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スマートウォッチで毎晩の睡眠スコアや睡眠ステージを記録している方も多いと思いますが、「測ったあとに何をすればもっと眠りの質が上がるのか?」と感じている方も少なくないのではないでしょうか。そんな「測る」の次のステップになりそうな製品が日本に上陸します。
株式会社フェイス(FAITH)は、米国・カリフォルニア州ベルビューに拠点を置く「HEKA」と販売契約を締結し、世界初のAIマットレス「HEKA AI マットレス」の日本展開を開始しました。スタンフォード大学「睡眠科学・医療センター」の研究データをコアに、1時間あたり120回以上の自動調整で寝姿勢を最適化するという、これまでのマットレスとは設計思想が違うプロダクトです。
恵比寿ガーデンプレイスにはフラッグシップショップ「HEKA SLEEP TOKYO」も開設され、実際に試せる体験拠点も同時にオープン。プレスリリースの内容を、SWL視点で「測る」次の打ち手として整理してご紹介します。
「HEKA」とは — スタンフォード大230万件のデータで眠りを設計
「HEKA AI マットレス」は、2013年に世界初のAIマットレスとして誕生したブランドです。スタンフォード大学の睡眠科学・医療センターと、シリコンバレーのiFuture Lab.(アイ・フーチャーラボ)が共同で研究開発を進めてきました。
HEKAの競争力の源泉は、AIが学習した圧倒的な実験データ量にあるとされます。研究者・医師主導のもとで実施された睡眠実験は3万回以上、解析対象の睡眠データは230万件以上。これらを基盤に独自アルゴリズムを開発し、それを学習させたAIチップをマットレス本体に組み込んだのが「HEKA AI マットレス」です。
スタンフォード大学のDr. Jamie Zeitzer氏も、HEKAの強みを「AIが学習した圧倒的な実験データ量にある」とコメントしています。単なる「AIを載せたマットレス」ではなく、研究・臨床ベースで設計された「睡眠を最適化するシステム」というのがブランドの自己定義です。
背景:日本のスリープテック市場は2年で2倍以上に
FAITHは25年以上インテリア用品の卸・販売を手がけてきた企業で、グローバルネットワークの中でHEKAと出会い、日本展開を決めたといいます。
背景には、世界的な睡眠ビジネスの拡大があります。グローバル市場規模は2023年の約72兆円から、2030年には110兆円に達する見込み(年平均成長率6.3%)。日本国内に目を向けると、OECD調査で平均睡眠時間が加盟国中ワースト1位(7時間22分)と慢性的な睡眠不足が指摘されており、AIやセンサーを使った国内スリープテック市場は、2022年の60億円から2024年には140億円と2年で2倍以上に急拡大しています。
日本で主流の低反発・高反発マットレスは「素材や反発力で受動的に体を支える」という構造で、寝返りや寝姿勢の変化に対して一晩中能動的に最適化できないという限界がありました。HEKAはここを「マットレスが身体に合わせる」発想で塗り替えに来ています。
6つのコア・テクノロジー — マットレスが身体を読み解いて自動で形を変える

HEKA AI マットレスは、スイッチ操作を一切必要としない完全自動の「AI睡眠最適化システム」です。横になると自動でシステムが作動し、入眠時の体勢・寝返り・体圧分布をリアルタイムに検知し、内部構造が動的に変化します。アプリやリモコンの操作も必要ありません。
その仕組みを支えているのが、以下の6つのコア・テクノロジーです。
・高精度バイオモーション感知センサー:人体各部位の圧力をリアルタイムで感知
・クラウドモーションアルゴリズム:脊椎カーブや血流分析を組み合わせて寝姿勢を動的に判断
・スタンフォード大学睡眠科学データベース:臨床レベルの睡眠ソリューションを基盤化
・HEKA トラックスリープチップシステム:リアルタイムでデータ解析と精密な調整
・超静音エアダイナミックシステム:眠りを妨げない静かなサポート構造
・スマートエラスティック柱構造:耐久性と弾力性を両立した独自構造
このセットによって、寝姿勢の変化に応じてマットレスが1時間に120回以上の微調整を行います。さらに無干渉・超静音設計のエアロダイナミックシステムを採用しているため、調整の動作自体が眠りを邪魔しないのもポイントです。
睡眠の質を高める5つの数値ベースのアプローチ

