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2026年10月4日(米国時間)、ニューバランスが「992」の商品写真に、スティーブ・ジョブズの有名な一枚とそっくりの構図を使っていることがXで話題になりました。2006年発売の992は、ジョブズがいつも履いていたグレーのスニーカーとして知られるモデルです。この記事では、ジョブズと992の関係で確かなことと言い伝えを分けて整理し、日本で992を買える場所と価格をまとめます。
ジョブズの人物像や名言は「スティーブ・ジョブズ特集」で詳しく紹介しています。
ニューバランスの公式写真が「iPad発表のジョブズ」と同じ構図
話題になったのは、海外のファッション系アカウント「R.F. Kenmore」の投稿です。2枚の写真が並べてあり、左はニューバランスの992の写真、右は2010年1月にジョブズが初代iPadを発表したときの写真です。黒い革張りのソファに浅く腰かけ、ジーンズの脚を組み、足元にグレーのスニーカー、という構図がほぼ同じです。投稿の表示回数は、1日足らずで70万回を超えました。
New Balance recreated the iconic Jobs keynote image for the 992, his shoe of choice.
— R.F. Kenmore (@rfkenmore) October 4, 2026
左の写真は、ニューバランス米国公式サイトの「Made in USA 992 Core」(グレー)の商品ページに、実際に商品写真の1枚として載っています。ただし、商品ページの説明文にジョブズの名前はありません。「992は著名人が履いていることでもよく知られている」と書かれているだけです。ジョブズを意識した写真かどうかについて、ニューバランスの公式な説明は見当たりませんでした。
ジョブズが座っていたのは、ル・コルビュジエがデザインしたソファ「LC3(グラン・コンフォール)」です。iPadを片手に持って座ったまま操作してみせた場面は、iPad発表会の象徴として今も繰り返し引用されています。
このとき発表された初代iPadや、2007年のiPhoneがどんな製品だったかは「スティーブ・ジョブズの思想を体現したApple製品7選」で紹介しています。
992は2006年発売 ニューバランス創業100周年の記念モデル
992は、ニューバランスの創業100周年にあたる2006年に登場したランニングシューズです。「990」から続く「99X」シリーズの3代目で、2001年の「991」と、2008年の「993」の間にあたります。
スエードとメッシュを重ねたアッパーに、かかとと前足部の衝撃を吸収するクッション素材「ABZORB」を使っています。グレーを基本色にした落ち着いた見た目で、ジーンズにもスラックスにも合わせやすいことから、ランニング以外の普段履きとして広まりました。米国製の「Made in USA」ラインのモデルで、ニューバランスによると、このラインの靴は米国内での付加価値が70%以上を占めます。
ジョブズはiPhone発表で991を履き 2007年後半から992に替えた
「ジョブズはiPhoneの発表会で992を履いていた」と紹介されることがありますが、これは正確ではありません。2007年1月のMacworld ExpoでiPhoneを発表したとき、ジョブズが履いていたのは1つ前の「991」でした。米国のスニーカーメディア「Complex」は、ジョブズが992を日常的に履くようになったのは2007年の後半からだと伝えています。
なぜ切り替えが遅れたのか。992をデザインしたジョナサン・ベーコン氏は同誌の取材に、「たぶんクローゼットに(991が)まだあって、替えたくなかったんだろう」と冗談めかして答えています。
2007年の後半から2011年に亡くなるまで、黒のタートルネックにリーバイスの501、グレーのニューバランスという服装がジョブズの定番になりました。ただし、初代iPadを発表した2010年の写真の靴が992なのか、2008年に出た993なのかは、写真からは断定できません。Xの返信欄でも「あれは993だ」という指摘が出ています。
毎日同じ服を着るというスタイルは、余計なものを削るジョブズの考え方と重ねて語られることもあります。その考え方の土台にある禅とのつながりは「スティーブ・ジョブズと禅の思想」で解説しています。
「ジョブズが992をデザインした」はうわさの段階
992には、「当時のニューバランス会長ジム・デイビス氏が友人のジョブズに意見を求め、ジョブズが理想のスニーカーのスケッチを渡した」という逸話があります。英国の通販サイト「MR PORTER」の読み物でも、うわさ(Rumour)として紹介されています。
一方で、デザイナーのベーコン氏は、ジョブズと直接一緒に作業したことはないと話しています。最終的な形をジョブズが確認した可能性までは否定していませんが、ニューバランス側もこの話についてはコメントしていません。「ジョブズがデザインに関わった」と言い切れる根拠は、今のところありません。
2020年に復刻 現行のグレーは「U992GY」
992は一度生産を終えましたが、2020年にグレーの「M992GR」として復刻され、それ以降は新色やコラボモデルが毎シーズンのように出ています。現在、ジョブズが履いていたものに近いグレーの定番は、型番「U992GY」(Made in USA 992 Core)です。型番の頭の「U」はユニセックスを表します。
米国公式サイトでの価格は199.99ドルです。日本では、ZOZOTOWNやBEAMS、atmosなど正規取扱店の価格が税込4万2900円です。
主な仕様
| 製品名 | New Balance Made in USA 992 Core(グレー) |
|---|---|
| 型番 | U992GY |
| 初代の発売 | 2006年(ニューバランス創業100周年) |
| アッパー | スエード、メッシュ |
| クッション | ABZORB(かかと・前足部)、ENCAP |
| ワイズ | D(標準) |
| 生産国 | 米国 |
| 価格(執筆時点) | 国内正規取扱店:税込4万2900円/米国公式:199.99ドル |
価格と購入
楽天市場ではRakuten Fashion(atmosの商品)、Yahoo!ショッピングではZOZOTOWNが、税込4万2900円で販売しています。Amazonでは、執筆時点で見つかった出品はいずれも並行輸入品で、価格は3万6000円台から3万8000円前後でした。並行輸入品は正規品より安いことが多い一方、サイズ表記や返品の条件が店舗によって違うので、購入前に確認してください。価格と在庫は日々変わります。
まとめ
ジョブズとニューバランスの992について、確かめられたことをまとめます。
・992は2006年発売。ジョブズが日常的に履くようになったのは2007年の後半から
・2007年1月のiPhone発表で履いていたのは991
・「ジョブズが992をデザインした」という話は、デザイナー本人が直接の共同作業を否定しており、うわさの段階
・ジョブズの写真とそっくりの構図の写真は、ニューバランス米国公式サイトの992の商品ページに実際にある
・現行のグレーは「U992GY」で、国内の正規取扱店の価格は税込4万2900円
2026年10月5日は、ジョブズが亡くなってちょうど15年にあたります。今もグレーの992は「ジョブズの靴」として語られ、ニューバランス自身もその連想を商品写真に生かしています。発表会のジョブズを覚えている人なら、足元から真似してみるのも一つの楽しみ方です。
Source:New Balance、Complex、MR PORTER、X(@rfkenmore)、Amazon(アイキャッチ画像)
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