、メモリ不足が続くことでアップルも今後の四半期にiPhoneを値上げすると見ています。DRAMとNANDのコスト上昇によって、iPhone 18 Pro Maxの製造コストが数百ドル上がる可能性があるという試算まで出ています。

この流れは腕元と無縁ではありません。クアルコムが9月1日からの値上げを表明したのも理由はメモリ高騰でした。スマートウォッチもチップとメモリで動いている以上、同じ川の下流にあります。

今回のデータが示したのは、「値上げしないでいられること」自体が強さになる局面があるということです。逆に言えば、アップルがその余裕を失ったとき、この49%という数字も変わってくるはずです。

まとめ

アップルが2026年4〜6月期に、スマートフォン売上の49%を出荷シェア23%で稼いだ、という話でした。伸びた理由は高価格帯中心の構成に加えて、業界がメモリ高で値上げするなか価格を据え置けたことです。

ただしこの優位は永続的なものではありません。Counterpoint自身が、今後アップルも値上げに動くと見ています。2026年下半期は世界の出荷がさらに落ち込むという予測も出ています。

腕元の製品を選ぶ側としては、秋以降に出てくるモデルの価格を見るときに、この「メモリ高騰」という背景を思い出しておくとよさそうです。

Source: AppleInsider(調査データ:Counterpoint Research)

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