HEKAの面白いところは、「気持ちいい寝心地」という主観ではなく、具体的な数値で睡眠の質をコントロールしている点です。プレスリリースでは、HEKAが睡眠中に行う5つのアプローチを次のように整理しています。
・呼吸の通りを保つ:呼吸角度を8度〜12度に維持し、スムーズな呼吸をサポート
・頸椎の自然なカーブを維持:12mm±5mmで頸椎カーブを支え、首の圧力を軽減
・腰椎の自然なカーブを維持:10mm±3mmで腰椎カーブを維持し、筋肉をリラックス
・毛細血管への圧力を最小化:32mmHg以下に抑えて体のしびれを防ぎ、心臓が休まる環境をつくる
・神経への刺激を抑える:不要な寝返りを減らし深い睡眠を促進
スマートウォッチで睡眠ステージや心拍変動を確認している人にとっては、ここで挙がっている指標は馴染みのあるものばかりだと思います。「ウェアラブルで測ったあとに、ベッド側で能動的に整える」という、ふたつのデバイスがちょうど補完関係になる構図です。
身体に安心の素材 — 多層構造と国際基準

テクノロジーだけでなく、肌に触れる素材にも徹底してこだわっています。表層から内部レイヤーまで、それぞれ用途に合わせた高品質素材が積み重ねられています。
・表層:耐摩耗性の高い高級ジャガード生地(メッシュ構造)
・キルティング層:シルク、アルパカウール、キャメル、カシミヤなど保温性と吸湿性に優れた最高級天然素材
・コンフォート層:ドイツ製の抗菌防ダニ繊維を標準装備、高機能フォームを組み合わせた多層構造
安全面では、ホルムアルデヒドの基準値が従来の他社製品比で25倍以上厳しい基準をクリアしているとアピールされています。長時間肌に触れ続けるマットレスとしては、ここまで素材に投資されているのは安心材料です。
HEKA SLEEP TOKYO — 恵比寿で実際に体験できる
HEKA AI マットレスは、いきなりオンラインで購入するというより、まず実機で体験してから検討するスタイルが想定されています。FAITHは恵比寿ガーデンプレイス内に体験拠点「HEKA SLEEP TOKYO」を開設しました。
店舗ではHEKA独自の「スリープエキスパート」による、60〜120分の体験プログラムが用意されています。内容は次のような構成です。
・睡眠ヒアリング(普段の入眠・寝姿勢・悩みなど)
・体型と睡眠スタイルに合ったAIマットレスの実地体験
・診断レポートに基づく相談
体験は事前予約制で、専用ページから申し込めます。HEKA SLEEP TOKYO 体験予約ページからどうぞ。
独自の保証・配送・設置 — 15年使う前提の長期サポート
マットレスは買い替えサイクルが長いカテゴリですが、HEKAはそこにも力を入れています。
・購入後1年間は無償で交換対応
・5年以内は無償修理
・15年間の修理対応を前提とした設計(いずれも日常使用を前提)
配送・設置についても専門スタッフが対応し、設置後は約15分間の自動初期化が行われて使用者個別のデータに適応する準備を整える、というオペレーションが組まれています。「マットレスを買って終わり」ではなく、「個別のデータに合わせて初期化する」という製品設計が、随所に出ています。
SWL編集部の見立て — スマートウォッチで「測る」次の一歩
SWLの読者にとってHEKAが面白いのは、価格帯やラインアップ以上に「ウェアラブルで測った睡眠データを、ベッド側で能動的に活かす」という、これまでスマートウォッチ単体では実現できなかった領域に踏み込んでいる点です。
Apple Watch・Garmin・Pixel Watch・Galaxy WatchなどでHRV・呼吸数・睡眠ステージ・心拍変動を毎晩記録している方にとって、HEKAが採用する「呼吸角度」「頸椎カーブ」「毛細血管圧力」といった指標は、ウェアラブルの計測結果と照らし合わせて読み解けるものばかりです。「測る側(ウェアラブル)」と「整える側(マットレス)」のデータが、将来的にどう統合されていくかも気になるところです。
価格や具体的なラインナップ・サイズ展開、店舗予約は HEKA SLEEP 公式サイト から確認できます。睡眠ログを真剣に追いかけているスマートウォッチユーザーにとって、「測ったあとに何を変えるか」を考える材料として、まずは恵比寿で実機を試してみる価値はありそうです。
Source: 株式会社フェイス プレスリリース
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