Apple、7〜9月期は供給制約が「大幅に」増えると警告|名指しはiPhone・Mac・iPad、Apple Watchは対象外【2026年決算説明会】

コラム・業界分析

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Appleロゴの店舗のイメージ画像。Apple Watchは写っていない。

Appleが2026年7〜9月期について、供給制約が「大幅に」強まるとの見通しを示しました。名前が挙がったのはiPhone、Mac、iPadの3つです。9月にはApple Watch Series 12の登場が見込まれる時期だけに、スマートウォッチユーザーとしても気になる話だと思います。

ただ、ここには少し意外な点があります。Appleが名指しした製品に、Apple Watchは含まれていませんでした。この記事では、決算説明会で語られた見通しの中身と、それがApple Watchユーザーにとって何を意味するのかを整理します。

好決算のあとに示された、慎重な見通し

まず前提から。2026年4〜6月期の決算は、売上高1,094億ドル・前年比16%増、純利益は27%増という好調な内容でした。iPhoneとMacはいずれも二桁成長です。

一方で影の部分もありました。iPadの売上高は前年から5%減。サービス部門は307億3,000万ドルで前年比12%増となったものの、2022年以来はじめて前四半期を下回りました。市場の反応は素直な好感一色とはならず、株価は決算発表前の終値から6.5%ほど下げる場面もあったと報じられています。

ウェアラブル部門については、2四半期連続のプラス成長となり前年比6.5%増に加速したことを別の記事で詳しく扱いました。Apple Watchを含むこの部門は、全社の中でもむしろ堅調だった側です。

CFOが語った9月期の見通し

決算説明会で、AppleのCFOであるケバン・パレク氏が7〜9月期の見通しを説明しました。要点は次のとおりです。

項目 見通し
全社売上高 前年同期比 9〜11%増
粗利益率 47〜48%
iPhone売上高 前年同期比 10%台半ばの成長
サービス部門 為替影響を除けば4〜6月期とほぼ同水準の成長率
為替の影響 売上成長率を約2.5ポイント押し下げ
供給制約 前四半期から大幅に増加

パレク氏は供給制約の影響について「前四半期比で大幅に増加する見込み」と述べ、影響を大きく受ける製品としてiPhone、Mac、iPadを挙げました。iPhoneについては「引き続き高い需要が見込まれる」としたうえで、為替と供給制約の両方が売上に影響すると説明しています。

なお、この見通しには条件が付いています。世界の関税率や政策が説明会時点のまま推移し、世界経済の見通しが現時点から悪化しない場合、という前提です。

名指しされなかったApple Watch

ここがスマートウォッチユーザーにとっての注目点です。供給制約の影響を受ける製品として挙げられたのはiPhone、Mac、iPadの3つで、Apple Watchやウェアラブル部門の名前は出ませんでした。

もっとも、これをそのまま「Apple Watchは安泰」と読むのは早いと思います。決算説明会で言及されなかったからといって、影響がないと明言されたわけではないからです。Appleは事業部門ごとに詳細な数量見通しを出す会社ではありませんし、ウェアラブル部門はiPhoneやMacに比べて売上規模が小さいぶん、説明の優先順位が下がった可能性もあります。

それでも、9月に登場が見込まれるApple Watch Series 12やUltra 4を待っている人にとっては、少なくとも「懸念材料として名指しはされなかった」という事実は押さえておいてよいでしょう。部材コストの高騰はメモリ価格をめぐる業界の動きとしても以前から指摘されており、今回の供給制約もその延長線上にあると考えられます。

値上げとの関係をどう見るか

供給制約という言葉が出ると、気になるのは価格です。Appleは2026年6月に米国と日本のApple Storeで一斉に値上げを実施しており、粗利益率の見通しを47〜48%と高い水準に置いていることからも、コスト上昇を価格に転嫁する姿勢がうかがえます。

ただし今回の説明で、Appleが新たな値上げに言及したわけではありません。供給制約が秋の新製品の価格にどう反映されるかは、9月の発表を待つしかないというのが現状です。

ティム・クック氏にとって最後の決算説明会

今回の決算説明会は、もう一つの意味を持っていました。2026年9月にCEOを退くティム・クック氏にとって、CEOとして臨む最後の決算説明会だったのです。次回以降は、次期CEOのジョン・ターナス氏が説明会に立つことが明らかにされています。

15年ぶりのトップ交代を目前に、慎重な見通しを示して引き継ぐ形になりました。ターナス新CEOの就任後に登場が予測される製品群と重なる時期でもあり、体制の変わり目としても注目される四半期になりそうです。

まとめ

Appleが示した7〜9月期の見通しは、売上高9〜11%増という成長を保ちつつ、供給制約と為替という二つの逆風を織り込んだものでした。影響を名指しされたのはiPhone、Mac、iPadで、Apple Watchは対象に挙がっていません

とはいえ、名指しされなかったことは「影響がない」という保証ではありません。9月に予定される新製品の発表で、供給や価格にどう反映されるかを見ていくのがよさそうです。Apple Watchの動向は引き続き追いかけていきます。

Source: 9to5Mac

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